中越沖地震から今日で丁度一年が経った。
死者や倒壊家屋の数の単純比較でとかく他の大地震よりも被害を軽く見られがちだが、残された傷は深く、今も2500人もの人が仮設住宅で暮らす。その多くは自宅再建の目途も立てられない高齢者だ。
発災直後に現地入りしたが、目に付いたのは倒壊していなくても基盤が壊されている建物が多かったことだ。だから、映像などからはその深刻さは伝わりにくく、必然的に募金活動をしても義捐金の集まりは、その約3年前に起きた中越地震の時の約2割と格段に悪かった。
見た目の被害に惑わされたのがマスコミであった。被害状況を的確に報道しているとは言いがたかった。幾つもの大災害を見ている私は、記者諸兄にレクチャーしたが、真剣に聞く者は少なかった。だから、今なお多くのお年寄りが仮設住宅で苦しんでいる責任の一端はマスコミにあると言っていい。
東京電力刈羽原発についても同じ事が言える。東京電力の対応に疑問を抱いた私が、刈羽原発の正面ゲート突破を図ろうが、柏崎市役所のプレスルームに行って報道陣にアピールしようが、彼らは東京電力の言いなりで、自分たちから突破口を開こうとはしなかった。
東京電力が「大きな異常はない」と言って被害の偽装を図ったが、一年経った今になっても操業再開の目途が立たない現況を考えれば、当時はかなり深刻な事態であったことが想像される。
ところが、私が見た限りでは、マスコミ各社はそんな一年前の自らの姿を検証する気配がない。お願いですからマスコミさん、自分たちの社会的役割をしっかり把握して報道を続けてください。そうでないと、同じ間違いを未来永劫続けることになりますよ。 . . . 本文を読む
ミャンマーのサイクロン、中国の大地震と大災害が続いて起きています。
そこで、2つの災害への支援活動(街頭募金)と学校の耐震化促進への署名活動をやろうと思います。
時間と心の余裕のある方は、今週末、南浦和まで足を運びませんか?時間と心の余裕はなくとも懐に
余裕のある方は、寄付をお願いします。
(註:さいたま市の公立小中学校の校舎及び体育館の耐震化が30数%と、全国の中でも極端に低いレ
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今回の四川大地震で目に付くのは、学校の建物の倒壊。
TVや新聞でも校舎などの学校の建物から救出される場面をドラマ仕立てで報じている。報道から見えてくる論調は、中国の学校の建物がお粗末だと見下したもの。
確かに、画面を見た限りでは、耐震化が十分になされた建築物とは見えない。大国になったとはいえ、背伸びをしていることがこの辺りからも窺える。
だが、私は日本のマスコミも足元をしっかり見てか . . . 本文を読む
中国外務省は15日、四川大地震で受け入れに難色を示していた諸外国からの人的援助に関して「日本からの緊急援助要員を受け入れる」と発表した。各国から申し出がある中で、日本は中国が人的援助受け入れを決定した最初の国となった。
これを受けて政府は、直ちに消防、警察、海上保安庁、国際協力機構(JICA)などで編成する国際緊急援助隊を現地に派遣することを決めた。第1陣約30人が同日夕に成田空港から出発、 . . . 本文を読む
ここ10日間でサイクロンと大地震という自然災害が発生、それぞれ万単位の命が奪われている。
12日に発生した、中国四川大地震では、12,000人以上が死亡、さらに24,000人の命が瓦礫の下に埋もれているのではと言われている。
私は大規模な災害が国内外で起きると、毎回のように日本政府の救助態勢の遅れを指摘している。それは、直接命に関わることだからだ。
ミャンマーのサイクロン被害でも、昨 . . . 本文を読む
ミャンマーを襲ったサイクロンは、発災から10日経ったが、現地からの情報では、深い傷跡を残したまま、救援の手も届かずに多くの被災者が苦しんでいるという。
私の元に、昨日まで被災地に入っていた人から連絡が入ったのでご紹介する。
以下、現地報告。
今も現地は連日雨が降りますが、6月には雨期に入ります。デング熱、コレラ、マラリアなど感染症の流行とともに、本来なら治るはずの下痢や呼吸器系 . . . 本文を読む
13年前の今日を忘れないために、なるべく地震の発生した午前5時46分前には起きているようにしている。
朝刊を取るために玄関のドアを開けると、寒風が吹き込んできた。その寒さに、13年前の六甲おろしの厳しさを思い出した。ヴォランティアとして被災地に駆けつけ、テントの中で寝袋に包まり、あまりの寒さと余震の怖さに震えていたものだ。
新聞には目を通したが、TVをつける気にはならなかった。新聞やTV . . . 本文を読む
その夜は、麻田さんの小千谷の御自宅に泊まるようお誘いいただいたが、翌朝の交通手段を考えると、市外に出るのは得策ではないと判断。近くのビジネス・ホテルに泊まった。
そのホテルは良心的で、水が使えないから宿泊料は3000円でいいとのこと。さらに、非常食みたいなものだが、無料で食事をしてもらえた。トイレが使えないといっても、一階の共同トイレに汲み置きの水があり、不便さは感じない。
被災地に入って . . . 本文を読む
私が主張し続けていたことだが、新潟県中越沖地震で放射能漏れや変圧器火災を起こした東京電力柏崎刈羽原子力発電所の建物内が21日、ようやく報道陣に震災後初めて公開された。読者の中には、TVを見て報道陣への公開があったのではないかと言われてくる方もおられたが、恐らくそれらの人たちは、震災前に撮影された資料映像を見て(見せられて?)そのように誤解されたのだと思う。
微量の放射能を帯びた水が原子炉建屋 . . . 本文を読む
政府の地震調査委員会(委員長・阿部勝征東大名誉教授)による海底探査など断層調査が進められている。官庁や研究機関、それに学者を動員した大規模な調査により来月にも今回の地震を引き起こした海底断層を特定できる見込みだとしている。
今後の地震発生確率などの探求も目的に含まれているとしている。東京電力柏崎刈羽原発直下で断層が確認されれば、運転再開への影響は必至だろう。
だが、これを読んでいて不思議 . . . 本文を読む