結論からいえば平常心で臨むのがよい、と思われる。
よい、とは「そのほうが勝ちやすい。また負けた時に
ショックが残らない」という意味である。
大一番とはオセロだったら、ブロック大会の最終戦やプレーオフ、
もっと上の大会だったら全日本の決勝戦などである。
「絶対に勝つ!」という強い気持ちではなく、
普段の気持ちで、
例えばローカルの大会での1試合的な感覚でその一番を打っていく。
なぜ自分がそう思うかといえば、最近参考になるある本を読んだからである。
書名は「天地の理にかなう~半田道玄の覚書から」
著者は斉藤謙明氏である。
中身は囲碁棋士半田道玄(はんだどうげん)九段のエッセイをまとめた
ものだが一言でいえば囲碁哲学の本である。
その101ページに
「妹は僕が一番勝負に強いという。なるほどそう言われると一番勝負は
勝っている。自分では勝負は弱いと思っていたが、これがいのちとなると
強くなるらしい。いざというおりも心になんら変わる動きがない。
ふだんのように平然と打つので相手が恐れるのである。
これは僕が強いというより、相手が弱くなるのである」
という記述があり、なるほどと思った。私は理由の部分が
大変わかりやすく当然だなと思った。
なのでもし自分が将来そういう大一番のゲーム対局を打つことがあれば、
自分もそういう心持ちで対局に臨みたいと思っている。