理想

2011年05月29日 | 日記
一昨日、

歴史を知るということが、

ビジネスを成功させるために必要だと言われましたが、

私はもっと広義的に解釈しています。



歴史を知るということは、

ある人物における成果や行動の結果を知るということ。

それらの成果や結果は、

その人物の思考が原点となっているのだから、

思考を知るということ、

つまり、

哲学を知るということが必要なのではないかと、

そう認識しています。

ビジネスを成功させるためだけでなく、

よりよく生きるために。




「野心は人間の主たる原動力である。

人は高きに昇る望みがある限り力を尽くして、

自分の価値を発揮しようとする。」




これはナポレオンの言葉です。

ほとんどの人は、野心とまで言わなくても、

何かに対して理想を抱いていると思います。

自分の理想像や、

理想の生活、

相手との理想な関係、

そのような考えは多かれ少なかれ、

みな持っていると思います。

その理想こそが、

自分の哲学を具現化させたものだと、

私は認識しています。




ですが、悲しいことに、

自分の理想に妥協している人を、

最近多く見かけます。

理想と幻想は同義であると認識している人が、

数多くいます。




確かに妥協は必要だと思います。

妥協しなければ、

前に進まないこともありますし、

世間のほとんどは不条理ですから、

妥協しなければならない部分があるのもわかります。




しかし、

私が言いたいのは、

妥協が必要なのは、

理想を叶えるためだということです。




例えば、

恋人とデートをするとき、

相手が行きたい所と自分が行きたい所が、

全く異なっていたとします。

そのときはどちらかが妥協することになり、

どちらかが合わせることになりますが、

その妥協の背景には、

恋人関係を円滑にしたい、

というような気持ちがあると思います。

簡単に言えば、

嫌われたくない、

好かれたい、

という想いです。

そのような想いがあるのは、

理想の関係を築きたい、

と思っている証拠ですから、

その理想の関係を得るために、

今は妥協する、

という選択をするはずです。

つまり、

その妥協は、理想を得るための妥協です。




理想自体に妥協してほしくはありません。

それは自分の哲学に妥協することであり、

自分の人生に妥協するという意味にもなり得ます。




理想を理想として叶えられる環境に、

こうして生まれてこれたのだから、

自分に自分で限界をつくらず、

自分の哲学を全うするために、

理想を叶えるという方向で、

人生を歩いてほしいです。





力への意思

2011年05月15日 | 日記
ニーチェの言葉が最近、

流行になっているようです。

彼の思想が現代の日本に適用されているということは、

現代の日本人のほとんどは、

虚無主義を抱きつつ、

自己肯定的に生きていきたいという願望があるんだと思います。



神がいないとされる時代において、

より強大なものを善とし、

「力への意思」をもつ人、

つまりニーチェの言葉を借りれば、

「超人」

を理想的な実存の姿だと感じているんでしょう。



私もニーチェの思想に共感できる部分が多くあります。

力の定義は様々あると思いますが、

私は、

力とは自分の想いを実現させるもの、

だと認識しています。

強大なものが善であるかどうかは、

また別の話になりますが、

自己肯定的に生きたいという願望を満たす、

その観点から考えれば、

力は必要なものだと言えます。



力がなければ、

自分のやりたいこともできず、

何かを達成することもできない。

守りたいものも守れない。

後悔しか残らない。



私の「力への意思」の根源は、

危機意識にあると思います。

起こるかもしれない未来の不幸に対して、

それを変えられるほどの力を手に入れたい。

未来の自分が、

今の自分に後悔する、

そんな自分になりたくない。



そう考えると、

不思議と行動に移せます。

想いだけでは、

何も得られない。

何かを得るためには、

行動しなければならない。

行動しないことこそが、

最大のリスクであり、

自分のほしい未来を得るために、

いま行動する。



それが、

自分を幸せにする、

自分の幸せにしたい人を幸せにする、

唯一の方法だと思っています。





背中

2011年05月08日 | 日記


庭先で水を撒く

その背中は

気づけば小さく



時の流れに残された

あの日の面影は遠く



幼い頃の記憶辿れば

行かないでとしがみついて確かめた

「僕より大事なものがあるの?」



自分の信じた道を歩いてゆく

強く生きる背中

振り返らなかった

あなたを呼ぶ声

届かずに消えて

僕は孤独を知った



赤い髪をつかまれて

出ていけと怒鳴られれば

俺だって好きで

この家に生まれてきた訳じゃないと



明日が見えなくて

全てが空虚におもえた

夢なんか描けない自分でさえも

誰かのせいにしていた



愛がわからずに心を閉ざして

信じること怖くて

ごまかしてばかりいた

言葉にできない想いが溢れて

僕は歌を唄った



出逢いや別れ重ね

気づけば大人になって

いま大きな人生の

分岐点に立っている



わからなかった想い

今ならわかる気がするんだ

あなたがどれほど

重い荷物を背負って歩いてきたのか



蘇るのはあの日の子守唄

優しかった背中

聴こえてきた唄声

夕焼けに映る二つの影法師

一つに重なっていた



時は流れ・・・



相変わらずうまく伝えられないまま

こうして歌にしかできないけれど

あなたと歩んだこの道を

僕はいま

誇りに思う



庭先で水を撒くその背中に

そっと語りかける

あなたのもとに

産まれてこれて

心から

「ありがとう」






ゆずの「背中」という曲です。

母の日である今日だからこそ、

聞いてみてください。