のどか

今日は仕事を途中で抜けて瞬子の試合を見に
梅子も珍しく付いてきた。
私が駆けつけた時はもう試合が終わってたようで
後ろから声をかけると振り向いた瞬子は泣いていた。
絶対勝つはずの試合に自分のミスで負けたと
話しながら余計泣きじゃくる。
人前でこんなに泣けるなんて素敵やなぁと感心して
「いっぱい泣いて、次頑張り！調子悪い時もそらあるわ。
負ける時もあるある。その涙、青春やなぁ。青春万歳！青春万歳！」
とふざけて頭を撫でると瞬子は泣きながらも笑っていた。

試合会場からの帰り道は駅まで１５分ぐらい。
お天気が良くて、梅子は「一緒に歌を歌って～」とせがむ。
二人でカエルの歌を連唱したり、小鳥の歌を歌ったり
５年生なのに、まだまだ幼稚園児みたいで可愛いなぁと
一緒に思いっきり大きい声で歌う。
道行く人はクスクス笑ってたけど、楽しかったなぁ。
いつまでもこんな日が続くといいのに。