≪第87回選抜高校野球大会≫
【第5日】
第1試合 天理 7-2 糸満
第2試合 健大高崎 9-1 宇部鴻城
第3試合 松山東 5-4 二松学舎大付
第5日の甲子園。
今大会で最も注目されているといってもいい、
21世紀枠で出場の松山東が登場しました。
なんと選抜82年ぶりの出場ということで、
全国に数多いるOB,関係者がアルプスに大挙駆け付け、
入りきれないファンが三塁側やレフト側に陣取るという『完全ホーム』状態を作り出して、
力のある二松学舎に『完勝』しました。
ワタシも個人的に松山東を応援する要素があったので、
相手はワタシにとっての地元チームである東京の二松学舎でしたが、
この日ばかりは松山東を『熱烈応援』していました。
それにしても見事な戦いぶり。
元楽天の野村監督が標榜する『弱者の戦法』を駆使して勝ったと思われがちですが、
この日の野球はまさに『松商野球』あるいは『四国の野球』そのものだったと思います。
何だかワタシは、
『四国四商』
が乗り移ったような戦いぶりに見えました。
押されながらも低めに球を集め、ピンチでは強気の投球を見せるエースがしっかりと相手を抑えて得点をやらない。
そして機を見るや果敢な攻撃を仕掛け、
一気に攻め込んでいく。
その奪ったリードは、
全員の守りでしのぎ切り僅差をものにする。
まさに『強かったころの四国の野球はこうなんだ!』と言わんばかりの野球で、
強豪を撃破しました。
あっぱれ!!!
まさにあっぱれ!!!
松山東の野球、
素晴らしかったと思います。
さすがは昨夏、昨秋と県大会で連続で決勝に進出するだけはあるなあ・・・・・という戦いぶりでした。
近年の濟々黌やこの松山東の戦いぶり。
『進学校』ということばかりが取りざたされるこれらの学校ですが、
その総合的な『野球力』の高さ、
脱帽です。
いろいろと制約のある中でこれだけのチームを作り上げるという関係者の指導力の素晴らしさ、
そして受け継がれていく伝統が、
こんな素晴らしいチームを生むのでしょうね。
全国各地にある、
『制約がある、選手集めは出来ない、予算もない、グラウンドも共用・・・・・・』
などのないないずくしで頑張っているたくさんの学校にとって、
【戦いの指針】になる姿ですね。
日本に『野球』というものを広めた功労者の一人である”のぼさん”正岡子規も、
草葉の陰でこの日の勝利を喜んでいることでしょう。
『出場して、そして選手たちがグラウンドにいる姿だけでも大感激』でしたが、
こんな戦いぶりを見せてくれると、
たくさんの人の脳裏に、そして心に『松山東』という名前が、
深く深く刻まれたことでしょう。
おまでとう!!
2回戦以降も自分たちの野球で、
『松山東旋風』
を巻き起こしてください。
この日は第1試合で糸満、
第2試合で宇部鴻城、そして第3試合で二松学舎が敗れ、
九州、中国、東京の3地区は、
初戦ですべての出場校が姿を消してしまいました。
ここまで、地区の優劣がはっきりした大会となっています。
そして試合内容も、
この日の松山東vs二松学舎戦をのぞいては、
ひとつも1点差ゲームはなく、
大差のゲームが多い大会となっています。
ここまではっきりとしたコントラストを醸し出す大会になるのは、
予想できませんでした。
それだけ勝ったチームのコンディションがいいということも言えるので、
2回戦以降の『激戦』に期待しています。
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