『あ…あんな 小泉。』
いつの間にか…
小泉はオレにとって特別な存在になってた。
最初は仲のええ海坊主仲間で口の悪い同級生。
そんで告って来られて…
そんなこんなで付き合って今に至る。
特に『付き合ってくれ』とか『好きや』とか
ゆうたことないから 小泉はちびっと誤解しとった
せやから…
ちゃんと気持ちを伝えようと思ったわけで…
『なに? そんな改まった顔して…』
『あーんな。』
『あー!!昨日のライブで買ったストラップはあげへんでっ』
『はぁ?』
なんやねん
こいつ ひとが折角ええ事ゆおうとしとるのに
昨日の限定ストラップ(在庫1)のストラップって…
『いやーあれはあたしのながーい手のおかげで…』
『アホ ちゃうわ ボケ』
『なっ…アホとボケッて何2段重ねしとんのよっ』
『しとーもなるわ。』
オレも鈍感やけど小泉もええ勝負やと思う。
あかん こうなったら バシッっとゆうたる
頑張れオレ!!!
『…… すき… やねん。』
『えっ』
ってそんなに驚く言葉やったか?
当たり前にオレの気持ちをゆうたはず…
『おおたに…今 なんて…』
『せやから…す『そんなにあのストラップが好きやったん!!!』』
『て ちゃうわ。ストラップから離れろっちゅうねん』
ばしっ!!
小泉の背中をどついてつっこみを入れる
たしかにあのストラップはバリシブやったけど…
今は その話ちゃうねん。
『いたぁ… もーそしたら何なん…なにが好きなん?』
じーーーーーーーっと見つめられてなんかハズくなってきた。
顔近いっちゅうねん。
『…… 小泉。』
『ん?』
『だから オレの好きなんは小泉や』
『う…うそーーーーーーー』
『…ウソってなんでやねんっ』
小泉は頬を真っ赤にして口を金魚みたいにパクパクしとる。
それがなんか可愛くって…
心臓つかまれた(笑)
くいっ…
ふいに小泉の手がオレの手首をつかんだ。
『あ…あんな 大谷…。』
『ん?』
耳元にささやかれた言葉
『あたしも大谷が 大好きやで 』
『お…おぅ。』
返ってきた言葉に嬉しくて
小泉をギュッと抱きしめた。
『なぁ…ストラップよりあたしのことが…』
『そっから離れろっちゅうねん(笑)』
『へへへへ♪』
『アホ…けど まぁ… 好きやで…。』
抱きしめる腕に思いを込めて…
end
とあたしも思うよ
オレはいつも素直やんけ・・・