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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第88回選抜高校野球 第2日  大声援に乗って

2016年03月22日 | 高校野球

≪第88回選抜高校野球大会≫ ~甲子園~
【第2日】

第1試合 釜石(東北・岩手)  2-1  小豆島(四国・香川)
第2試合 龍谷大平安(近畿・京都) 7-1 明徳義塾(四国・高知)
第3試合 八戸学院光星(東北・青森) 6-2 開星(中国・島根)


大会は第2日。
注目された第1試合は21世紀枠同士の対決。

特に【島の球児たち】ということで注目されていた小豆島。
地理的に関西に近い小豆島ということで、
昨日は3塁側アルプスに大応援団を送り込みました。
その数4000人だそうです。

アルプスはぎっしりと埋まり、
”あずき色”の応援グッズに身を包んだ【島の人たち】は最後まで、
声を枯らして『島の17人の精鋭たち』を応援し続けました。

この応援を見ていると、
『21世紀枠の意義』
というものを強く感じますね。

島全体が一体となった、
素晴らしい時間が共有できたのではと思います。

試合は一進一退の攻防。

終始自分のリズムで試合を進めた釜石が、
2-1で小豆島を振り切り、
歓喜の1勝をあげました。

岩間投手は7安打で完投。
3.11の津波で母が行方不明という、
辛い時期を乗り越えて歓喜の一瞬を迎えましたね。

何度か訪れたピンチにも、
堂々とした投球で得点を許さず、
見事なピッチングでした。

小豆島は、
やはり初出場だけに自分たちの野球が出来なかったですね。
それでも9回に1点を返して粘りを見せたことは、
大観衆の後押しを受けてのもの。

いい思い出になったとともに、
夏に向けてまたスタートを切るうえでの貴重な1点となったと思います。

実に高校野球の原点を見るような、
『投手がコントロールよく投げ、バックがしっかり支える。そして少ないチャンスを生かす』
という戦いぶりでした。

この大甲子園でも、
『戦ううえでの基本』
さえできていれば、
スーパー球児がいなくとも十分に戦えるということを、
両チームは見せてくれたと思います。

第2試合は名門対決。
2003年の夏の激闘を思わせる接戦になるかと思いきや、
振りの鋭い龍谷大平安打線が明徳投手陣を打ち砕き、
一方的な試合展開となりました。

甲子園初戦には無類の強さを見せる『馬渕・明徳』。
春夏とも1回ずつ初戦で敗れていますが、
それはセンバツでは2011年の日大三に1点差、
そして選手権では昨夏、敦賀気比に1点差という大接戦を落としたもの。

敗れたいずれのチームも、
その年に『全国制覇』を成し遂げている強豪。

その強豪に対して、
明徳は『敗れてなお強し』を見せつけた戦いぶりをしたものでした。

しかし昨日の試合は、
『どうした!明徳』
と思わず叫びたくなるような完敗。

確かに龍谷大平安は、
投打に水準以上の力を見せつけましたが、
あんなにあっさりやられる相手だったとも思えません。

特に点差のついた終盤は、
ほとんど無抵抗のまま淡々と回だけが進んでいくという試合内容。
『巧者・明徳』の看板からは考えられないような試合展開でしたね。
どうしちゃったんでしょうか。

勝った龍谷大平安については、
打線が特に素晴らしかった。
振りの鋭さは見事としか言いようがありません。

第1日に登場した滋賀学園などもそうでしたが、
よく振れている選手が多く、
今年の近畿勢は『ちょっと違うぜ』という感じに見えましたね。

選抜で4強を独占して、
強さを満天下に見せつけた1979年(4強;箕島、浪商、PL、東洋大姫路)みたいな大会になりそうな気がしてきました。
まだ大阪桐蔭も出てこないうちからこれですから、
楽しみです。

第3試合は、
八戸学院光星の強さが際立ちました。

本当に甲子園での戦い、
特にコンディション作りをよく分かっているチームですね。

光星については、
課題は2戦目以降にあると見ていますので、
次の龍谷大平安との対戦が、
一皮むけるのか否かの分かれ目になると思います。

それにしても、
近年よく言われることですが、
東北地区のレベルアップが、
本当に顕著に感じられます。

数年前までは、
光星学院(当時)、仙台育英、聖光学院、花巻東、東北といった、
『特定の野球を強化している学校』
のみが甲子園で力を発揮するという構図で東北勢が語られていましたが、
このところその構図にも変化が現れました。

昨日の釜石の戦いを見ていてつくづく思ったのですが、
『もはや東北の代表は、どこが出てきても水準以上の戦いができる』
ということを実感します。

上に挙げたスペシャルなチームが、
東北全体のレベルを著しくアップさせて、
今や全国有数の『野球どころ』にまで全体のレベルを引き上げたんだなあ、
と思いますね。


昔は・・・・・・というフレーズはあまり使いたくないのですが、
中国・四国地区など『野球どころ』と言われた地区の代表校は、
甲子園で東北地区の学校との対戦が決まると、
『いただき』
という様な感じで喜んでいたものですが、
今や完全にその立場は変わりつつありますね。

東北全体の指導者の、
長年にわたる地味な努力が、
今まさに実を結んでいるという感じですね。

東北代表のどのチームもが、
力で押し切って勝つ試合を続けるのを見るなんて、
本当に隔世の感があります。

これからどんどんその力、
伸ばしていくことでしょう。

まずは『悲願の全国制覇』をどこが達成するのか。

その権利は、
今大会は八戸学院光星、青森山田、釜石の『北東北勢』が持っています。
さて、どうなるな。


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