ご無沙汰しております。
体調がぐらっぐらに不安定で、とにかくフィクションを書き殴ることでしか生きている実感がない。
あと、猫が最近よくデレてくれるので、それだけが幸せ。
声が出せなくて、遠くから「おいで」と口パクだけで伝えても、すぐ来てくれる。
可愛いしかない。
猫たちが寄り添ってくれたり、一緒に寝てくれる時間を大切にしたい。
閑話休題。
今回は、24日に映画を3本観てきて、そのうち『マッチング』のみ初鑑賞だったので、暗示部分の考察?を含め、感想を書いていきたいと思います。
いつもどおり、ネタバレしか含みませんので、回避したい方はここでブラウザバックしてください。
また、洗練されたレビューを求める方も、同様にここでブラウザバックしてください。
以上、いつもどおりの事前告知でした。
はい、ではここからは、映画『マッチング』の感想を、長文、駄文でお届けします。
1.鑑賞前のどうでもいい話と、鑑賞後の要約
まず、クレジットに「原作・脚本・監督」と書いてあったから、てっきり原作本があるものと思っていたけれど、舞台挨拶をお伺いする限り、オリジナル映画という意味ですね。
失礼いたしました。
原作本があると、自分が異様な活字中毒のため、まずは活字を浴びてから劇場に行くか検討するのですが、今回は原作と脚本と監督が同じ方なので、まあ未読でもいいか、と思い、鑑賞しました(結論として、本はあったらしいが)。
まず、物語の内容としては、伏線がこれ見よがしに、かつ随所に散りばめられまくっていたので、序盤から結末まで(最後の1分のどんでん返し?という触れ込み部分も含め)、予想が非常に容易。
一方で、俳優の方々のお芝居が圧巻だったし、Aimerさんの『800』 のリリックビデオでも分かるとおり、映像美に魅せられるので、是非鑑賞してください!!!とめっちゃおすすめしたいです。
※ただし、下の方に書きますが、一部の方には、トラウマを突き付けられることになるかもしれないため、おすすめしません。※
2.ざっとしたあらすじ(覚えている限り。時系列が途中からめちゃくちゃ。括弧内は雨影の感想とか)
マッチングアプリを利用して結婚した夫婦が連続で殺害される事件が3件発生中。3件目の現場から始まる。夫婦は、片腕を腕相撲のように組んで(後ほど出てくる記事によると、「祈りのポーズ」らしい)、その手首にはダイヤル錠付きの鎖が巻きつけられ、ほかにも鎖で巻かれている。
夫婦の写真には、顔部分に×印が付けられており、遺体の顔にも同じく、×印が刻まれていた。
主人公の唯島輪花はウェディングプランナー。これまでの人生で一番好きだった高校の男性教師が、新郎となる結婚式当日、働いている。
同僚の尚美から、マッチングアプリ「Will Will」を入れるよう勧められているが、そんな時間はないと断る。
父と二人暮らししているが、二人で飲んで帰宅した後、父からは「お前は恋愛が苦手なんだよ」と言われる。なお、母は25年間?行方不明の模様。
その夜、輪花は、勢いで?、「Will Will」に登録する。
翌日、同僚が輪花のスマホから「Will Will」でマッチングした男性たちを勝手に見て、その中から「トム」(25歳? 27歳? くらいだった)のマッチング率の高さに、この人とマッチングすべき(「いいね」ボタンを押すと、アプローチしたことになるシステムらしい。そもそもマッチングアプリの仕組みを知らんのですみません)だと助言する。
その夜、輪花はトムにいいねボタンを押す。
すると、すぐにチャットが始まるが、トムのチャット量が圧倒的で、輪花の対応が塩だと同僚から非難される。
そして、尚美がそのチャットに勝手に「会いましょう」と書いて送信してしまう。
並行して、「Will Will」のアプリと、彼女たちが勤務するブライダルカウンター?のコラボ企画が持ち上がる。そして、現場の声が聞きたいと、アプリ会社の人たちがやって来る。
会議に参加した尚美と輪花だったが、その中の一人、エンジニアである影山剛がいい男だと尚美が評価する。
また、現在起きている殺人事件は、全て「Will Will」を通じて結婚した人々ばかりである、ということが明かされる。
その夜、アプリ会社では、会議に参加したエンジニア?の一人が、輪花の登録画面や、チャット履歴などを覗き見ていた。それを、影山たちに見られて「またやってる」と注意される(アプリ会社の人間なら、当然ながら登録者のやり取りなどを閲覧できることが示唆される)。
後日、尚美が送ったチャットのせいで、トムとしながわ水族館で会うことになった輪花。
「遅れるので先に海底ゾーンに入っていてください」と連絡が来たため、「何故海底?」と思いながらも、そこで待っていると、背後から「僕は不運な星のもとに生まれたんです」と突然話し掛けてくる男性。
振り返ると、プロフィール写真の明るそうな印象とは真逆の、髪はボサボサ、全身真っ黒の服で何故かゴム長靴を履いている、陰気そうなトムが立っていた。
「生まれてすぐコインロッカーに入れられ、そこで一生を終えるはずだった。母の手掛かりはこれだけ(と言って、首から提げたロケットペンダントを触る(ここで宇宙戦艦ティラミスを思い出して笑い死にそうになった方、友達になってくださいお願いします))」
と話すトムに、「初対面の人みんなにそれを言ってるんですか?」と嫌悪感を隠さない輪花。
海底ゾーンのクリオネを覗き込みながら、成熟する前はクリオネは雌雄同体であること、こんなに可愛らしい見た目なのに、餌を食べる姿は恐ろしいと言うトム。そして、貴女と僕も前世では雌雄同体だったかもしれないと言う。
別れ際、「あなたは僕の運命の人だ」と告げるトム(サメの水槽の前で、サメが獲物を捕食するように、トムから輪花の方へ泳いでいく様は比喩かな)。
(※ここから先、時系列がめっちゃくちゃ曖昧です、すみません※)
父と夕食を食べている際、自宅の電話が鳴り、出てみると、「芳樹さんはいらっしゃる?」と聞いてくる中年女性の声。名乗らずに切られる。
父にそのことを話すと、父(芳樹)は心当たりがあるようで、顔を曇らせる。
翌日、父が縁側でぼんやりとしながら過去を回想している。
リビングで、クレヨンで絵を描いている幼い輪花と、微笑む母。
一方で、自分は、リビングのパソコンで仕事をしていたが、チャットルームに、「せっちゃん」(だったっけ?)という女性から執拗にメッセージが送られてきており、「y」というハンドルネームで、「もう僕たちは終わった。二度と連絡しないでくれ」と返信する。だが、女性からのメッセージは止まらず、怖くなってパソコンの電源を切る。
現在。どこかの湖畔で、全身真っ赤の服を着た、ぼろぼろの長髪の老けた女性が、車椅子に乗っている。そこへ、真っ白の服で家政婦の格好をした女性がやって来て、「あなたにお手紙です」と渡す。何も書かれていない真っ白い封筒を開けると、そこには、若い夫婦と幼い女の子(顔に×印があったかな…?)の写真と、「Will Will」の輪花のプロフィール写真。手紙には、「母さん、やっと見つけたよ。最後にこの女がどんな顔をするのか、楽しみだね」と書かれていた。それを読んだ女性が、にちゃりと笑う。
しながわ水族館の後、輪花のスマホには、何度もトムから「次はいつ会えますか」「本当の家族のことを知っていますか(秘密を知っていますか、だったかも)」などのチャットが執拗に送られてくるが、ストーカーのようで怖くて無視している輪花。
しかし、トムは彼女の自宅を特定して来訪する(チャットは無視されるから、とのこと)。そして、「影山には会うな」と警告してくる。輪花は悲鳴を上げて玄関に逃げ込む。
憔悴する輪花を見かねた尚美が、「Will Will」とのミーティングの際、影山にトムのことを相談させる。
その際、影山はトムのことを知っており、これまでも別のマッチングアプリで問題を起こしたこともあるし、警察沙汰になったこともあると教えてくる。
気晴らしになれば、と、影山が輪花を連れ、古い映画を見る(『サンセット大通り』かな? 割とこれも比喩的)。
その後、レコード屋に一緒に行き、影山が「古いものや思い出に拘りがある」という話をする。
レコード屋で、影山が輪花に対して、「僕が輪花さんを守ります」と力強く宣言する。
その店内で、尚美から電話が掛かってきて、5件目の殺人事件が起き、被害者が冒頭の高校教師の夫婦だったと知らされる。
夫婦の葬式で、精神的に追い詰められている輪花だが、警察にアリバイを聞かれる。式場から出ようとするとマスコミに囲まれ、影山が輪花を庇う。
翌日、輪花が出勤すると、輪花が担当しているカップルの挙式が全てキャンセルされたことを知らされる。上司から、週刊誌の記事に、容疑者?として高校教師の元教え子の輪花が挙げられていることを知らされる。
一方、特殊清掃の場面。トムが特殊清掃員であることが示される。切断された?指の写真をスマホで撮影したりしている。そんな中、警察がやって来て、トムにこれまでの被害者の写真と、輪花の写真を示し、会ったことがないか尋ねる。
トムは、輪花には会ったが、ほかは知らない。輪花の写真がよく撮れているので、もらってもいいか、と返す。
これまでもマッチングアプリで警察沙汰になっていることを改めて聞かれるが、トムは、身に覚えはない、突き落とされた女性もいるというが、あれは事故だった、それに命に別状はなかったんだからいいだろう、という態度。
トムは輪花に対しても、チャットで、輪花の両親と幼い輪花の顔に×印が付いた写真の画像(例の真っ赤な人に送られて来た写真と同一?)と、脅迫めいたメッセージを送ってきて、輪花を恐怖させるが、彼女が「やめてください」と返すと、「何のことか分からない」「ハッキングされているのかもしれない。セキュリティレベルを上げなければならない」と平然と返してくる。
翌日?、喫茶店でトムについて相談している?、輪花と影山。その横には、真っ赤な金魚が泳ぐ水槽。
夜、芳樹の自宅に電話が掛かってくる。芳樹が出ると、「芳樹さん? 25年ぶりね。会いましょうよ」と例の女性の声がする。一方、輪花が帰宅して郵便受けを開けると、何も書かれていない封筒が入っている。
開けると、若い頃の芳樹と見知らぬ女がベッドに裸で寝ている写真が出てくる。
輪花がその写真を父に示すと、芳樹はかつて浮気していたことを告白する。
何度も終わらせようとした、でもストーカーのように付きまとわれた、とも。
ある日は、帰宅したら、不倫相手=真っ赤な女が自宅に上がりこんでいて、輪花の頭を撫でていた。そして、窓際には、彼女の息子だという小学生くらいの男の子が体育座りで背を向けていた。
またある日、彼女のアパートに行き(彼女の趣味?がクローバー栽培だったらしく、クローバーの鉢植えがたくさんある)、もう二度と会わない、と告げるが、彼女の口から「妊娠した」と言われる。
そんなことがあるわけない!と叫んで出て行こうとする芳樹の背中に、女が思い切り、持っていた包丁を突き立てる。
玄関先で倒れこむ芳樹。
返り血を浴びながらも、女は笑顔で、階段下で立ち尽くす自分の息子に、「あなたのきょうだいができたのよ」と告げる。
その事件後、輪花の母は出て行った、と父が言う。
輪花は、父の告白を聞いて、「顔も見たくない」と自室に籠もる。
翌日?、芳樹は自宅の車でどこかの山中に向かっている描写がなされる。
一方、尚美の自宅マンション前。トムが尚美を待ち伏せ。
「近寄らないで!」と叫ぶ尚美に、「僕が連絡したのでは、輪花さんは信じてくれない(会ってくれない、だったかも)。だから、あなたから伝えてほしいことがある」とトムが告げる。
その頃、頼る人は影山、くらいの気持ちになってしまっている輪花が、母に置いていかれた公園に、影山と二人で訪れる。泣き出す輪花をそっと抱き締める影山(目が笑ってねえぞ! 演技でも笑っとけ!)。
そこで、輪花のもとに、尚美からの着信。「トムに会った。夜に会いたい」と言われ、尚美の自宅に行くことにする。
夜。尚美に電話を掛けるが、繋がらない。尚美の部屋の玄関扉を叩いたり、呼び掛けたりするが、反応がない。ドアノブを引くが、開いていない。呼び出しておいて…と思いながら帰ろうと、マンションを出たところで、後ろから悲鳴?がして、何かが落ちてくる。上を振り仰ぎ、それから地面を振り返ると、尚美の墜落死体。
パニックになった輪花は、悲鳴を上げて気絶してしまう。
目覚めると警察署。パニック状態から抜け出せていない輪花。犯人はトムだと呟く。
寄り添っていた刑事に着信。事件が起きた模様(まあ、次は父だなと想像はつく)。
で、向かった先で、同じ車から降りて来る輪花。「状況からみて自殺かと…」と告げる刑事の声もよそに、制止を振り切って現場に近づく輪花。現場の橋からは、ロープで首を吊った芳樹の遺体がぶら下がっていた。絶叫する輪花。
魂の抜けたような輪花に対し、刑事が「最終確認ですが…あれは、あなたのお父さんで間違いありませんね?」と尋ねる。「はい」と答えた後、「殺したのは、あの女です」と言う。
その後、影山に「一緒に来てほしい場所がある」と言われて、車で連れて来られる。
連れて来られたのは、立入禁止の廃墟となったアパートの一室。真っ赤なカーテンが掛かったままになっている。
影山に、「やっとお前をここに連れて来られた」と言われる。
影山の回想。小学生の頃、影山は、真っ赤な女と母一人、子一人だった。家に帰って「ただいま」と言っても、母はチャットルームに取り憑かれており、まともに相手をしてもらえない。
また、母はしきりに包丁で腕の自傷行為を繰り返し、「芳樹さん、愛してるの」と絶叫しながら悶絶しつつ腕を切り刻んでいた。
それを止めたくても止められなくて、「やめてよ」と泣きじゃくるだけだった影山。
不倫相手の芳樹や、その娘をずっと殺してやりたいと恨んできた。ずっと探し続けて、ようやく輪花をマッチングアプリで見つけた。手掛かりとなったのは、やはりあのクレヨンの絵。
すくすく育ちやがって、許さない、と憎しみを露わにする影山。
また、四つ葉のクローバーには、「幸運」以外にも、「私のものになって」「復讐」という花言葉がある、と教えてくれる。
輪花がふと部屋の天井を見上げると、そこには、大量の、輪花や彼女たち家族の写真に、無数に十字架の形の傷が付けられたものや、十字架がたくさん貼り付けられていた。恐怖で絶叫する輪花。
「母さんが苦しんだこの部屋で、お前も苦しんで死ね!」と言われ、包丁で刺される、という間際、玄関扉がドンドンと叩かれる。警察を名乗ってきたため、影山は仕方なく、一旦そちらに対応しようと玄関に向かう。
その隙を狙い、背後から襲い掛かる輪花。玄関に飛びつき、開けると、トムが立っていてまた絶叫。前門のストーカー、後門の殺人犯。思わず部屋に引っ込もうとする輪花を掴んで、トムが「助けに来た」と言う。嫌がりながらも強引に腕を引かれ、アパート前まで転び出てきて、なおトムを拒絶する輪花。追いかけて来た影山。
輪花を庇い、トムが影山と取っ組み合いになる。馬乗りになった影山に、上から包丁で刺されそうになり、膠着状態になるが、影山の背後から輪花が消火器を振り下ろし、トムを助ける。
地面に転がった影山に跨って何度も顔を殴り、「私だって、ずっと幸せだったわけじゃない」と吐き捨てる輪花。警察のサイレンの音が聞こえてきて、輪花はトムと共に立ち去る。
その後、自宅で幼い頃のアルバムを捲り、その中に、四つ葉のクローバーの押し花を見つけ、取り出す輪花(このだいぶ前に、幼稚園?の頃、初対面の真っ赤な女に、四つ葉のクローバーを渡されていたことを回想する場面がありました)。
トムからチャットが入る。「まだ終わっていませんよ」「真相を知りたくはありませんか」。
トムの職場に向かう。酷い悪臭が漂う。トムが、写真を見つけて、部屋の主の甥にどうするかと尋ねる。
「捨ててくれ」と簡単に放り捨てた男の胸ポケットに、トムが写真を拾い上げて無理矢理捻じ込む。「何すんだよ!」と抗議する男に、「家族は再現できませんから」と答えるトム。
その屋上で、トムと向き合う輪花。「優しいところもあるのね」と言う。
トムがスマホを取り出し、「壁紙を変えたんです」と見せる。そこには、挙式をしている新郎新婦姿のトムと輪花の合成写真。引いちゃう輪花。
トムは、「僕はストーカーですが、相手を傷つけたりしない。ピースフルなファンです」「真相を伝えたら、天使のようなあなたを傷つけてしまうかもしれない」「教えたら、僕に何をしてくれますか。愛してくれますか」と語るが、輪花は「私は以前の私じゃない。舐めないで」と答える。それに微笑むトム。
(ここで、「過去に囚われすぎない方がいい。囚われすぎると、僕みたいになってしまう」って言ってたかな。どこだったか忘れてしまった。)
二人が向かったのは、例の湖畔。
車椅子に座る赤い女と、その後ろに控える白い女。
赤い女に向かって、「節子さん(影山の母の名前)ですよね。このクローバー、覚えていますか」と、アルバムにあった押し花を見せる。反応が微妙な女。
赤い女を節子だと思い、傷つけたことへの謝罪と、私の大事な人を殺したことは許せない、と涙ながらに心境を語る輪花。
ふいに「はっ」と鼻で笑う白い女。そちらを見ると、自分こそが節子だと語る。そして、母が輪花を置いていったあの日、母は輪花に、「すぐに戻るから、待ってて」と言っていたことを思い出す。芳樹への殺人未遂後、節子と話をつけようとしていた母だったが、公園の外に連れ出され、隙をついて、背後からハンマーで何度も頭部を殴打され、節子の車で連れ去られてしまう(これが上記で述べた「やっぱり展開」です)。
それ以来、この湖畔の家で、母に毎日、自分の腕の傷を見せ、どんなに痛かったか(愛していたか?)を懇切丁寧に話していたこと、母の世話をしているうちに、徐々に、母を愛することが、芳樹さんを愛することだと分かったこと、お気に入りの赤い服を着せてあげたことなどを語る。
トムから「僕より愛に狂ってる…」とドン引きされる。
なお、芳樹さんについては、「殺していない。死にたがってる顔をしていた」とのこと。
輪花が恐る恐る、母の長いスカートを少し捲ると、木製の足枷が、両足に食い込んで血が滲むほどぎちぎちに嵌められていた。絶叫する輪花(絶叫多いな…)。
そして、輪花が母に抱き着き、再会に泣きじゃくっていると、節子が素早く、車椅子のポケットに入れていた鋏を取り出す。
輪花を背後から刺そうとした瞬間、彼女を庇ってトムが刺される。
数日後、病院。トムが個室で入院している。そこを訪問する輪花。
庇ってくれたことのお礼を言うと、トムは「Will Will」を辞めて、ほかのアプリに登録した、と告げる。理由を聞くと、「輪花さん、脈がなさそうだから」。
「ふーん、諦めちゃうんだ」と言う輪花に、「僕の光は、貴女の中にだけある」と言うトム。
輪花は、肩に提げていた大きな紙袋をプレゼントとしてトムに渡す。
開けると、かっこいいスニーカーとピンク色のシャツ。「いつも気持ち悪い靴を履いてるから」「いつも同じ気持ち悪い服を着てるから」と輪花が言った。
母はリハビリを経て、少しずつ表情が柔らかくなっているとのこと。
自宅に戻って来た母に、輪花が少しずつ、小学生の頃のことなどを一生懸命話している。
収監されている節子のもとにトムが面会に来る。開口一番、「僕は輪花さんを愛しています」と言うトムに、「そんなことを言いに来ただけなら帰って」と立ち去ろうとする節子。
だが、トムは例の「不運」の話をした後、輪花のことを調べるうち、ようやく母が分かった、と告げる。そして、ロケットペンダントを首から引きちぎり、中身を開けて立ち去る。
節子が驚愕を浮かべてそれを見る。中には、四つ葉のクローバーが入っていた。
一方、取調室で『ボレロ』の鼻歌を歌う影山。そして、「僕が殺したのは、これと、これだけ」と、高校教師夫婦と、尚美の写真を指す。それ以外は違うと。
すると、6件目の殺人事件が起きたことが知らされる。事件は終わっていなかったですね、と同僚から言われる刑事。
いつもの真っ黒の服で、大きな紙袋を肩から提げ、足早に公園の公衆トイレに入るトム。洗面所で血塗れのナイフを洗い流している。その足には、輪花から贈られたスニーカーを履いている。
その後?(例のピンクのシャツに着替えてから)、水族館で輪花とデート?している。
ミズクラゲの水槽の前で、二人で並んでいる。やがて、輪花からトムに、手を繋ぐ。顔を見合わせて微笑む。
トムがカメラ目線(スクリーン目線?)を向け、片頬を上げてにやりと笑い、終幕。
3.感想の駄文
●永山吐夢さんがあまりにぴゅあっぴゅあかつド性癖だった話
ずっと、心の中でこういう感想を呟いていた↓↓
--------
「シチュボで親の顔より見た」
「シチュボで見た」
「シチュボで見た」
「シチュボで見たw」
「シチュボでダッハハハハww」
「しょこたんと気が合いそう」(クリオネ)
「シチュボでry」
「シチュボry」
「佐久間大介さんの髪色w中の人ネタ?w」(シャツ)
「シチュボで見た」
「シチュボでたまに見る、というか俺のド性癖だが」(異母姉弟と理解した上での『愛してる』発言)
「やっぱりな、血筋?」(犯人だったので)
「何でオーメンのダミアン終わりw」(最後の笑み。あれ、オーメンだと本来NGだったやつだよな。というか突然何でこっち見た??お前らも無関係じゃないぜ☆ってこと?)
--------
ということで、映画『マッチング』は、永山吐夢さんを眺めるだけで2時間楽しく終われるということが言いたかった
永山吐夢応援上映とか欲しい
というかあまりに乙女向けシチュボ展開&俺のド性癖展開すぎて、無言で耐えるのが辛い、呻いちゃう
最後は「何でダミアンだよw」と爆笑したい
--------
●ボレロの解釈
自分でもくっっっっっっそつまんないんだけど、犯人は2人いるよ、事件は繰り返されるよ、続くよ、的なことの示唆だったのかなぁとか考えたけど、平凡すぎますよね……すまない、解像度低すぎるな……
ウミガメのスープみたいなパズル作成的な推理構成は比較的得意だけど、こういう、心理描写はだめだ…
ずっと書いてるけど、人類との和解を一切できてないから、こういうのは本当にだめなんだ、解像度が一気に無料AVモザイクレベルに下がる
ストーリーは作りました、あとは知らん、てなってしまう…
●水族館の場面の解釈
クリオネのときに永山吐夢が言っていたことは彼の本心だと思うし(願望含む。だって自分のド性癖なので…変態ですまん)、ミズクラゲで主人公が手を繋いだのは象徴的だった。
ミズクラゲって自力で泳げなくて、その状況下で、導いてくれる人として永山の手に縋るわけだろ、ああとうとうド性癖展開になっちまいますよ…ってなった。
●兄弟に関する真面目な想像
兄(影山剛)と弟(永山吐夢)は、お互いのことをどこまで認識していたのか。輪花のことをどう思っていたのか。という真面目な想像。
兄→弟については、母から「きょうだいがいる」と言われているし、弟or妹がいることは分かっている。また、マッチングアプリで結婚した夫婦のみを殺すのは、自分の母がチャットルーム(当時のマッチングアプリ的なもの)で壊れてしまったのに、同じ手段で幸せそうにしている奴らが許せない、という動機だと理解、共感している。犯人が「Will Will」の登録者に絞って殺人を繰り返していることから、犯人である弟妹が「Will Will」に在籍している自分(兄)の存在を認知していることは分かっていて、だからこそ、上記のとおり『ボレロ』を歌った。でも、それが「永山吐夢」だとは知らない。輪花に対しては、物語で語っていたことが本心で、嫉妬と殺意。
弟→兄については、おそらく「影山剛」まで調べ上げた(母を調べたなら、そこから先も容易だったと思われる)。過去の犯行は、(ここからは完全に想像だけども)ストーカーの挙句突き落としたとか、マッチングしてきた女性(が結婚した際の夫婦)だったんじゃないか…? 何に対する祈りかが分からんが、明確なメッセージだよなあ…。自分以外と結婚しやがって、とかではないと思うけど、不運な僕のために祈ってくれ、とか? 少なくとも、兄の想像する動機とは実際は異なっている。海底ゾーンで輪花に会った時点で、異母姉弟と分かっていた。輪花に対しては、父は同じなのに、その後の境遇が違っていて、それが暗闇の中にいる自分と対比で希望の光のように感じられて、いろんな意味で心から愛するようになった。輪花と関わっている間は、正に「ピースフル」で、殺人も止めていたが、(脈が無さそう、と思ったから? このあたりが分からん)殺人を再開することにした。
という想像。
●Aimerさんの主題歌『800』
ジャケットとか、リリックビデオ観ながら、改めて映像美にぞくぞくするほど圧倒されてる。
曲は速攻で買いました、ほかにも楽しみにしている主題歌がたくさんあるんだ。
歌詞も、登場人物それぞれに当てはまる気がする。
「800」って、Aimerさんの仰るとおり、日本では非常に大きな数を意味していたり、嘘を意味しているけれども、エンジェルナンバーとしては「運命の出会い」とかありますよね。
こっちも信じたいかな(どうしても吐夢と輪花をくっつけたい、という願望が滲み出る)。
●映画の触れ込みへのクレーム
最後の1分、全てが引っ繰り返る、て触れ込み、HELLO WORLD以来だったけど(あっちは「ラスト1秒」)、やっぱ全然どんでん返しじゃないじゃん!!!!!くっそ!!!!!てなった
2回も騙された、もう二度と信じないからなっ!!!!!覚えてろよっ!!!!!(ワカメさんみたいな逃げ方)
●映画の間、ずっと抱えていた違和感
永山吐夢が、「家族のことを本当に知っていますか(秘密を知っていますか、だったかも)」とか「真相を知りたくありませんか」とか、執拗に聞いてくるんだけど、それって個人によってそれぞれなんじゃないのかね、と思っていた。
特に雨影は、それとは真逆の考えの持ち主なので、違和感が凄かった。
「見るなの禁」ってあるじゃないですか。
秘密がそこにあるよ、覗いてみないか、という誘惑がある。
でも、秘密や真相というものは、家族だろうが他人だろうが、誰だろうが何だろうが、暴けばいいってものじゃないと考えている(あるいは、そう信じている)んです。
お天道様の下を堂々と歩けるような人ばかりじゃない。
大なり小なり、秘密があって、「秘密」と表現するには大袈裟でも、他人には明かしたくないような過去があって。
でも、それだってその人を構成している要素で、それでいいじゃないか、と思うんです。
例えば、自分の口にしている食べ物の構成要素を、全て知らなければ気が済まない、口にできない、という人は多くはないと思います。
全てを知らなくたって、美味ければ、好きな食べ物だと知っていれば、大抵の人はそれを食べる。消化する。
それでいいんじゃないか。
全部を知らなければいけないということはない。
本当はね、実はね、ということばかりじゃなくて、自分に都合のいい解釈、想像、それでもいいじゃないかと思う。
だから、永山吐夢の問い掛けには、自分だったら「知らないだろうし、知らないままでいい」と答えます。
まあ、この映画の場合は、湖畔に行くことで、母を助け出すことができたわけだから、結果としてはそれでよかったんだと思うんですけどね。
雨影の選択をしてしまったら、母はずっと節子に囚われたままになってしまう(笑)
なんだか絶体絶命都市の選択肢を思い出すなあ、こういうの。
●この映画をおすすめしない一部の方について
雨影自身の出生も割と近しいというか、「まとも」ではないし、世間様には到底顔向けできないようなものなので、登場人物に親近感は湧いたし、円盤を買っても、冗談でも自分の親には見せられない(特に母親は数十年も罪の意識に苛まれて生きてきているので)なあと思った。
なので、自分の出生や結婚に後ろ暗さを感じている方で、自分自身の罪に潰されそうになりながら生きてる人たちには、この映画はおすすめしません。たぶん傷口を抉るだけではないかと。
雨影は、罪に向き合いすぎて、とっくのとうに頭の病気になってるし、捻じ曲がりすぎて性癖にまでなってるから大丈夫でした。
映像美に惹かれただけだったし、まあ自分も、いつか恨みを募らせて見つけ出され、殺されるかもしれんなとは思ったけども。
それに、そういうのを乗り越えてでも、演者様方のお芝居が圧巻なので、それを見たい、という方にはおすすめします。
●1月17日完成披露試写会感想
印象的だったところを書きます。
・撮影でのエピソード
土屋太鳳さん
話している途中、急に「ちょっと待って、何を言いたいか忘れちゃった」と仰ったのが可愛かったです。
杉本哲太さん
「金子さんとはすれ違いで、同じシーンはなく、佐久間さんとも1日だけで、斉藤さんとは今日30年ぶり。土屋さんとは、以前にもほかの作品で親子の役を演じたことがあったので、親子関係という意味ではスムーズに関係を築けたかと思うんですが、その築けたかと思う親子関係も、…あっ!」と慌てて口を噤んでて可愛かった。
斉藤由貴さん
土屋さんについて「明るくて可愛らしいイメージに反して、ご一緒したシーンがクライマックスに近く、彼女の演技が暗く深く、張りつめている感じが、素晴らしい女優さんなんだなと感じた」という一方で、「あんなに完璧にストーカーの、陰鬱な役をやっているにも関わらず、カットが掛かった瞬間に、突然別の人間になるこの佐久間さん…」(佐久間さん「すいません、賑やかな人間でして(笑)」)「私は心の中でパニックになりました。ある意味凄いなと感じました」
・運命的な出会いのエピソード
佐久間大介さん
「Snow Manのメンバーとの出会い。元々6人で活動していて、今9人になって、デビューして、6人の時代も、9人の今も、全部がSnow Manなんだなと感じている。メンバーがいてくれているから頑張れる」という話の後に、斉藤さんが「増えたんですか!?」とびっくりしていたのが可愛らしかったです(雨影も知らんかったです、増えたんだ!)。
・登壇者とのマッチング度大調査コーナー
佐久間大介さん
びっちり書き込まれたプロフィールが凄い、フォント小さい(笑)
「車の運転をするのが好きなので、どこでも迎えに行きますし、どこでも連れて行きます!」ってすごいよな。
雨影はガードレールが寄ってきますので、口が裂けてもそんなこと言えません。障害物がこちらに突っ込んできても悲鳴を上げない覚悟がある人は乗ってください、くらいしか言えない…(未だに、仮免許試験のときに教官に言われた、「殺されるかと思った」が頭に鮮明に残っています)
金子ノブアキさん
佐久間さんの直後に来たので、内容のシンプルさの対比が際立っていて、笑ってしまった。
「清潔感のある暮らしを、お約束します!!」(力強いガッツポーズ)がかっこよかったです。政治家みたい(笑)
杉本哲太さん
あの、大好きな俳優さんので、大好きしか言えないんですが(語彙力が消える)、プロフィールの名前欄が「てつくん」で、「独身の体でやっちゃいました」と仰ってて、可愛いが天元突破してました。
「人生120年時代だそうなので、まだ折り返してません」とか、可愛すぎる。
斉藤由貴さん
写真がいかにもプライベートっぽくて可愛らしい。
趣味が断捨離ってすごいなあ。すっごく苦手だから、温泉に連れて行くので、代わりに片付けも手伝ってほしい…。
体調がぐらっぐらに不安定で、とにかくフィクションを書き殴ることでしか生きている実感がない。
あと、猫が最近よくデレてくれるので、それだけが幸せ。
声が出せなくて、遠くから「おいで」と口パクだけで伝えても、すぐ来てくれる。
可愛いしかない。
猫たちが寄り添ってくれたり、一緒に寝てくれる時間を大切にしたい。
閑話休題。
今回は、24日に映画を3本観てきて、そのうち『マッチング』のみ初鑑賞だったので、暗示部分の考察?を含め、感想を書いていきたいと思います。
いつもどおり、ネタバレしか含みませんので、回避したい方はここでブラウザバックしてください。
また、洗練されたレビューを求める方も、同様にここでブラウザバックしてください。
以上、いつもどおりの事前告知でした。
はい、ではここからは、映画『マッチング』の感想を、長文、駄文でお届けします。
1.鑑賞前のどうでもいい話と、鑑賞後の要約
まず、クレジットに「原作・脚本・監督」と書いてあったから、てっきり原作本があるものと思っていたけれど、舞台挨拶をお伺いする限り、オリジナル映画という意味ですね。
失礼いたしました。
原作本があると、自分が異様な活字中毒のため、まずは活字を浴びてから劇場に行くか検討するのですが、今回は原作と脚本と監督が同じ方なので、まあ未読でもいいか、と思い、鑑賞しました(結論として、本はあったらしいが)。
まず、物語の内容としては、伏線がこれ見よがしに、かつ随所に散りばめられまくっていたので、序盤から結末まで(最後の1分のどんでん返し?という触れ込み部分も含め)、予想が非常に容易。
一方で、俳優の方々のお芝居が圧巻だったし、Aimerさんの『800』 のリリックビデオでも分かるとおり、映像美に魅せられるので、是非鑑賞してください!!!とめっちゃおすすめしたいです。
※ただし、下の方に書きますが、一部の方には、トラウマを突き付けられることになるかもしれないため、おすすめしません。※
2.ざっとしたあらすじ(覚えている限り。時系列が途中からめちゃくちゃ。括弧内は雨影の感想とか)
マッチングアプリを利用して結婚した夫婦が連続で殺害される事件が3件発生中。3件目の現場から始まる。夫婦は、片腕を腕相撲のように組んで(後ほど出てくる記事によると、「祈りのポーズ」らしい)、その手首にはダイヤル錠付きの鎖が巻きつけられ、ほかにも鎖で巻かれている。
夫婦の写真には、顔部分に×印が付けられており、遺体の顔にも同じく、×印が刻まれていた。
主人公の唯島輪花はウェディングプランナー。これまでの人生で一番好きだった高校の男性教師が、新郎となる結婚式当日、働いている。
(終始「蓼島」に聞こえてた…まずいな。)
同僚の尚美から、マッチングアプリ「Will Will」を入れるよう勧められているが、そんな時間はないと断る。
父と二人暮らししているが、二人で飲んで帰宅した後、父からは「お前は恋愛が苦手なんだよ」と言われる。なお、母は25年間?行方不明の模様。
その夜、輪花は、勢いで?、「Will Will」に登録する。
(自室で自分の写真を撮影していること自体、危機意識が低い…あと、背景に映りこんだ、幼い頃に描いたクレヨンの絵が絶対関係あるな、と分かりやすい。ちなみに、輪花と、赤い服を着た女性、その女性から四つ葉のクローバーを渡されているところが描かれている。)
翌日、同僚が輪花のスマホから「Will Will」でマッチングした男性たちを勝手に見て、その中から「トム」(25歳? 27歳? くらいだった)のマッチング率の高さに、この人とマッチングすべき(「いいね」ボタンを押すと、アプローチしたことになるシステムらしい。そもそもマッチングアプリの仕組みを知らんのですみません)だと助言する。
その夜、輪花はトムにいいねボタンを押す。
(いや、「生き物が大好きです」っていうプロフィールの人、厭な予感しない? 「生き物」という言い方がおかしいだろ。普通避けますって…ほかにもいろいろプロフィールおかしかったし。)
すると、すぐにチャットが始まるが、トムのチャット量が圧倒的で、輪花の対応が塩だと同僚から非難される。
そして、尚美がそのチャットに勝手に「会いましょう」と書いて送信してしまう。
並行して、「Will Will」のアプリと、彼女たちが勤務するブライダルカウンター?のコラボ企画が持ち上がる。そして、現場の声が聞きたいと、アプリ会社の人たちがやって来る。
会議に参加した尚美と輪花だったが、その中の一人、エンジニアである影山剛がいい男だと尚美が評価する。
また、現在起きている殺人事件は、全て「Will Will」を通じて結婚した人々ばかりである、ということが明かされる。
その夜、アプリ会社では、会議に参加したエンジニア?の一人が、輪花の登録画面や、チャット履歴などを覗き見ていた。それを、影山たちに見られて「またやってる」と注意される(アプリ会社の人間なら、当然ながら登録者のやり取りなどを閲覧できることが示唆される)。
後日、尚美が送ったチャットのせいで、トムとしながわ水族館で会うことになった輪花。
「遅れるので先に海底ゾーンに入っていてください」と連絡が来たため、「何故海底?」と思いながらも、そこで待っていると、背後から「僕は不運な星のもとに生まれたんです」と突然話し掛けてくる男性。
振り返ると、プロフィール写真の明るそうな印象とは真逆の、髪はボサボサ、全身真っ黒の服で何故かゴム長靴を履いている、陰気そうなトムが立っていた。
「生まれてすぐコインロッカーに入れられ、そこで一生を終えるはずだった。母の手掛かりはこれだけ(と言って、首から提げたロケットペンダントを触る(ここで宇宙戦艦ティラミスを思い出して笑い死にそうになった方、友達になってくださいお願いします))」
と話すトムに、「初対面の人みんなにそれを言ってるんですか?」と嫌悪感を隠さない輪花。
海底ゾーンのクリオネを覗き込みながら、成熟する前はクリオネは雌雄同体であること、こんなに可愛らしい見た目なのに、餌を食べる姿は恐ろしいと言うトム。そして、貴女と僕も前世では雌雄同体だったかもしれないと言う。
(ここが分かりやすい伏線すぎてな…ああじゃあ雨影のド性癖展開が待ってるわけですねありがとうございますってなった。)
別れ際、「あなたは僕の運命の人だ」と告げるトム(サメの水槽の前で、サメが獲物を捕食するように、トムから輪花の方へ泳いでいく様は比喩かな)。
(※ここから先、時系列がめっちゃくちゃ曖昧です、すみません※)
父と夕食を食べている際、自宅の電話が鳴り、出てみると、「芳樹さんはいらっしゃる?」と聞いてくる中年女性の声。名乗らずに切られる。
父にそのことを話すと、父(芳樹)は心当たりがあるようで、顔を曇らせる。
翌日、父が縁側でぼんやりとしながら過去を回想している。
リビングで、クレヨンで絵を描いている幼い輪花と、微笑む母。
一方で、自分は、リビングのパソコンで仕事をしていたが、チャットルームに、「せっちゃん」(だったっけ?)という女性から執拗にメッセージが送られてきており、「y」というハンドルネームで、「もう僕たちは終わった。二度と連絡しないでくれ」と返信する。だが、女性からのメッセージは止まらず、怖くなってパソコンの電源を切る。
現在。どこかの湖畔で、全身真っ赤の服を着た、ぼろぼろの長髪の老けた女性が、車椅子に乗っている。そこへ、真っ白の服で家政婦の格好をした女性がやって来て、「あなたにお手紙です」と渡す。何も書かれていない真っ白い封筒を開けると、そこには、若い夫婦と幼い女の子(顔に×印があったかな…?)の写真と、「Will Will」の輪花のプロフィール写真。手紙には、「母さん、やっと見つけたよ。最後にこの女がどんな顔をするのか、楽しみだね」と書かれていた。それを読んだ女性が、にちゃりと笑う。
(ここ、違和感だらけなんだよな。プロフィール写真背後の絵からして、真っ赤な女性=輪花の母か?と思っていたから、そいつが自分の娘を殺されることに笑うのは変。それまでの回想からして、そもそも輪花の母=赤の印象がない。でも不倫相手=赤だとしたら、そんな絵を飾るか?というのもある。だいたい、湖畔の場所が病院じゃなさそう。ということは、手紙を渡してきた女性と二人暮らし? 何で? 赤い人が不倫相手だとしても、失踪した母としても、変じゃない? しかも、その家政婦っぽい女性が、斉藤由貴さん。だとすると、役としては、たぶん普通の家政婦じゃない。うーん、ということは、無理矢理考えると、輪花の母と不倫相手が何故か同居している? とすると、同世代っぽいのに、こんなに見た目に差があるのは、老いた方の心が壊れたことを意味している? 心が壊れるとしたら、気の弱そうな母の方か? 何で赤い服着せられてんの? ってなった。でも赤い人は「芳樹さんはいらっしゃる?」とか電話できる状態じゃなさそうだし、電話してきたのは、間違いなく斉藤由貴さん=不倫相手なんだろうなとは思った。)
しながわ水族館の後、輪花のスマホには、何度もトムから「次はいつ会えますか」「本当の家族のことを知っていますか(秘密を知っていますか、だったかも)」などのチャットが執拗に送られてくるが、ストーカーのようで怖くて無視している輪花。
しかし、トムは彼女の自宅を特定して来訪する(チャットは無視されるから、とのこと)。そして、「影山には会うな」と警告してくる。輪花は悲鳴を上げて玄関に逃げ込む。
憔悴する輪花を見かねた尚美が、「Will Will」とのミーティングの際、影山にトムのことを相談させる。
その際、影山はトムのことを知っており、これまでも別のマッチングアプリで問題を起こしたこともあるし、警察沙汰になったこともあると教えてくる。
気晴らしになれば、と、影山が輪花を連れ、古い映画を見る(『サンセット大通り』かな? 割とこれも比喩的)。
その後、レコード屋に一緒に行き、影山が「古いものや思い出に拘りがある」という話をする。
(ここで犯人がこいつだと分かる。過去に囚われすぎていて、おそらく芳樹の浮気相手の息子で、輪花を恨んでいるんだろうな。)
レコード屋で、影山が輪花に対して、「僕が輪花さんを守ります」と力強く宣言する。
その店内で、尚美から電話が掛かってきて、5件目の殺人事件が起き、被害者が冒頭の高校教師の夫婦だったと知らされる。
(影山たちの映画鑑賞の前に、この夫婦の殺害場面が入るのですが、遺体の飾り付けが雑というか、これまでと違うので、ああ、これまでとは違う人間がやったんだなと分かる。で、その殺した場所(ホテル?)で流れていた映画と同じ映画を影山たちが観ている、という場面に移るので、影山がこの夫婦を殺したことは明白。おそらく高校教師が輪花にとって大切な人だったから殺したんだろうな、と想像できる(手紙に、大切な人を殺してやるみたいなのが書かれてた気が…違ったかな。でも復讐としては常套手段だよな)。)
夫婦の葬式で、精神的に追い詰められている輪花だが、警察にアリバイを聞かれる。式場から出ようとするとマスコミに囲まれ、影山が輪花を庇う。
(この場面、めっちゃ晴れてるのに変に雨が降ってて、いや、せめて曇り空のときなかったんかい、狐の嫁入りか、って気が散って仕方なかった。)
翌日、輪花が出勤すると、輪花が担当しているカップルの挙式が全てキャンセルされたことを知らされる。上司から、週刊誌の記事に、容疑者?として高校教師の元教え子の輪花が挙げられていることを知らされる。
(ここは本当に意味が分からんかった。週刊誌の記事も意味分からんし、キャンセルじゃなくて担当替えでよくないか?)
一方、特殊清掃の場面。トムが特殊清掃員であることが示される。切断された?指の写真をスマホで撮影したりしている。そんな中、警察がやって来て、トムにこれまでの被害者の写真と、輪花の写真を示し、会ったことがないか尋ねる。
トムは、輪花には会ったが、ほかは知らない。輪花の写真がよく撮れているので、もらってもいいか、と返す。
これまでもマッチングアプリで警察沙汰になっていることを改めて聞かれるが、トムは、身に覚えはない、突き落とされた女性もいるというが、あれは事故だった、それに命に別状はなかったんだからいいだろう、という態度。
トムは輪花に対しても、チャットで、輪花の両親と幼い輪花の顔に×印が付いた写真の画像(例の真っ赤な人に送られて来た写真と同一?)と、脅迫めいたメッセージを送ってきて、輪花を恐怖させるが、彼女が「やめてください」と返すと、「何のことか分からない」「ハッキングされているのかもしれない。セキュリティレベルを上げなければならない」と平然と返してくる。
翌日?、喫茶店でトムについて相談している?、輪花と影山。その横には、真っ赤な金魚が泳ぐ水槽。
夜、芳樹の自宅に電話が掛かってくる。芳樹が出ると、「芳樹さん? 25年ぶりね。会いましょうよ」と例の女性の声がする。一方、輪花が帰宅して郵便受けを開けると、何も書かれていない封筒が入っている。
開けると、若い頃の芳樹と見知らぬ女がベッドに裸で寝ている写真が出てくる。
輪花がその写真を父に示すと、芳樹はかつて浮気していたことを告白する。
何度も終わらせようとした、でもストーカーのように付きまとわれた、とも。
ある日は、帰宅したら、不倫相手=真っ赤な女が自宅に上がりこんでいて、輪花の頭を撫でていた。そして、窓際には、彼女の息子だという小学生くらいの男の子が体育座りで背を向けていた。
またある日、彼女のアパートに行き(彼女の趣味?がクローバー栽培だったらしく、クローバーの鉢植えがたくさんある)、もう二度と会わない、と告げるが、彼女の口から「妊娠した」と言われる。
そんなことがあるわけない!と叫んで出て行こうとする芳樹の背中に、女が思い切り、持っていた包丁を突き立てる。
玄関先で倒れこむ芳樹。
返り血を浴びながらも、女は笑顔で、階段下で立ち尽くす自分の息子に、「あなたのきょうだいができたのよ」と告げる。
(想像妊娠かなあ、と思ったんだよ。芳樹の否定口調もやけに強かったし、毎回コンドーム付けてたぜ! 避妊はばっちりだぜ! ってことかと思いたくなるけど、コインロッカーベイビー(トム)の話が先に出ているし、本当に妊娠してたんだなあと思った。それにしても、ここから導かれる結論(何がとは言わんが、近親相姦が雨影のド性癖、後は察してくれ)に、本当にありがとう…ってなった。)
その事件後、輪花の母は出て行った、と父が言う。
(赤い人は逮捕されたけど、情状酌量で刑期が短かったということなのかな? 逮捕されたような描写が全く無いのが気になった。)
輪花は、父の告白を聞いて、「顔も見たくない」と自室に籠もる。
(とはいえ、輪花の回想で、公園で母に置いていかれる場面が出てくるけど、この状況下で、実の娘を置いていくかね? 逆に娘だけでも連れて行く気はするけど、まあ人間それぞれだからなとは思ったけど…やっぱり展開でした。それにしても、何で輪花は、自室の壁に、父でも母でもなく、不倫相手の絵を貼ってるの?)
翌日?、芳樹は自宅の車でどこかの山中に向かっている描写がなされる。
(まあ普通に考えてあの湖畔だろうな…死ぬんだろうな…。)
一方、尚美の自宅マンション前。トムが尚美を待ち伏せ。
「近寄らないで!」と叫ぶ尚美に、「僕が連絡したのでは、輪花さんは信じてくれない(会ってくれない、だったかも)。だから、あなたから伝えてほしいことがある」とトムが告げる。
その頃、頼る人は影山、くらいの気持ちになってしまっている輪花が、母に置いていかれた公園に、影山と二人で訪れる。泣き出す輪花をそっと抱き締める影山(目が笑ってねえぞ! 演技でも笑っとけ!)。
そこで、輪花のもとに、尚美からの着信。「トムに会った。夜に会いたい」と言われ、尚美の自宅に行くことにする。
夜。尚美に電話を掛けるが、繋がらない。尚美の部屋の玄関扉を叩いたり、呼び掛けたりするが、反応がない。ドアノブを引くが、開いていない。呼び出しておいて…と思いながら帰ろうと、マンションを出たところで、後ろから悲鳴?がして、何かが落ちてくる。上を振り仰ぎ、それから地面を振り返ると、尚美の墜落死体。
パニックになった輪花は、悲鳴を上げて気絶してしまう。
(尚美、暴行に遭ったみたいな痕あったよな…可哀想に…。伝達役を託されると大体こうなる。そして、トムから託されたわけだから、この犯人は明確に影山。尚美さん、時間を改めて会うとかじゃなくて、すぐに電話の時点で伝えればよかったね。)
目覚めると警察署。パニック状態から抜け出せていない輪花。犯人はトムだと呟く。
寄り添っていた刑事に着信。事件が起きた模様(まあ、次は父だなと想像はつく)。
で、向かった先で、同じ車から降りて来る輪花。「状況からみて自殺かと…」と告げる刑事の声もよそに、制止を振り切って現場に近づく輪花。現場の橋からは、ロープで首を吊った芳樹の遺体がぶら下がっていた。絶叫する輪花。
魂の抜けたような輪花に対し、刑事が「最終確認ですが…あれは、あなたのお父さんで間違いありませんね?」と尋ねる。「はい」と答えた後、「殺したのは、あの女です」と言う。
その後、影山に「一緒に来てほしい場所がある」と言われて、車で連れて来られる。
(このあたり、経緯を覚えてない。それにしても、普通は行く前に事情を聞くだろうし、行った先に何があるのかは聞くよね、と思った。何黙って付いて行ってるんだ?)
連れて来られたのは、立入禁止の廃墟となったアパートの一室。真っ赤なカーテンが掛かったままになっている。
影山に、「やっとお前をここに連れて来られた」と言われる。
影山の回想。小学生の頃、影山は、真っ赤な女と母一人、子一人だった。家に帰って「ただいま」と言っても、母はチャットルームに取り憑かれており、まともに相手をしてもらえない。
また、母はしきりに包丁で腕の自傷行為を繰り返し、「芳樹さん、愛してるの」と絶叫しながら悶絶しつつ腕を切り刻んでいた。
それを止めたくても止められなくて、「やめてよ」と泣きじゃくるだけだった影山。
不倫相手の芳樹や、その娘をずっと殺してやりたいと恨んできた。ずっと探し続けて、ようやく輪花をマッチングアプリで見つけた。手掛かりとなったのは、やはりあのクレヨンの絵。
すくすく育ちやがって、許さない、と憎しみを露わにする影山。
また、四つ葉のクローバーには、「幸運」以外にも、「私のものになって」「復讐」という花言葉がある、と教えてくれる。
(「私のものになって」はキリスト教由来なので、赤い人が身に着けていた十字架にも結び付くし、「復讐」はその裏返しだからなあ、と納得してた。)
輪花がふと部屋の天井を見上げると、そこには、大量の、輪花や彼女たち家族の写真に、無数に十字架の形の傷が付けられたものや、十字架がたくさん貼り付けられていた。恐怖で絶叫する輪花。
(×印ではなく、十字架の形だったというオチか? にしても、何で十字架の形の傷をつける必要があるのかが分からん。母の傷の代わりなら、切り刻むだけでよくない? あと、赤い人がずっと首に十字架下げてたから、ああキリスト教徒か、とは思ってたけど、何で十字架とこれを結びつけるのかがよく分からんかった。特にカトリックなら、自傷行為禁止じゃなかったか? 禁忌を破ってでも愛に狂ったってこと? 愛をそういうものだと認識していること自体、カトリックじゃねえよ、そんなもん身に着ける資格はねえ、出直せ、って感じじゃないか…? プロテスタントならOK、ということでもなかった気がするし。で、序盤で、この場所に暗闇の中、踏み入っている描写があって、これはトムじゃないかとあのときは思ったけど、どうなんだろう。そして、そのときに、輪花の写真の後ろに、聖書の断片だけじゃなくて、何かよく分からん経文?の紙片みたいなのも見えたんだけど、何だったんだあれ…? カルトに入信したの? 分からん過ぎる。経文が一瞬で読めなかったけど、何の宗教、宗派だろう。)
「母さんが苦しんだこの部屋で、お前も苦しんで死ね!」と言われ、包丁で刺される、という間際、玄関扉がドンドンと叩かれる。警察を名乗ってきたため、影山は仕方なく、一旦そちらに対応しようと玄関に向かう。
その隙を狙い、背後から襲い掛かる輪花。玄関に飛びつき、開けると、トムが立っていてまた絶叫。前門のストーカー、後門の殺人犯。思わず部屋に引っ込もうとする輪花を掴んで、トムが「助けに来た」と言う。嫌がりながらも強引に腕を引かれ、アパート前まで転び出てきて、なおトムを拒絶する輪花。追いかけて来た影山。
輪花を庇い、トムが影山と取っ組み合いになる。馬乗りになった影山に、上から包丁で刺されそうになり、膠着状態になるが、影山の背後から輪花が消火器を振り下ろし、トムを助ける。
地面に転がった影山に跨って何度も顔を殴り、「私だって、ずっと幸せだったわけじゃない」と吐き捨てる輪花。警察のサイレンの音が聞こえてきて、輪花はトムと共に立ち去る。
その後、自宅で幼い頃のアルバムを捲り、その中に、四つ葉のクローバーの押し花を見つけ、取り出す輪花(このだいぶ前に、幼稚園?の頃、初対面の真っ赤な女に、四つ葉のクローバーを渡されていたことを回想する場面がありました)。
トムからチャットが入る。「まだ終わっていませんよ」「真相を知りたくはありませんか」。
トムの職場に向かう。酷い悪臭が漂う。トムが、写真を見つけて、部屋の主の甥にどうするかと尋ねる。
「捨ててくれ」と簡単に放り捨てた男の胸ポケットに、トムが写真を拾い上げて無理矢理捻じ込む。「何すんだよ!」と抗議する男に、「家族は再現できませんから」と答えるトム。
その屋上で、トムと向き合う輪花。「優しいところもあるのね」と言う。
トムがスマホを取り出し、「壁紙を変えたんです」と見せる。そこには、挙式をしている新郎新婦姿のトムと輪花の合成写真。引いちゃう輪花。
トムは、「僕はストーカーですが、相手を傷つけたりしない。ピースフルなファンです」「真相を伝えたら、天使のようなあなたを傷つけてしまうかもしれない」「教えたら、僕に何をしてくれますか。愛してくれますか」と語るが、輪花は「私は以前の私じゃない。舐めないで」と答える。それに微笑むトム。
(ここで、「過去に囚われすぎない方がいい。囚われすぎると、僕みたいになってしまう」って言ってたかな。どこだったか忘れてしまった。)
二人が向かったのは、例の湖畔。
車椅子に座る赤い女と、その後ろに控える白い女。
赤い女に向かって、「節子さん(影山の母の名前)ですよね。このクローバー、覚えていますか」と、アルバムにあった押し花を見せる。反応が微妙な女。
赤い女を節子だと思い、傷つけたことへの謝罪と、私の大事な人を殺したことは許せない、と涙ながらに心境を語る輪花。
ふいに「はっ」と鼻で笑う白い女。そちらを見ると、自分こそが節子だと語る。そして、母が輪花を置いていったあの日、母は輪花に、「すぐに戻るから、待ってて」と言っていたことを思い出す。芳樹への殺人未遂後、節子と話をつけようとしていた母だったが、公園の外に連れ出され、隙をついて、背後からハンマーで何度も頭部を殴打され、節子の車で連れ去られてしまう(これが上記で述べた「やっぱり展開」です)。
それ以来、この湖畔の家で、母に毎日、自分の腕の傷を見せ、どんなに痛かったか(愛していたか?)を懇切丁寧に話していたこと、母の世話をしているうちに、徐々に、母を愛することが、芳樹さんを愛することだと分かったこと、お気に入りの赤い服を着せてあげたことなどを語る。
トムから「僕より愛に狂ってる…」とドン引きされる。
なお、芳樹さんについては、「殺していない。死にたがってる顔をしていた」とのこと。
輪花が恐る恐る、母の長いスカートを少し捲ると、木製の足枷が、両足に食い込んで血が滲むほどぎちぎちに嵌められていた。絶叫する輪花(絶叫多いな…)。
そして、輪花が母に抱き着き、再会に泣きじゃくっていると、節子が素早く、車椅子のポケットに入れていた鋏を取り出す。
輪花を背後から刺そうとした瞬間、彼女を庇ってトムが刺される。
数日後、病院。トムが個室で入院している。そこを訪問する輪花。
庇ってくれたことのお礼を言うと、トムは「Will Will」を辞めて、ほかのアプリに登録した、と告げる。理由を聞くと、「輪花さん、脈がなさそうだから」。
「ふーん、諦めちゃうんだ」と言う輪花に、「僕の光は、貴女の中にだけある」と言うトム。
輪花は、肩に提げていた大きな紙袋をプレゼントとしてトムに渡す。
開けると、かっこいいスニーカーとピンク色のシャツ。「いつも気持ち悪い靴を履いてるから」「いつも同じ気持ち悪い服を着てるから」と輪花が言った。
母はリハビリを経て、少しずつ表情が柔らかくなっているとのこと。
自宅に戻って来た母に、輪花が少しずつ、小学生の頃のことなどを一生懸命話している。
収監されている節子のもとにトムが面会に来る。開口一番、「僕は輪花さんを愛しています」と言うトムに、「そんなことを言いに来ただけなら帰って」と立ち去ろうとする節子。
だが、トムは例の「不運」の話をした後、輪花のことを調べるうち、ようやく母が分かった、と告げる。そして、ロケットペンダントを首から引きちぎり、中身を開けて立ち去る。
節子が驚愕を浮かべてそれを見る。中には、四つ葉のクローバーが入っていた。
一方、取調室で『ボレロ』の鼻歌を歌う影山。そして、「僕が殺したのは、これと、これだけ」と、高校教師夫婦と、尚美の写真を指す。それ以外は違うと。
すると、6件目の殺人事件が起きたことが知らされる。事件は終わっていなかったですね、と同僚から言われる刑事。
いつもの真っ黒の服で、大きな紙袋を肩から提げ、足早に公園の公衆トイレに入るトム。洗面所で血塗れのナイフを洗い流している。その足には、輪花から贈られたスニーカーを履いている。
その後?(例のピンクのシャツに着替えてから)、水族館で輪花とデート?している。
ミズクラゲの水槽の前で、二人で並んでいる。やがて、輪花からトムに、手を繋ぐ。顔を見合わせて微笑む。
トムがカメラ目線(スクリーン目線?)を向け、片頬を上げてにやりと笑い、終幕。
3.感想の駄文
●永山吐夢さんがあまりにぴゅあっぴゅあかつド性癖だった話
ずっと、心の中でこういう感想を呟いていた↓↓
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「シチュボで親の顔より見た」
「シチュボで見た」
「シチュボで見た」
「シチュボで見たw」
「シチュボでダッハハハハww」
「しょこたんと気が合いそう」(クリオネ)
「シチュボでry」
「シチュボry」
「佐久間大介さんの髪色w中の人ネタ?w」(シャツ)
「シチュボで見た」
「シチュボでたまに見る、というか俺のド性癖だが」(異母姉弟と理解した上での『愛してる』発言)
「やっぱりな、血筋?」(犯人だったので)
「何でオーメンのダミアン終わりw」(最後の笑み。あれ、オーメンだと本来NGだったやつだよな。というか突然何でこっち見た??お前らも無関係じゃないぜ☆ってこと?)
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ということで、映画『マッチング』は、永山吐夢さんを眺めるだけで2時間楽しく終われるということが言いたかった
永山吐夢応援上映とか欲しい
というかあまりに乙女向けシチュボ展開&俺のド性癖展開すぎて、無言で耐えるのが辛い、呻いちゃう
最後は「何でダミアンだよw」と爆笑したい
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●ボレロの解釈
自分でもくっっっっっっそつまんないんだけど、犯人は2人いるよ、事件は繰り返されるよ、続くよ、的なことの示唆だったのかなぁとか考えたけど、平凡すぎますよね……すまない、解像度低すぎるな……
ウミガメのスープみたいなパズル作成的な推理構成は比較的得意だけど、こういう、心理描写はだめだ…
ずっと書いてるけど、人類との和解を一切できてないから、こういうのは本当にだめなんだ、解像度が一気に無料AVモザイクレベルに下がる
ストーリーは作りました、あとは知らん、てなってしまう…
●水族館の場面の解釈
クリオネのときに永山吐夢が言っていたことは彼の本心だと思うし(願望含む。だって自分のド性癖なので…変態ですまん)、ミズクラゲで主人公が手を繋いだのは象徴的だった。
ミズクラゲって自力で泳げなくて、その状況下で、導いてくれる人として永山の手に縋るわけだろ、ああとうとうド性癖展開になっちまいますよ…ってなった。
●兄弟に関する真面目な想像
兄(影山剛)と弟(永山吐夢)は、お互いのことをどこまで認識していたのか。輪花のことをどう思っていたのか。という真面目な想像。
兄→弟については、母から「きょうだいがいる」と言われているし、弟or妹がいることは分かっている。また、マッチングアプリで結婚した夫婦のみを殺すのは、自分の母がチャットルーム(当時のマッチングアプリ的なもの)で壊れてしまったのに、同じ手段で幸せそうにしている奴らが許せない、という動機だと理解、共感している。犯人が「Will Will」の登録者に絞って殺人を繰り返していることから、犯人である弟妹が「Will Will」に在籍している自分(兄)の存在を認知していることは分かっていて、だからこそ、上記のとおり『ボレロ』を歌った。でも、それが「永山吐夢」だとは知らない。輪花に対しては、物語で語っていたことが本心で、嫉妬と殺意。
弟→兄については、おそらく「影山剛」まで調べ上げた(母を調べたなら、そこから先も容易だったと思われる)。過去の犯行は、(ここからは完全に想像だけども)ストーカーの挙句突き落としたとか、マッチングしてきた女性(が結婚した際の夫婦)だったんじゃないか…? 何に対する祈りかが分からんが、明確なメッセージだよなあ…。自分以外と結婚しやがって、とかではないと思うけど、不運な僕のために祈ってくれ、とか? 少なくとも、兄の想像する動機とは実際は異なっている。海底ゾーンで輪花に会った時点で、異母姉弟と分かっていた。輪花に対しては、父は同じなのに、その後の境遇が違っていて、それが暗闇の中にいる自分と対比で希望の光のように感じられて、いろんな意味で心から愛するようになった。輪花と関わっている間は、正に「ピースフル」で、殺人も止めていたが、(脈が無さそう、と思ったから? このあたりが分からん)殺人を再開することにした。
という想像。
●Aimerさんの主題歌『800』
ジャケットとか、リリックビデオ観ながら、改めて映像美にぞくぞくするほど圧倒されてる。
曲は速攻で買いました、ほかにも楽しみにしている主題歌がたくさんあるんだ。
歌詞も、登場人物それぞれに当てはまる気がする。
「800」って、Aimerさんの仰るとおり、日本では非常に大きな数を意味していたり、嘘を意味しているけれども、エンジェルナンバーとしては「運命の出会い」とかありますよね。
こっちも信じたいかな(どうしても吐夢と輪花をくっつけたい、という願望が滲み出る)。
●映画の触れ込みへのクレーム
最後の1分、全てが引っ繰り返る、て触れ込み、HELLO WORLD以来だったけど(あっちは「ラスト1秒」)、やっぱ全然どんでん返しじゃないじゃん!!!!!くっそ!!!!!てなった
2回も騙された、もう二度と信じないからなっ!!!!!覚えてろよっ!!!!!(ワカメさんみたいな逃げ方)
●映画の間、ずっと抱えていた違和感
永山吐夢が、「家族のことを本当に知っていますか(秘密を知っていますか、だったかも)」とか「真相を知りたくありませんか」とか、執拗に聞いてくるんだけど、それって個人によってそれぞれなんじゃないのかね、と思っていた。
特に雨影は、それとは真逆の考えの持ち主なので、違和感が凄かった。
「見るなの禁」ってあるじゃないですか。
秘密がそこにあるよ、覗いてみないか、という誘惑がある。
でも、秘密や真相というものは、家族だろうが他人だろうが、誰だろうが何だろうが、暴けばいいってものじゃないと考えている(あるいは、そう信じている)んです。
お天道様の下を堂々と歩けるような人ばかりじゃない。
大なり小なり、秘密があって、「秘密」と表現するには大袈裟でも、他人には明かしたくないような過去があって。
でも、それだってその人を構成している要素で、それでいいじゃないか、と思うんです。
例えば、自分の口にしている食べ物の構成要素を、全て知らなければ気が済まない、口にできない、という人は多くはないと思います。
全てを知らなくたって、美味ければ、好きな食べ物だと知っていれば、大抵の人はそれを食べる。消化する。
それでいいんじゃないか。
全部を知らなければいけないということはない。
本当はね、実はね、ということばかりじゃなくて、自分に都合のいい解釈、想像、それでもいいじゃないかと思う。
だから、永山吐夢の問い掛けには、自分だったら「知らないだろうし、知らないままでいい」と答えます。
まあ、この映画の場合は、湖畔に行くことで、母を助け出すことができたわけだから、結果としてはそれでよかったんだと思うんですけどね。
雨影の選択をしてしまったら、母はずっと節子に囚われたままになってしまう(笑)
なんだか絶体絶命都市の選択肢を思い出すなあ、こういうの。
●この映画をおすすめしない一部の方について
雨影自身の出生も割と近しいというか、「まとも」ではないし、世間様には到底顔向けできないようなものなので、登場人物に親近感は湧いたし、円盤を買っても、冗談でも自分の親には見せられない(特に母親は数十年も罪の意識に苛まれて生きてきているので)なあと思った。
なので、自分の出生や結婚に後ろ暗さを感じている方で、自分自身の罪に潰されそうになりながら生きてる人たちには、この映画はおすすめしません。たぶん傷口を抉るだけではないかと。
雨影は、罪に向き合いすぎて、とっくのとうに頭の病気になってるし、捻じ曲がりすぎて性癖にまでなってるから大丈夫でした。
映像美に惹かれただけだったし、まあ自分も、いつか恨みを募らせて見つけ出され、殺されるかもしれんなとは思ったけども。
それに、そういうのを乗り越えてでも、演者様方のお芝居が圧巻なので、それを見たい、という方にはおすすめします。
●1月17日完成披露試写会感想
印象的だったところを書きます。
・撮影でのエピソード
土屋太鳳さん
話している途中、急に「ちょっと待って、何を言いたいか忘れちゃった」と仰ったのが可愛かったです。
杉本哲太さん
「金子さんとはすれ違いで、同じシーンはなく、佐久間さんとも1日だけで、斉藤さんとは今日30年ぶり。土屋さんとは、以前にもほかの作品で親子の役を演じたことがあったので、親子関係という意味ではスムーズに関係を築けたかと思うんですが、その築けたかと思う親子関係も、…あっ!」と慌てて口を噤んでて可愛かった。
斉藤由貴さん
土屋さんについて「明るくて可愛らしいイメージに反して、ご一緒したシーンがクライマックスに近く、彼女の演技が暗く深く、張りつめている感じが、素晴らしい女優さんなんだなと感じた」という一方で、「あんなに完璧にストーカーの、陰鬱な役をやっているにも関わらず、カットが掛かった瞬間に、突然別の人間になるこの佐久間さん…」(佐久間さん「すいません、賑やかな人間でして(笑)」)「私は心の中でパニックになりました。ある意味凄いなと感じました」
・運命的な出会いのエピソード
佐久間大介さん
「Snow Manのメンバーとの出会い。元々6人で活動していて、今9人になって、デビューして、6人の時代も、9人の今も、全部がSnow Manなんだなと感じている。メンバーがいてくれているから頑張れる」という話の後に、斉藤さんが「増えたんですか!?」とびっくりしていたのが可愛らしかったです(雨影も知らんかったです、増えたんだ!)。
・登壇者とのマッチング度大調査コーナー
佐久間大介さん
びっちり書き込まれたプロフィールが凄い、フォント小さい(笑)
「車の運転をするのが好きなので、どこでも迎えに行きますし、どこでも連れて行きます!」ってすごいよな。
雨影はガードレールが寄ってきますので、口が裂けてもそんなこと言えません。障害物がこちらに突っ込んできても悲鳴を上げない覚悟がある人は乗ってください、くらいしか言えない…(未だに、仮免許試験のときに教官に言われた、「殺されるかと思った」が頭に鮮明に残っています)
金子ノブアキさん
佐久間さんの直後に来たので、内容のシンプルさの対比が際立っていて、笑ってしまった。
「清潔感のある暮らしを、お約束します!!」(力強いガッツポーズ)がかっこよかったです。政治家みたい(笑)
杉本哲太さん
あの、大好きな俳優さんので、大好きしか言えないんですが(語彙力が消える)、プロフィールの名前欄が「てつくん」で、「独身の体でやっちゃいました」と仰ってて、可愛いが天元突破してました。
「人生120年時代だそうなので、まだ折り返してません」とか、可愛すぎる。
斉藤由貴さん
写真がいかにもプライベートっぽくて可愛らしい。
趣味が断捨離ってすごいなあ。すっごく苦手だから、温泉に連れて行くので、代わりに片付けも手伝ってほしい…。
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