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二人のビーナス ウフィッッイ美術館 ボッティチェリ フィレンツ

2020年1月訪問 イタリアからコロナがなくなるまで書き続けます。

★二人のビーナス ウフィッッイ美術館 ボッティチェリ フィレンツェ





 昨日、『春』と『ヴィーナスの誕生』対画か?という投げかけをしました、『春』のヴィーナスは衣服を着ています、一方『ヴィーナスの誕生』のヴィーナスは裸です、これには何か意味があるのでしょうか? 調べてみました。

 すると、裸のヴィーナスは『天上のビーナス』そして着衣のヴィーナスは『世俗のヴィーナス』であることが分かりました、そして「ウラノス(天)の娘の方を天上のヴィーナス、ゼウスとディオネの娘の方を世俗のヴィーナスという。」ということも分かりました。(諸説はあると思います)





 場面は変わって、この作品の右側にいて、『ヴィーナス』にガウンを着せようとしているのは誰でしょうか?

 『ヴィーナス』を迎えているのは、季節の神『ホーラー』です、そして、この『ホーラー』の来ている衣装の模様はヤグルマギク、『ヴィーナス』に投げかけているマントの柄はヒナギクだそうです。やはり、『ヴィーナス』と共に春が来ることに対する喜びがここでも描かれています。





 再度『ヴィーナス』に視線を戻しましょう、この『ヴィーナス』の取っているポーズは「恥じらいのポーズ」といわれています、古代ギリシアにおいては右手で陰部を隠すというポーズのものと、この作品のように右手で乳房を、左手で陰部を隠しという二つのポーズがあり、『ボッティチェリ』は後者のポーズを採用しています。

 それは、ウフィッッイ美術館の『トリブーナの間』にある『メディチ家のヴィーナス』に出典がありそうです。




 『ヴィーナスの誕生』この絵もとてもきれいで、大好きです、『ボッティチェリ』の描く女性は本当にきれいです、きれいなだけではなくとても高貴な感じもします。

 ただし、『ボッティチェリ』の描く女性からは、肉感や、セクシーさは感じませんね、女性の存在から『エロス』を取り除いて、『アガペ』の存在、つまり、母性や、女神としての存在として描いているのではないかと私は考えています。

 あなたの意見も聞かせてください。

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