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猫達のないしょ話

夏のプール水泳授業がなくなる日


全国の公立中学校で水泳の実技授業を廃止する動きが広がりつつある。
背景にはプールの老朽化や指導教員の負担、熱中症への警戒など学校側の事情が大きい。
ただ、水難事故防止のためにも小学校で習得した泳ぐ力を維持、発展させる実技は重要だ。
民営プールの活用など継続に向けた工夫が求められるが、財政難にあえぐ小中規模自治体を中心に廃止の動きは加速する恐れもあり、懸念が強まっている。  水泳の授業は、昭和30年に高松市沖で旧国鉄の連絡船「紫雲丸」が沈没し、修学旅行中の小中学生ら168人が犠牲になった事故を機に必要性が高まったとされる。 
スポーツ庁によると水泳の授業は学習指導要領で、小学1年~中学2年は必修とされている。
適切な水泳場の確保が困難な場合に限り座学を認めてはいるが、担当者は「実技授業は水難事故で命を守るためにも必要と位置付けている」と説明。
「各自治体には学習機会の確保に努めてほしい」としている。
 実技授業継続のネックとなっているのは、施設の老朽化だ。スポーツ庁によると、学校のプールは多くが昭和40年代から50年代にかけて建設されており、老朽化により現在一斉に更新時期を迎えている。
こうした改修費のほか、管理維持費も重くのしかかり、学校側の負担となっている。 愛知県大府(おおぶ)市では令和6年度、市内の公立中学校全4校で水泳の実技授業を廃止し、座学に切り替えた。
同市教育委員会によると、築40年を超える老朽化したプールの改修コストはおおむね1億~2億円と多額。その上、生徒の安全管理や水温・水質の検査など教員側の負担も大きかったのが主な理由だという。
さらに近年では、猛暑日に熱中症リスクを考慮して水泳の実技授業を中止した日もあり、廃止に向けた議論を続けてきた。
 実技を民間委託する案も出たが、移動時間などを踏まえると授業時間の確保が困難だと判断した。希望する生徒には民間の水泳教室を利用してもらうなどの代替策を講じたという。 プールの老朽化に加え、欠席者の増加もあり岩手県滝沢市では7年度、市立中学校全6校で実技授業を取り止め、座学とした。 
同市教育委員会によると、6校のプールすべてが築30年以上でひび割れや腐食が発生するなど老朽化が深刻な事態となっていた。さらに、コロナ禍を機に体調不良で水泳の授業を欠席する生徒も急増。市内の大規模校では5年度中の欠席率が36%にも上った。
代替案として小中9年間を見据えた水泳授業計画を予定。
小学校では外部講師による実技授業を実施し、25メートル泳げるようになることを目指す。
中学校では心肺蘇生法や止血法などの応急手当ての指導を行う。
他にも、福井県鯖江市▽静岡県沼津市▽神奈川県海老名市-などの公立中学校でプールを使った実技授業の廃止が決まった。
こうした動きに懸念の声も上がる。
日本水泳連盟は5月、子供たちが水に親しむ機会を確保することで水難事故防止につながるとして実技授業継続の提言書を文部科学省に提出した。
スポーツ庁の担当者は傾向として中規模、小規模の自治体で財政難から実技授業を取りやめるところがあると分析。「維持管理の問題もあるが、水泳の実技は水難事故防止のためにも必要だ。他の自治体の事例を参考に、実技授業の機会を確保してほしい」とした。
■民間委託に共同利用…実技継続の取り組みも
財政難の中、水泳の実技授業を民間に委託し、成果を上げている自治体もある。京都市では市立小中学校72校のうち、令和6年度に小学校3校、中学校1校で水泳の実技授業を近くの民間のスイミングスクールに委託。今年度から小学校7校、中学校2校に拡大した。
同市教委によると、公立学校のプールは一斉に老朽化しており、改修して維持管理するよりも、民間委託した場合の方が1校あたり年間約200万円の削減につながるという。
また「泳ぎのプロ」であるインストラクターによる授業で「質」も向上した。
保護者や子供を対象にしたアンケートでは「水泳技術が向上した」など好評だったほか、教員からも「インストラクターによる丁寧な指導が可能になった」
「水温調整などの手間が省け、負担が減った」という声が上がった。
市教委は、今後も実態に合わせて拡大を検討するという。
岡山県倉敷市では令和元年度から、老朽化した市立中学校1校のプールを取り壊し、隣接する小学校のプールを共同利用して実技を継続している。
令和3年には不具合が発生する前に予防的な改修を行う「学校プール施設長寿命化計画」を策定。劣化や故障が起きてから、大規模な改修を行っていた従来のやり方に比べて、40年間で94億円を削減できる見込みとなったという。(堀口明里)
■「継続のための工夫を」大阪体育大・浜上洋平准教授(体育科教育学)
海や川で溺れた際に命を守るためにも水泳の実技授業は重要で、座学では限界がある。廃止する中学校が相次いでいる現状には危機感を抱く。
確かに老朽化するプールの改修や維持管理には多大なコストがかかる。日々の清掃や水質管理、児童・生徒の安全管理など教員側にかかる負担が大きいのも事実だ。
ただ「廃止ありき」ではなく、いかに継続できるか、どんな工夫ができるかを考えるべきだ。
ハード面が整っている民間のスイミングスクールに委託するのも一つの手だろう。
その際は水泳の技術だけではなく、思考力や判断力などを養う「授業」だという観点を忘れてはならない。インストラクターに丸投げするのではなく、教員も積極的に関わり、連携するべきだ。
近年は水着への抵抗感を示す生徒もいるというが、ラッシュガードなど肌の露出が少ない水着を導入して工夫すればよい。水泳は老若男女、障害の有無に関係なく楽しめる生涯スポーツの一つでもある。授業の廃止で水泳離れが起こらないようにしてほしい。

【以上転載】



民間委託も良し悪し 
swimmingスクールのコーチが必ずしも水泳の達人ではないという事を身をもって経験している
バイトで入って来てスクールのマニュアルを教え込まれ 最近ではデジタル指導とやらでPC操作も必要
今の若者たちは生まれた時からPC操作をして育ったようなものであるからそちらは心配ないかもしれない
ただ肝心の水泳技術の方は基本的な事さえ実技見本ができないコーチも存在する
『浮く』と言う基本中の基本さえ満足にできないのである
水泳のコーチは5m泳げればできてしまう・・・と私は常に言っている
お手本は5mしか泳がない 25m 50m 泳ぐ必要がないのである
先日来 気にかかっていたことがあり指導を眺めていたら そもそもコーチが正しく泳ぐことができていない 
それが実技見本として見せられていれば子供達は正しく泳ぐことは不可能である
中には才能のある子供が自然体で正しく泳いでいることもあるが それを修正されることもある
スイミングスクール委託だと安心するのはいかがかと・・・
池江選手も北島選手も水泳経験者 今そこのプールで泳いでいる子供達も『水泳経験者』であることには間違いない
水泳と言うものはかほど幅広いものなのである
指導者は正しく選ぶべきなのである





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