羽田空港周辺で25日朝、濃い霧が発生し、100便以上が欠航したことに関連し、前原誠司・国土交通相は26日の会見で、計器着陸装置(ILS)を順次更新し、精度を向上させる考えを明らかにした。
ILSは、航空機が滑走路に最終進入中、地上から電波を発射して正確な進入着陸コースを知らせ、滑走路近くまで飛行機を誘導する地上装置。ILSがあれば、霧などで視界が悪かったり、雲が低くかかっている時でも着陸できる。機器の精度(カテゴリー)は3段階に分かれており、羽田は現在、パイロットが着陸するかどうかを決める進入限界高度が30メートルのカテゴリー2だが、その制限がなくなるカテゴリー3に向上させるという。カテゴリー3は、霧で視界が悪くなる頻度が多い成田や釧路など6空港で採用している。
前原国交相は「昨日のような濃霧は過去20年間、一回もなかった。カテゴリー3に上げることで、濃霧でもしっかり着陸できるようにしたい」と述べた。【平井桂月】
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