葬儀司会「青柳司会事務所」ブログ

葬儀司会歴20年以上の青柳(あおやぎ)がお送りする
仕事の日々や寺社仏閣参拝のブログ。

中越地方の寺院巡り

2023年05月28日 | 旅行
5月のゴールデンウィーク終盤。
そういえばあまり新潟県の中越地方は行かないなあと思い
調べてみると気になるお寺がいくつか出てきたので
思い立って日帰りで行ってきました。
 
まずは小千谷。
馴染みがある曹洞宗のお寺は行きたいと思っていて
見つけたのがこちら。

「愛染明王」で有名な妙高寺様。
元々は真言宗のお寺でしたが、1594年に曹洞宗へ改宗。
妻有百三十三番霊場の百十四番札所にもなっているそう。
 



 
自然豊かで長閑な空気。駐車場も広くて停めやすかったです。
写真では分かりづらいですが、とても大きくて立派なお地蔵様が見えます。

調べてみると、高さが6メートルほどあるという大きなお地蔵様。永代供養墓でもあります。
まずお地蔵様にお参りしようと思って正面に来たら
「行きは愛染様に、帰りはお地蔵様にお参りしてください」という内容の説明が。
撮影だけさせていただき、本堂へ向かうことにします。

立派で大きな木製看板。

お参りの前に頂戴して良いのかな…と思いつつ
案内板通りにピンポンを押します。
 
女性の方がご対応してくださいました。
「今日は直接書けるものが不在なので書き置きになります」
とのことでしたが有難く頂戴しました。
御朱印代の規定はなく「お気持ちで」というスタイルでした。
ここで小銭を用意していないという痛恨のミスに気づきます。
何せ急に思い立って突貫でここまで来たので……
 
千円でお願いするか悩みましたが、
恐らくこのお寺でも、すぐにお賽銭用の小銭が必要になる…
申し訳ないですが…と前置きして正直にお話をし、
「お返しいただく小銭はお任せします。その代わりにお賽銭として使わせていただきますので…」
快くご対応くださったこと、そして御朱印代は300円にしてくださいました。
今度からはちゃんと小銭を用意してきます😂

御朱印を待っている間に見つけた催しのポスター。
花火まであるんですね!結構盛大に行われるようです。

手洗い場が初めて見るタイプでした。
足元のボタンを踏むと、踏んでいる間だけ竜の口から水が出てきます。

愛染明王について。
大正時代に火災で一度消失しましたが、昭和10年に仏師・新納忠之介の手により復元。
ご利益は 家内安全、商売繁盛、厄除け開運、交通安全、縁結び、病魔調伏、身体堅固、災難消滅、染色、造醸。
心の迷いや悩みを焼き尽くしすべての人々をお救い下さる仏様で、昔から「あいぜん様」と親しまれているそうです。
但しお祭りを除き毎月26日しか御開帳をしていないので、今回お姿は見れませんでした。

妙高寺を建立した内ケ巻城主・田中大炊介源義房(田中大蔵)のお墓。
火災の関係で2000年頃にここにお移ししたそうな。

手入れがされている、広くて穏やかなところです。

いよいよ本堂に入ります。



左右に阿吽の仁王像。


天井が高く、大勢の皆様で盛大にお参りが出来そうな立派な本堂でした。
お賽銭を入れ、あいぜん様にお参り。いつか御拝顔が叶う日に来てみたいですね。

本堂の隣にある「蔵王権現」交通安全や災難除けの仏様。
妙高寺の守護神(内鎮守)で「ざおうさま」と呼ばれ親しまれているそうです。

 
河川交通が盛んな頃に難船の人々が救われた数多く御ご霊験が語り継がれており、
明治のはじめには近くの川口合流地点で遭難しかけたところを蔵王権現と愛染明王に祈って難を逃れたという話が残っているとか。
今は自動車ですが、今後の交通安全を祈願してきました。

緑が美しく映える中、静かに佇む石仏。
秋になると紅葉になって、冬は雪化粧。季節毎に様々な美しさで彩られるのでしょうね。

帰りに大きなお地蔵さまにもしっかりとお参り。穏やかな気持ちになりました。
 
駒形山・妙高寺 / 新潟県小千谷市川井114

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そして次の場所は南魚沼市。
友人に「ここオススメですよ」と紹介されたお寺です。

越後浦佐の普光寺、その境内にある毘沙門堂がお目当てです。

近くに駐車場もありました。
『昭和59年に総本山長谷寺化主をお迎え』とあったので、恐らく真言宗豊山派のお寺になります。

日光東照宮を模されたという二階建ての立派な山門がお出迎え。
1831年に建立。総けやきの建物で、豪雪にも耐え、耐震性もある建物なんだそうですよ。
建築には十年余の歳月と一万五千余の人力を要したと記録されています。

普光寺は鎌倉時代の1221年に「永代殺生禁断」(永久に殺生を禁ずる仏の教え)を広める為、
そして元々あった毘沙門堂の別当寺として建てられたようです。

慶長年間火災による消失、幕府からの「嗜侈禁止令」(ぜいたくを禁止する命令)の影響を受けての再建。
1969年(昭和44年)職人手配困難の為に茅葺屋根をやめて、
萱葦の上に亜丹で覆い冬期間雪は自然落下になる様にしたのが今の姿です。

檀信徒のよりどころ、集いの場所、また毎年の毘沙門裸押合い大祭の本部等として使われています。

ものすごく目を引いた特大ローソクの回廊。右手に毘沙門堂の本堂が見えます。
実はお祭りになると本当にこのローソクに火が灯る(というか燃える)らしいです。
1本のローソクは約30kg~50kg。特別な製造工程を経て作られているんだそうですよ。

そのローソクが灯される日がこの「裸押合い大祭」日本三大奇祭のひとつです。
先に書いた通り 毘沙門堂は普光寺よりも歴史は長く、807年建立。
守護仏の毘沙門天王を祀って、国家安穏と戦捷の祈願、五穀豊穣・家内安全・身体健康を祈り、
祝宴の中で歌い、踊って士気を鼓舞したことがお祭りの始まりのようです。
 
その後 参拝者が多くなり、他の人より早く参拝しようと もみ合い押し合うその熱さと
年頭にその年の除災招福を願う心から、水行をして参前することが混じり合い、
次第に裸になる者が多くなり、全員が裸で御本尊に額づくようになって今の押合い祭りに受け継がれて来ている。
…とありました。写真を見ると冬なのに結構暑そうに見えます。
現在は毎年3月の第1土曜日に開催しています。

毘沙門堂の向かいには「古山門(太子堂)」
現在の毘沙門堂境内で一番古いお堂のようです。

中央に聖徳太子、左には白山権現、右に蚕天尊。
お堂向かい左には大黒天。
そしてお堂向かい右には ここでも愛染明王が祀られていました。


ただガラス張りで外の光が強くてあまり見えませんでした。
お参りして不動明王前へ。

さっき「冬だけど暑そう」って思ったけどここで撤回。
水行って少し水に打たれるくらいだと思ってたら
まだ雪も残る中、ここに思いっきり入って浸かるのか……とんでもないな。

通常は手洗い場になっています。

不動明王の凛々しいお姿。

ここに…浸かるのか……(遠い目)


そしていよいよ毘沙門堂の本堂へ。
しかし残念ながら本堂は撮影NG。入って正面にご本尊、左側には御朱印受付所。
お参り後に御朱印をお願いしたら直接書いてくださいました。
御朱印代は300円。他にも木札やお守り等も取り扱っていましたよ。

本堂お参り後には近くにあった白山神社へ。



お墓やお地蔵様、如来像もありました。

こちらは三十三番観音様の ひとつのようです。
新型コロナが5類になる前だったのでスタンプは設置していませんでしたが
いずれ復活するかもしれませんね。
 
 
越後浦佐 普光寺・毘沙門堂 / 新潟県南魚沼市浦佐2495番地甲
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最後は湯沢町。
こちらも曹洞宗のお寺です。

 
「日本のミケランジェロ」石川雲蝶の仁王像2体が安置されています。
生まれ育ちは江戸。雲蝶が30代前半のころに「良い酒とノミを終生与える」という条件で越後入り。
酒と女好き。賭け事に負けて仕事を受ける破天荒な人物でしたが、ノミを握れば神業的。
重厚感や迫力がある中にも優しく繊細で鮮やかな表現。多くの作品を手掛けたといいます。
 
頑張って仁王像を撮ったものの、ガラス張りなのでカメラ関係なく普通に見えづらかったです…
 
こちらが阿形。大きな声が聞こえてきそうな形相。
左手には槍。足元にはぎょろりと阿形を見つめる邪鬼。
足の指が長いですねー。

そして斧を持った吽形。一文字の口と表情がどこかユニーク。
踏まれている邪鬼の目が虚ろ…でもいい顔してます。
 
 
思ったよりも色鮮やかだなと感じましたが、後で調べてみたら昭和4年に修繕していました。
本来の色もこんな感じだったのでしょうか。

そしてお寺は「瑞祥庵」駐車場もありました。
閑静で爽やかな緑が心地よい綺麗なお庭も拝見してきました。
池と岩、手入れされた草花や木々が美しく癒されました。



入口には地蔵様が並んでいます。

人気(ひとけ)が無さそうだったので御朱印は断念。
静かで落ち着いた緑豊かなところ。癒しの隠れスポットだと思います。
 

瑞祥庵・仁王像  / 新潟県南魚沼郡湯沢町大字土樽4595
 
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南魚沼の辺りは山々が大きく見えるなあと思いましたが、なるほどあれが八海山!
八海山といえば八海山尊神社という所もありますが、今回は時間の都合断念。

そして今回いただいた御朱印2つ。平成30年8月から始めた御朱印帳も折り返しに入りました!
いつか行きたい寺社仏閣がチラホラあるので、また折を見て行ってみようと思います。


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