5・25 米・キシミー
◇WBO世界Sフェザー級タイトルマッチ 12回戦
チャンピオン 挑戦者・9位
伊藤雅雪(横浜光)● 12R 判定 〇 ジャメル・へリング(米国)
116-112 118-110 118-110
◇WBO世界Sフライ級挑戦者決定戦 10回戦
4位 5位
江藤光喜(白井具志堅) 1R 無効試合 ジェイヴィエル・シントロン(プエルトリコ)
5・26 中国・撫州「WBA世界拳王争覇賽」
◇WBA世界Lフライ級タイトルマッチ 12回戦
チャンピオン 挑戦者・2位
カルロス・カニサレス(ベネズエラ)〇 12R 判定 ● 木村翔(青木)
119-109 119-109 118-110
◇WBA世界フェザー級タイトルマッチ 12回戦
チャンピオン 挑戦者・10位
シュー・チャン(中国) 〇 TKO ● 久保隼(真正)
6回 1分16秒
前週に世界を震撼させたあの”怪物”井上尚弥の圧巻のKO勝ちを見ていてワタシのみならず日本のボクシングファンはみんな、
「海外で世界タイトルマッチをやるのも、日本と同じだ」
と思ってしまったんじゃないでしょうか。
しかしながらこの日、
無残に散った3人の日本人ボクサーを見ていると、
「やっぱり海外での世界タイトルマッチは、とてつもなく難しいものなんだなあ」
という事を改めて実感させられました。
そんな3試合でした。
まずはアメリカのフロリダ州で行われた、
WBO世界スーパーフェザー級のタイトルマッチ。
前座で再度の世界挑戦を狙う江藤が「勝った」と思った後にノーコンテストとなり、
なんだか嫌~なものを感じた後、
2度目の防衛を狙う伊藤雅雪が登場してきました。
世界タイトルを獲った試合と初防衛戦。
勢いに乗るこの2試合が素晴らしい戦いだったので、
ワタシも実は「簡単に勝つだろう」と楽観して見ていました。
しかし。。。。。
相手のリーチの長いサウスポーのアメリカ選手。。。
長い間「このタイプにゃあ、勝てね~だろ~」と思われていたタイプとの試合で、
伊藤は何もできずにタイトルを明け渡してしまいました。
もとよりアマ経験のないボクサーという事で、
「さほど引き出しを多く持っていないのでは」といわれてはいましたが、
まさにこの日の試合は「翻弄された」というのがピッタリの完敗でした。
ワタシも見ながら採点していて、
「いいところ2つか3つしか、ラウンド取ってないだろ~な」
と思っていましたので、
終わった瞬間に「完敗だ~」と敗戦を覚悟しました。
やっぱり打開できる引き出しが多くないというか、
アジャストする力がないというか、
何というか「実力通り」という感じのする試合でしたね。
期待が大きかった分、
厳しい結果となりました。
そして上海での試合は、
木村のタイトル挑戦という事で期待されていましたが、
ワタシは試合が始まる前に何と寝落ちしてしまっていて、
気が付いた時にはもう試合は終わっていたという・・・・・何ともはやの結末になっていました。
しかも内容は、
伊藤に輪をかけた判定での完敗だそうで。。。。。
残念な結末でした。
久保については、
世界に挑戦させたこと自体が間違いだという事が言われている通り、
完敗だったみたいですね。
という事で昨日の勝負は世界戦3戦3敗。
前週の井上尚弥のことがありますから、
なんだか崖から突き落とされたと言おうか、
はたまた夢から覚めたと言おうか、
そんな気分です。
「まあ、月夜の晩ばかりじゃねえなあ・・・・・」
という事を思い知らされましたが、
逆にいうと井上尚弥がどんだけすげ~んだよ!!!!
と再認識する夜にもなりましたね。
次は村田の7月のタイトル挑戦まで、
しばらくはおとなしくしていようかな・・・・・・と思っているところです。
それにしてもまあ、
昨日は1日中テレビにかじりつきだったのに、
まあ応援したチームがよく負けたこと。。。。。。
勝ったのは・・・・フロンターレぐらいかあ。。。。
こんな日も、あら~な。
と、同時に改めて井上の強さと偉業も痛感しましたね。
自分のイチ押しでした伊藤選手。
サウスポーに対しての苦手意識がやはり出ていたのでしょうか。
対戦前に、「どちらかといえば苦手」と自覚があるようなコメントに若干の不安がありました。
所々、らしさは出ていましたが、相手が一枚上で巧く裁かれた印象です。
焦って打ち合おうと自分の土俵に持ち込もうとしましたが、相手もそこはわかっていました。
ムリには付き合いません。
そうなるとまめちち様も言われているとおり、引き出しの少なさが致命的だったのかなと・・・。
噛み合う相手には問題ないが、そうでない場合の対応力不足なのかな?。
陥落に残念でなりません。
もっともっと見たい選手です。
今後も必ずチャンスがあります。
期待してるぞー。
木村選手はスピード、手数で相手に劣りました。
特にスピードの差が顕著に表れていましたね。大差がついたのも致し方ない試合内容でした。
それに木村選手は自分のスタイルを意識しすぎなのか、大振りはアカンですよ。。
しかしそういったスタイル、好きですね。やっぱり。
次は、村田、拳四郎選手に期待。
(正直、村田は厳しいかな・・・。拳四郎は今が絶頂期ではないでしょうか。個人的には試合内容の安定感はピカ一だと思ってます。)
そのまえに井岡がありますが、どうでもいいです。
もうかれこれ何試合も見ていません(アムナット戦は見ましたが笑)
ここ2週連続して、日曜日はボクシングデーでしたね。先週は井上尚弥のすごさに熱狂しましたが、今週は伊藤、木村ともに厳しさを痛感しました。まあ、これまで数十年にわたって「海外での世界戦は本当に難しい」と思わされていて、それを井上がいとも簡単に破ってくれたのですが、これを「普通」だと思ってはいけないんだ・・・・という事が再認識されました。
昨年の村田、そして今年の伊藤、日本の誇るチャンピオンたちが、本当に「何もできずに」敗れ去った事実は、重く受け止めなければならないでしょうね。
井上はすでに、『日本の』という所をとっくに抜け出ているからこその、あの勝ち方だったのでしょう。
7月の村田の再戦、これが何かボクシングを見るうえでのスタンダードになりそうな気がします。あれだけ完璧にやられた村田が、今度は「日本のリングで」どういった戦いになるのか。
もし完璧に勝ったりすると、逆にワタシは、今後日本で行われるタイトルマッチを「眉に唾をつけて」見ることになるのでは・・・・・そんな風に思っています。
ああ、日本開催だから、3割増しで見なきゃな・・・・・って感じで。
そんな風に思っていたりします。