大相撲3月場所は千秋楽。
14日目に初めてトップに躍り出た照ノ富士が、
大関貴景勝を圧倒して、
12勝3敗で3度目の優勝を飾りました。
大関再挑戦の場所であった照ノ富士。
さすがは現在の「実力NO1力士」の面目躍如といったところで、
大関へのノルマである9勝をさっとクリアし、
モチベーション高く優勝まで駆け上がりました。
本当に見事な優勝だったと思います。
今場所は中盤戦にひざに痛みが出たという事でしたが、
その後の後半戦の相撲は見事の一言に尽きました。
12日目を終わって高安が2敗、
それを追う照ノ富士は3敗という展開でした。
残り3日にすべて平幕力士との対戦しか残っていなかった高安に比べ、
照ノ富士は大関との3連戦でしたから、
さすがに逆転はないだろうと思っていましたが、
精神的に崩れていった高安がまさかの3連敗を喫したのとは反対に、
照ノ富士は経験も精神力も一枚上。
立ち合いしっかり当たっていける大関戦のほうが得意とばかりに、
大関3人をまるで問題にせず3連勝。
さすがの相撲っぷりで、
昨年の幕尻優勝に続いて3度目の優勝を成し遂げました。
これで夏場所は大関に再昇進。
いよいよ照ノ富士の時代が始まるかといったところでしょう。
もともと膝のケガさえなければ、
はるか昔に綱を張っていたといわれる実力の持ち主の照ノ富士。
その膝のケガの遠因になったといわれている、
陥落前までの強引な取り口は影を潜めつつあり(それでも時折顔をのぞかせたりしますが)、
しっかりとした理詰めの相撲で勝ち星を積み重ねてきています。
そして照ノ富士は、
目立ちはしませんがとても技術的にも高いものを持っています。
組んで良し、そして離れて圧力をかけるも良し、
だんだん「照ノ富士スタイル」は、
完成の域に近づいていっているようですね。
親方、後援会をはじめ、
たくさんの「伊勢ケ浜ファミリー」の後押しあっての再昇進だという事、
本人もしっかりと意識しているようなので、
言動も以前とは違ってきて、
「心・技・体」
が充実してきているように感じますね。
気が早い話ですが、
十分に横綱が狙えると思っています。
というか、
「照さんに早く綱張ってもらわなきゃ・・・・」
という思いが、とても強いですね。
今場所を見ていても、
現在の3大関より、
明らかに実力は上だと見えます。
大関に上がるには最低好成績が3場所必要ですが、
横綱に上がるにゃあ2場所連続優勝で足ります。
ということは、
5月、7月の2場所連続優勝すれば、
あっという間に綱を張ることができますね。
期待しています。
さて今場所。
まずは場所中に力士、関係者にコロナ陽性者が出ないで、
場所が最後まで行われたことが何よりでした。
関係者の努力のたまものだと思います。
本当にお疲れさまでした。
そして今場所は、
横綱・鶴竜の引退というニュースもありました。
すでに「半引退状態」ではありましたが、
正式に横綱が20年の土俵人生に幕を下ろしました。
もう一人の横綱・白鵬は2日目限りで休場。
今場所もまた、
横綱不在の場所となりました。
そんな中で場所は、
前半から中盤にかけて、
高安が盛り上げてくれました。
照ノ富士に続いて、
「大関復帰」も狙えるぐらいコンディションが回復し、
初優勝を狙い驀進しましたが、
精神的な弱さが終盤に顔を出し、
最後平幕に3連敗で優勝戦線から脱落しました。
思い出してみれば、
兄弟子の稀勢の里も、
何度も何度も終盤に気持ちの弱さが顔を出して、
優勝を逃し続けていましたよね。
稀勢の里に比べれば、
まだまだ「落胆した数」は多くありませんよ、高安関。
巻き返すチャンスは今後、
まだまだたくさん残されています。
役力士以外の平幕力士でも、
たくさんの元気者が土俵を沸かしてくれました。
その筆頭は若隆景かな。
小兵力士ながら、
体幹のしっかりした体で真っ向勝負を挑んでいく好力士。
今後角界を代表する力士になっていく可能性、
十分にありますね。
先場所は部屋のコロナ感染による休場を余儀なくされたのですが、
1場所しっかりとコンディションを整え、
今場所ブレークしました。
明生も力をつけてきて10勝。
来場所は二人とも、
上位キラーとして優勝争いに顔を出してきてくれるかもしれません。
しかし2枚目(若隆景)3枚目(明生)で二けた勝ったのに、
どうやら小結の枠が空きそうもないので、
残念ながら新三役という声は聞かれないかもしれません。
久しぶりの兄弟関取である翔猿と英乃海が、
初めて幕内で同時に相撲を取りましたが、
両者ともに勝ち星を二けたに乗せたのには驚きました。
特に翔猿は、
14日目に高安を優勝争いから引きずり下ろす逆転勝ち。
見事にその存在感を見せてくれました。
結局役力士では、
大関・正代だけが負け越しで、
他は全員勝ち越しを決めました。
正代は場所前の部屋のごたごたがもろに影響していたように感じましたね。
大関昇進後一度もその存在感を発揮してくれていないので、
部屋の落ち着きとともにその存在感を発揮してきてほしいものです。
十両では、
宇良が途中休場はあったものの最後まで優勝に絡むという離れ業を演じました。
ワタシは「史上初の休場から再出場して優勝」なんてことを期待して、
千秋楽を見ていたのですがね。。。
石浦、炎鵬、宇良と、
小兵といわれる「業師」の活躍が目立った場所でした。
ケガには気を付けて、
また土俵を沸かせてください。
ということで、
今場所も面白かった。
新たな時代への息吹も感じられた、
初めて体験する「3月の東京場所」でした。
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