GIGA嵐のブログ 美意識の芽

ぼそぼそ、じっくり、わいわい。東西南北美容師の輪。

下手な考え、ときに功を奏す

2009-03-27 | Weblog
09年3月26日(金) 横浜は晴☆

■2日前、珈琲を飲みながら構想を練って、昨日、紅茶を買ってその箱を撮影した。今日「エキゾチック」イメージに関する原稿を書いた。エキゾチックって、懐かしい響きがある。いくつかの原体験を思い出しながら、パソコンのキーを打っていたら、??? あ~! 漢字の熟語にひどい思い込み、勘違いを発見した。
「趣味趣向」という熟語を、「趣味嗜好(しこう)」だとばかり…。何の疑いもなくこれまでずいぶんしゃべってきた。いったいいつごろ出来上がった思い込みなんだろう。たぶんいい加減な高校生時代だろう。p、p、恥ずかしいより、笑っちゃう。偉そうに書くことじゃないけど、実は2年に1個くらいの割合で、こういう発見にありつく。今やそれをコレクションしている。縁があったら「恥を漢字る」とか「誤読の孤独」なんてタイトルでエッセイを書いてみようと思っている。
でも、間違い、思い込みにはそれなりのパターンがある。音や意味や形の類似が犯人だ。早とちりと不注意をH&Cで分類できる。自分の性向がわかってそれなりに面白い。
たとえば季節の季に、李と杏と杳がからむとあいまいになる。初めて漢詩の李白(りはく)を知ったとき、何かの小説で「杳(よう)として知れず」が読めなかったとき、杏子(きょうこ)を「ようこ」だとおもいこんだとき…ああ。実は大して痛い目にもあわず、それもずっと野放しだった。先月その一つがチクッと刺さった。これは形の類似につまづいたケース。で、今日のは、音の類似だ。
ふう。今年は早くも2個目だ。記録的ペースだ。入院している間に能体質?も変わったんだろうか。鋭くなったと喜ぶべきか、恥の連鎖を嘆くべきか、今やそれが問題だ。いいつつ、今ロンドンで話題になっている蜷川シェイクスピア歌舞伎がチラと頭をかすめた。こういうときなんだ。類似に遊んでる隙に魔に付け込まれるのは。おのおの方、ゆめゆめ油断めさるなよ。ついでに言えば夢夢じゃなく、努々ですぞ。






絵文字、かな

2009-03-21 | Weblog
09年3月20日(金) 横浜は晴☆

■いいでしょ、これ。横須賀の元は酒屋にあったものらしいけど、今はレトロな居酒屋に。文字? 絵? 絵文字でしょうねえ。和で、漢字っぽくて、テンションがあってかつ軽い。やわらかいのに筋が通ってる。デザインじゃなくて図案と呼ぼう、そんな気にさせる。ま、洒脱、粋だとかなり気に入っているんです。オリジナルじゃないような気もする。普遍性があるもんな。
なんて読むのかな。虫? 違います。こいつは錨(いかり)と魚でしょ。だから、港町の洋風料理屋って感じかね。錨亭…とにかくこの絵文字が気に入って、昨日用事ついでに立ち寄った。早い時間で空いてたから、考えが集中できる。
メールで、手紙で、来社で知ったある3人の近況が出発点。さーて。それぞれ異なるジャンルでの心機一転なのだが、共通しているのは前を向いていること。だから考えている。後ろ向きの変化には付き合わない。気持ちを立てて考えた。夜の虫になって下手な考えに陥る前に、店を出た。生ビール1杯だけで。まだ明るい。上出来だ。日が延びたと思ったら春分だった。「錨+魚文字」を左後頭部に感じながら、「OK、大丈夫」








花と鼻

2009-03-17 | Weblog
09年3月17日(火) 横浜は強風△・花粉晴れ○

■若田さんが無事宇宙に向かい、松坂がしたたかに好投し、僕は大阪フォーラムを気持ちよく終えた。そんな昨日だった。
AIGがボーナス440億円!に他人事と思えず“笑っちゃった”し、日本TV社長の引責辞任には、マスコミのジョーシキ世間の非常識だったか、そんな以前の川柳を思い出したし、桜の早期開花が異常レベル?には、心配しつつもも期待した。なぜかって? 杉花粉は桜前線北上につれて終幕に向かうから。花と鼻。もう切り離せない春の季語だ。ま、そんな昨日でもあった。
家の周辺の桜はまだ枝先がうっすら紫がかったところ。写真はちょっと前のものだけど、今このボケが笑い転げるように咲き誇ってる。いずれにしても09年も春本番を迎える。
★そうだ、新橋の機関車のナンバーを書いた翌日? 東京発の最後のブルートレイン「富士・はやぶさ」のニュースを見た。EF6649だった。鉄道ファンには忘れられない数字になるんだろうな。麓録疾駆または夢務疾駆なんて語呂合わせを進呈しておこう。
僕が子供の頃何度か乗ったのは「瀬戸」だった。終点の宇野に着くと、四国へ渡る人が誰も大きな荷物を抱えて、競走で階段を駆け上っていった。その光景よりも木の階段を踏み鳴らすガタガタという音のほうが、今でもリアルに思い出す。









新たなお宝

2009-03-15 | Weblog
09年3月15日(日) 横浜は(久々の)快晴○ 

■蟻の巣ギャラリーコーナーを見に来た人が、ウチのイースターエッグに特別な反応をした。「ああ、コレ。うちにもたくさんありますよ。表面がざらざらしてるんです」。一緒に来た外国人は義理の妹にあたるルーマニア人だった。なるほど。陳列してあったのは、NYのイーストビレッジで買った物だけど、ルーマニア人のおばあさんの手作りだった。赤と青の2種類、幾何学模様をていねいに描いた素朴な味が気に入った。
数日たって写真の玉子を送ってくれた。ザラザラって、こりゃ大変緻密な本格品ですよ。しかも骨董価値ものらしい。玉子が玉子を呼んで、うちにはまたお宝が増えてしまった。ありがとうございます。
★蟻の巣ギャラリーコーナー第1回芽?のお披露目は、おかげさまで好評。新作追加しながらのロングランとなりましたが、4月末日で一旦終了予定です。桜前線と共に横浜にブラリとおいでください。尚その後は秋期10月の開催予定。新たなコンセプトのインテリアコラージュを用意するつもりです。お楽しみに。

★さて、今日はこれから出張準備、明日は2年ぶりの大阪フォーラムです。
おもろいネタも用意して「対」をやってくるつもり。久々の快晴に花粉の脅威感じつつも嬉しさいっぱい。桜吹雪に浅酌低唱の図…なぞ思い描いて、マスクして行こ。







個体ナンバー

2009-03-13 | Weblog
09年3月12日(木) 横浜は曇り▼ 

■今日の月は、どんより曇った夜空に何割増しか膨張して見える。ふしぎな満月だ。大昔満月は、美しいけれど恐ろしく忌むもので、水に映して間接的に観賞したと何かの本で読んだことがある。だから月の名所には必ず池があるのだそう。どこの文明でも、満月は特別な力を発揮してたよな。ひょっとすると、そのせいだろうか。
…火曜日、東京で「ヘアデザイン・フォーラム」をやってきた。デザイン以前の形の要素を「対」のイメージコードで押さえておくというのがテーマだ。準備を終えた前夜、事務所からの帰宅途中、西横浜の信号待ちで、白と黒の2台の車を見送った。右から左へ行った白い車は3993。少し遅れて逆方向に消えた黒い車は、9339。思わず「おー、対!」。久々の…怪しい出会いだったな。来てるな、と思った。この日は小雨で空なんか見なかったけど、着々と満月の準備が進んでいたんだよ。
 で、この写真を思い出した。先月のある満月の夜に撮った。満月だったからはっきり覚えている。以前から見慣れたシンボルを写真に撮ろうと思ったのは満月のせいだ。そんな因果関係を感じないまま、なんとなく撮った。全体ではなく胴体にあった個体番号を中心に写した。よく見えないまま。僕は鉄道趣味が無いから、このナンバーの骨董的価値は分からない。だからひたすら数字の響きに興味があるだけだ。
C11 292 …だったんだ。悪くないよね、この形相。500円硬貨拾ったくらい、の幸福感。
★満月の夜は何かのナンバーに気を払ってみて。



コーヒーカップの文字

2009-03-07 | Weblog
09年3月8日(日) 横浜は曇▽ 

■今日、時々行くカフェでエスプレッソを飲んだ。カップの内側の文字が気になった。太陽という意味のイタリア語の店名。気になったのは色味だったけど、この文字がただの店名ではなくメッセージ性のある一言だったらいいのにと思った。以前にも何度か同じ思いにふけったことがある。
実際にそういう一句の入ったカップを見たことがある。その場所はアイルランドのコークという街のパブ。具体的なセリフをどうしても思い出せないんだけど(人生の)旅人を鼓舞する警句? 金言? だったと思う。ただのGOOD LUCKじゃないちょっとしたもじりで笑えた。
まあ、エスプレッソを飲みながら僕の頭に浮かんだのは、そんな言葉の遊び。でもそれってただの店名よりはるかにお客さんへのサービスにもなり、店の宣伝にもなると思う。
…そうだ! どうせなら、自分で考えてみようか。たとえば
「朝日がいっぱい」とか、「シャンプー台に虹が」とか。
ちょっと想像してみて。その日がドン曇りでもどしゃ降りでも、いつかは晴れる。そのいつかの気持ちよさを先取りする効果が、カップの「チラッ」にあったら、いい…と思うんだ。
 そうだ、この際募集するわ。GIGA SPIRITの記念グッズ用に。
テーマは「元気になるもの」「勇気をもらえるもの」「ハッピーな気分になれるもの」そして審査基準は「短いこと」「鋭いこと」かな。日常の身辺観察から、ふと湧き出た一言を。短歌や俳句みたいな定形じゃないから、自由に気楽に遊んでみよう。
★白いデミタスカップに君の一言、一句を。誰かがフフと笑って、その日一日元気になれる一瞬の「読むビタミン」を。







郵便物の文字

2009-03-04 | Weblog
09年3月4日(水) 横浜は小雨▼ 

■寒い日が続いたね。昨日は雪まで。世界の、日本のドタバタが寒さをいっそう厳しくしているみたいだ。と、月並みなボヤキを言っておいてテンションをひっくり返す。蟻の巣には個性とパワーにあふれた熱く密度の濃い時間が流れた。ひそかにすごいと思った。花粉症のくしゃみのせいで上あごがヒリヒリしていたのだが、今はビリビリくらいになった。テンション負けしないよう気力を込めてしゃべったからだ。いただいた元気は倍にしてお返しします。ビシッ。
さて数日前ロンドンから郵便物が届いた。スピーチリー京子さんの現在の日々と半生を振り返った「ミクシー日記」だ。実はこの数日、遅い帰宅後に幾日か分をまとめて読み、脳に栄養を補給していた。うまいんです。雑誌の編集者だった頃、文章を頼んだことがある。「この人は書ける人」とにらむ僕の目はほとんど外れない。この点編集者として僕はかなり優秀だったと思う(ぬけぬけ)。
今NY通信を書いているマサミさんも、パリの芸術家大島君もそうだった。ロンドンのフォトグラファー、リオ橋本もそうだった。どうしてるかな。専門分野のキャリアを持って、その視点から独特の世界を切り取れる。ユーモラスに、アイロニカルに、シャープに。僕には無い個性ばかりだ。久々に編集屋魂がむずむずしたな。
実は今、他にもある才能と実験的コラボを試みている。文章ではなくビジュアルで。そう遠からず紹介できると思うけど、すったもんだの社会状況を尻目に、淡々と着々とやっている。コンセプトに自信がある。美容師と美容の周辺にいた人で、今までになかった磁場を作り出そうと思う。
★あ、そうだ。今回の文字は「郵便物の文字」。自分がなんの関与もしない時と所で起きた事に、思わぬ力をもらうことがある。海外から届く郵便物の法定文字や消印は、僕にとってただならぬ文字なのです。日常の中の心地いい異物、人生のコラージュ素材だと思う。割引制度を悪用する宣伝郵便物が飛び交うようなご時勢。ときには、ずっしりと、あるいはあったかい実質のある中身で郵便を出したい。





番号文字(数字)

2009-03-01 | Weblog
09年2月28日(土) 横浜は曇 

■一週間前のこと、信号手前の歩道でこれを写した。郵便局の受付番号札だ。001。一番客だったんだ。001だから気がついたのかな。これは捨てたものなのか落としたものなのか? どうでもいいことだけど、気になった。踏まれた跡があるけど、踏んだ人は偶然だろうか。踏むときにかすかな嫉妬でちょっとばかり多めに圧をかけなかっただろうか。落とした人はうっすらと損をしたような気配にとらわれていないだろうか。
僕は駐車場で「へ・・・1」なんかを見かければ軽く敬礼してやるし、トラック同士の「1000」と「0001」がすれ違ったときには、口笛を吹いてやった。ちゃんと見たよってね。シンクロ体質だからこういう経験は案外多い。でも自分自身に直接かかわる番号は、実にそっけない。パスポートも診察券のID番号も見事にバラバラ。せめてフジサンロクニオオムナク、とか、ニカイノオンナガキニカカルなんて覚えやすいゴロ合わせができないものかと、脳みそ絞っても見たけど、これも効果ない。子供から学生時代を通じて、あらゆる1番に一度も縁がなかったから一種の憧憬かもしれないな。
いずれにしても、落ちてる紙切れでも、キリのいい数字があれば“ただならぬ紙切れ”としてコラージュの材料にしたくなる。これは地元なので匿名性が限定されるから拾ってこなかった。惜しい。
というわけで君には、何か一番の記憶がありますか?