SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第101回全国高校野球選手権 第6日  歓喜再び・・・・は本当に難しい

2019年08月12日 | 高校野球

甲子園は第6日。
立て続けに熱戦が繰り広げられ、
満員札止めの観衆は大いに沸いた1日でした。

ワタシがこの日注目したのは関東勢。
この日登場したのは、
第1試合が作新学院、第2試合が東海大相模、そして第4試合には花咲徳栄が登場。

この3校、
近年全国制覇を成し遂げた学校です。

2011年からの夏の選手権の流れを見ると、

2011年 日大三
2012年 大阪桐蔭
2013年 前橋育英
2014年 大阪桐蔭
2015年 東海大相模
2016年 作新学院
2017年 花咲徳栄
2018年 大阪桐蔭 

とにかく近年の夏の大会は、
「優勝するのは、大阪桐蔭か、さもなくば関東勢」
というのが続いています。

そんな流れの中で、
この日登場したのが上記の3校。
すべてここ4年で全国制覇を経験した高校ながら、
この日対戦するのは今大会のいずれも優勝候補に名のあがる強豪ぞろい。

果たしてどんな戦いになるのか、
本当に組み合わせが決まった後、
この日が来るのを待ち望んでいました。

今年の関東勢は、
上記の『最近優勝を飾った学校』が日大三を除いてすべて代表校として甲子園に登場してきました。
それも、
東海大相模は優勝の年以来の4年ぶりの出場ながら、
前橋育英は4年連続、
花咲徳栄は5年連続、
そして作新学院はなんと9年連続の出場を続けています。

甲子園でも上位に進出してくるためには、
予選は連続して突破できるぐらい県内では突き抜けた実力を持たなければならない、
そういうことなんでしょうね。

しかし『夢よもう一度』を成し遂げるのは、
本当に難しいことなんだなあと感じてもいます。

やはり甲子園で深紅の大旗まで届くためには、
実力が備わっているのはもちろんのこと、
そこに勢いと時の運を味方につけなければ、
とてもじゃないけどその高みまでたどり着くことはできません。

反対に言えば、
大阪桐蔭がまさに『どんだけすごいんだよ~』ということが、
あらためて実感できるということです。

あれだけすごいチームを毎年作らなければ、
野球という不確実性の高い競技において、
何度も頂点に立つのは難しいということです。


前置きが長くなりましたが、
そんなことを思いながらこの3試合を眺めていました。

今年に限って言えば、
上記の”栄冠を知る”関東の4校(前橋育英を含む)は、
「実力はあるけど、優勝候補ではない?」
という実力に見えていました。

前の記事にも書きましたが、
『今年は近畿の年では・・・・』
と思っていて、
近畿にいいチームがそろっている感じがしていましたので、
この日の東海大相模vs近江や、
花咲徳栄vs明石商は、
特に注目して見ていました。


まずは第1試合。

これは九州NO1の実力を持つといわれる大型チーム、筑陽学園に、
作新学院がどこまでついていけるのかという予想を立ててみていましたが、
終盤にゲームがもつれて、
凄まじい試合となりましたね。

作新学院にとっては、
ゲームプレン以上に「押せ押せ」の展開だったものの最後の一本が出ず、
9回まで3-1とわずか2点のリード。

しかし9回裏の筑陽学園の攻撃は2死ランナーなし。
誰もが『勝った』と思っていたら、
そこにわずかなスキが生まれたか、
筑陽学園が粘って3連打を放ちあっという間の同点劇が生まれました。

しかしこの「同点の2死3塁」から作新が粘ってサヨナラを許さず試合は延長へ。
そして迎えた10回、
作新が2点を取って勝ち越して、そのまま逃げ切りました。

いくつものポイントになるプレーがある、
しびれるような試合でした。
作新は『これ以上はなかなかできない』ぐらいいい試合をしたということでしょうね。
さすがは『夏にすべてを出し切るチームを作る』小針監督。
もう【若き名将】の貫禄は十分です。

あの夏に近づくのは戦力的にはちょっと難しい部分があるかとも思いますが、
エースの林投手はなかなかの好投手。
打線が”あの夏”に匹敵する破壊力を出せれば、
面白いかもしれません。

第2試合で登場の東海大相模。

正直、対戦する近江は東海大相模が最も苦手とするチームに見えました。
特に林投手は、
相模の打線が「はまってしまう」と、
もしかしたら完封もあるのではという「いやな予感」もよぎったりしていました。

ワタシがポイントに上げていたのは、
「とにかく先制点を近江にやらないこと」。

先制点を取られて林クンにスイスイと投げられて、
相模打線がチェンジアップをひっかけ始めたら、
えらいことになると思っていました。

そして始まった試合。

相模は予想通り先攻を取って『速攻での先取点』を狙うも、
初回いとも簡単に3人で抑えられて、
先制点を奪うプランは崩れました。

「まずいなあ」

そんな予感のする立ち上がりで、
本当にヒリヒリした感覚を感じながら、
画面に見入っていました。

しかし門馬監督が『勝負手』を放ってマウンドに送り出した遠藤が、
この日は素晴らしいピッチング。
力のある速球とスライダーのコンビネーションが強打の近江打線に完全に力勝ち。

『あとは先取点、とにかく先取点だ』

と思って見ていると、
相手のタイムリーエラーという思わず形で4回に先取点が入り、
その後は相手にミスが連発して、
中盤に得点を重ねることができて、
落ち着いて試合を進めることができました。

相模が序盤に仕掛けた足攻が、
近江の守備陣にじわじわと無言のプレッシャーをかけていたのだと思います。
これこそ門馬監督の「アグレッシブ・ベースボール」で、
神奈川県でいつもやれている野球が、
この日は大甲子園でも存分に発揮されたということでしょう。

あとはやはり、
好投手である林クンの投球に対し、
気持ちよ振るることができなかった攻撃陣の再調整と、
空気が変わった終盤に少し顔を出してしまった「ドタバタ相模」をいい教訓とすることですかね。

そしてしっかりと先発が試合を作ることができれば、
かなりやれるという感覚を持ったのではないでしょうかね。
(優勝するためには、次戦でたぶん先発を任される諸隈投手の出来がカギを握ると踏んでいます)

近江にとっては、
本当に厳しい戦いになってしまって、
昨年の金足農戦以上に悔しい敗戦でしょう。

林投手にとっては、
打たれた気はいまだにしていないのでしょうかね。

なにしろ近江は県大会無失策の守備の堅いチームだったので、
にわかには信じられない試合展開でした。


第4試合は、
明石商の好投手・中森と花咲徳栄の打線の、
なかなかしびれる対戦でした。

試合自体は終盤まで競り合っていたものの、
やはり明石商の力が一枚上。
終盤突き放して、
1点差で逃げ切りを成功させました。

花咲徳栄は、
厳しいと言われた投手陣はこの試合ではよく踏ん張ったと思いますが、
やはり全国大会で勝ち進んでいくには少し層が薄かったかな?!

よく頑張った試合だと思いますし、
力は尽くしたのではないでしょうか。

優勝への有力候補に挙がっている明石商。
中森投手の出来が今大会のカギを握るのは確かですが、
チーム全体の粘り強さというかチーム力は、
かなり高い気がします。

非常に楽しみなチームですね。

第3試合も、
中京学院大中京と北照の接戦で、
この日の3試合は本当に楽しむことができました。

観衆も最初から最後まで、
息の抜けない素晴らしい試合ばかりで、
甲子園を堪能したのではないでしょうか。

いずれにしても、
一度栄冠をつかんだチームが再び頂点を目指すというのは、
本当に難しいことだというのを実感した日でした。

まあ、
101回も続く大会で、
栄冠を2回以上つかんだ学校って、
数えるほどしかないですもんね。

あの中京(現中京大中京)が09年の栄光をつかむまで、
何度も優勝していた松山商が96年の栄光をつかむまで、
いったい何度挑戦しては敗れ・・・・・を続けてきたことでしょう。

それを考えると、
本当に気の遠くなるような挑戦を続けて、
ようやく時の運をつかんで栄光再び……となるってことですね。
本当に大変だなあ。。。

そんなことに思いをはせながら、
朝から晩まで、
野球三昧となってしまいました。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第101回全国高校野球選手... | トップ | 第101回全国高校野球選手権 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

高校野球」カテゴリの最新記事