詩のブログ

読んで下さった奇特な方ありがとうございます

減衰

2017年10月08日 | 佳作
昼間の喧噪に

取り残されて

独り

目を閉じれば

街の灯りが

私を包む


過去の哀しみに向き合えば

変わらない矮小な私が

静かに脇道を歩んでいる


この今にたゆたって

人々の気配を感じ取り

私は行く先を推し量る


そこに誰がいるのか

そっと想像しながら
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昨日までの雨

2017年10月08日 | SELECT
雨の優しさが

視界を包み

樹々がそっと

答えを置いていく


拾い集めた

小さな日々が

弱々しく

訴えかけ


雲の隙間に滲む希望が

足下の水たまりにも

微かに映り込んでいる


僕の疲れは

心なしか流れ落ち


雨上がりの朝

まるでこれまで忘れていたみたいに

僕はこれから先のことを

想い描いている
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