古之善爲士者、微妙玄通、深不可識。
夫唯不可識、故強爲之容。與兮若冬渉川。
猶兮若畏四隣。儼兮其若客。渙兮若冰之將釋。
敦兮其若樸。曠兮其若谷。混兮其若濁。
孰能濁以靜之徐清。孰能安以動之徐生。
保此道者、不欲盈。夫唯不盈、故能蔽不新成。
以下 http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/index.html より引用
[書き下し文]
15.古(いにしえ)の能く士たる者は、微妙玄通(びみょうげんつう)にして、
深きこと識る(しる)可からず。夫れ(それ)唯知る可からず、
故に強いて之が容(よう)を為さん。
豫兮(よけい)として冬に川を渉る(わたる)が若く(ごとく)、
猶兮(ゆうけい)として四隣を畏るるが若く、
巌兮(げんけい)として其れ客(かく)たるが若く、
渙兮(かんけい)として氷の将に釈けん(とけん)とするが若く、
敦兮(とんけい)として其れ樸(はく)の若く、
曠兮(こうけい)として其れ谷の若く、
混兮(こんけい)として其れ濁れるが若し。
孰か(たれか)能く濁れるを以て之を静かにし徐(おもむろ)に清からしめん。
孰か能く安んじて以て之を動かし徐に生あらしめん。
此の道を保つ者は、盈つるを欲せず。
夫れ唯盈たず、故に能く蔽うて新たに成さざるなり。
*************************************
(11/28追記)
今も昔も、悟りを体得した聖人のことは、神秘的でよくわからないが、
あえて説明してみよう。
冬に川を渡るように用心深く、危険予知ができていて、
常に客人に会う時と同じようにしっかりしている。
溶ける氷や原木のように清々しく、深い谷のように度量が大きく、
流れの早い川のように底が知れません。
心を静め安定させて、濁流を清流とすることができるだろうか?
流れが変わるのを待てるだろうか?
聖人は、必要以上にむさぼらない。欲張らず節度を守り、あえて危険を冒したりしない。
よく備えているので、困難にあっても慌てることがないのだ。
安全第一!かけがえのないこの身を守るのだ!堅実さこそが幸運の秘訣だった!
(11/29加筆)
と自分なりに訳してみたが、今回は難解だ!概ねいいと思う。
しかし、最後の箇所「故能蔽不新成」がしっくりこない。
真理と照らし合わせて間違いではないが、老子は他のことを述べたかったのでは?
もう少し練ってみる。
どうやら、写本が何種類かあり所々誤字などがあるようだ。
どちらが間違いか分からないが、別に以下ような原文を見つけた。
「故能蔽而新成」不ではなく而となっている。
誰が、心を平穏に保ち、冷静に時を待ち、臨機応変に人生をコントロールできるであろうか?
その人は必要な分で満足し欲張らない。だから困難にあっても耐え忍び、再生・復活するのだ。
と解釈すると腑に落ちる。
私の参考としている訳書と照合しても矛盾しないので納得できる。
夫唯不可識、故強爲之容。與兮若冬渉川。
猶兮若畏四隣。儼兮其若客。渙兮若冰之將釋。
敦兮其若樸。曠兮其若谷。混兮其若濁。
孰能濁以靜之徐清。孰能安以動之徐生。
保此道者、不欲盈。夫唯不盈、故能蔽不新成。
以下 http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/index.html より引用
[書き下し文]
15.古(いにしえ)の能く士たる者は、微妙玄通(びみょうげんつう)にして、
深きこと識る(しる)可からず。夫れ(それ)唯知る可からず、
故に強いて之が容(よう)を為さん。
豫兮(よけい)として冬に川を渉る(わたる)が若く(ごとく)、
猶兮(ゆうけい)として四隣を畏るるが若く、
巌兮(げんけい)として其れ客(かく)たるが若く、
渙兮(かんけい)として氷の将に釈けん(とけん)とするが若く、
敦兮(とんけい)として其れ樸(はく)の若く、
曠兮(こうけい)として其れ谷の若く、
混兮(こんけい)として其れ濁れるが若し。
孰か(たれか)能く濁れるを以て之を静かにし徐(おもむろ)に清からしめん。
孰か能く安んじて以て之を動かし徐に生あらしめん。
此の道を保つ者は、盈つるを欲せず。
夫れ唯盈たず、故に能く蔽うて新たに成さざるなり。
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(11/28追記)
今も昔も、悟りを体得した聖人のことは、神秘的でよくわからないが、
あえて説明してみよう。
冬に川を渡るように用心深く、危険予知ができていて、
常に客人に会う時と同じようにしっかりしている。
溶ける氷や原木のように清々しく、深い谷のように度量が大きく、
流れの早い川のように底が知れません。
心を静め安定させて、濁流を清流とすることができるだろうか?
流れが変わるのを待てるだろうか?
聖人は、必要以上にむさぼらない。欲張らず節度を守り、あえて危険を冒したりしない。
よく備えているので、困難にあっても慌てることがないのだ。
安全第一!かけがえのないこの身を守るのだ!堅実さこそが幸運の秘訣だった!
(11/29加筆)
と自分なりに訳してみたが、今回は難解だ!概ねいいと思う。
しかし、最後の箇所「故能蔽不新成」がしっくりこない。
真理と照らし合わせて間違いではないが、老子は他のことを述べたかったのでは?
もう少し練ってみる。
どうやら、写本が何種類かあり所々誤字などがあるようだ。
どちらが間違いか分からないが、別に以下ような原文を見つけた。
「故能蔽而新成」不ではなく而となっている。
誰が、心を平穏に保ち、冷静に時を待ち、臨機応変に人生をコントロールできるであろうか?
その人は必要な分で満足し欲張らない。だから困難にあっても耐え忍び、再生・復活するのだ。
と解釈すると腑に落ちる。
私の参考としている訳書と照合しても矛盾しないので納得できる。