親戚のおじいちゃんが亡くなった。100歳だった。
おじいちゃんのあだなは「まんちゃん」。親戚中からそう呼ばれていた。どの親戚から見ても年上だというのに、みんなそう呼んでいて、そう呼ぶのに相応しい、少年のような、実にハイカラなおじいちゃんだった。
アツミはまんちゃんに逢うと、たいがいまんちゃんは「あなたは競馬の騎手になったらいいんだよ。身体が小さいんだから。いっぱい勝てるよ!」とアツミに言っていた。ごめんね、まんちゃん、騎手でなく、歌手になったよ。
まんちゃんは、8ミリフィルムや、小説を出版したりとすごく才能ある多趣味なおじいちゃんで、アツミが幼き頃は、まんちゃんのお家にいくといつも8ミリフィルムを見せてもらった。今のようにプロジェクターなんてのはそんなに一般家庭に普及してなかったから、まんちゃんちに行くと映画が観れるような気分になれて、アツミは8ミリフィルムを観るのが好きだった。
三輪車に乗っている自分の姿が映し出されたりすると、そりゃ恥ずかしかったけど、嬉しかったなぁ。
まんちゃんの生きた100年は、それは楽しい100年だったに違いない。自分もそんな楽しかったと思える人生を送りたい。
まんちゃん、ありがとう!まんちゃん、安らかに。まんちゃん、また逢いましょう。
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わたなべ ひろし
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