パリ散歩 2022年10月―11月
パンテオンのある地は少し小高い丘になっています。
この丘の名前はサントジュヌヴィエーブの丘といいます。
フランスを救った二人の女性といえば、5世紀に異民族の侵略に果敢に戦い勝利を導いたジュヌヴィエーブとジャンヌ・ダルクですね。
この丘はそのジュヌヴィエーブの名が付けられた丘なんです。
パンテオン
とても壮大な教会です。
この教会の様式はギリシャ十字型の平面に大ドームとコリント式の円柱を持つ新古典主義の建物です。
この建物を正面から見るととても印象的なのがペディメントです。
ペディメントというのはこの画像で見ると、円柱の上に広がる三角形の部分です。
拡大してみると、正面に女神が立ち彼女に群がりくる将校や、兵士、司祭に月桂樹の冠のようなものを授けているところです。
パンテオンのペディメントに施された彫刻。古典的な題材と、18世紀の風俗が入り混じった構成になっています。
14世紀イタリアにルネサンス運動が発生したと同じように18世紀フランスにも新古典主義が発生し復古主義的な題材が多く芸術作品の中にとりいらられました。
この作品はダヴィッド・ダンジェの作品で「褒賞を授与する祖国」(1837)という題名がついています。
このペディメントの下には「祖国が感謝を捧げる偉人へ」という碑文(1791年)が刻まれています。
そしてこの教会の地下にはたくさんの著名人が眠っています。このペディメントの彫刻を作ったダヴィッド・ダンジェもここに眠っている一人なんです。
次回はパンテオン広場と名のついている通りを通ってすぐ斜め後ろにあるサンテティエンヌ・デュ・モン教会へ向かいます。