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非情のライセンス!女教師の裏側

マッキーとショパンはデュエットを楽しんでいた。そこへスティングもやってきて、80年代の歌を熱唱。
翌朝、盛岡学園は大騒ぎとなっていた。中等部の藤澤久美子教諭が失踪したということだ。しかし藤澤は何もなかったようにやってきた。それを見たマッキーは驚いた。
「藤澤さん、いったいどうしたんですか」
「いや、その…」

実は藤澤は3年前までは県立高校の英語教諭だった。それがあらぬスキャンダルによってクビになり、去年からこっちに来ているという。藤澤のスキャンダルというのは、大通りで働いていたということだった。
大通りでエセアメリカ人の女性が客引きをしていた。しかし盛岡の人は人見知りが激しいようで…
「無名の芸能人が来たときのようだな」
「まったく、こんなだから…」
マッキーは夜の街で酔っ払っていた。スティングがマッキーを抱きかかえていた。
「あ、アメリカ人だ」
「本当ね」

そのエセアメリカ人が翌日厨川駅近くで殺された。名前はマリーと言い、大通りのクラブで働いていた。
「ん?アディウー!?確か…」
スティングはクラブアディウーに心当たりがあった。
「3年前にここのクラブにある女教師が身分を隠して働いていると言う密告があった。その結果とばっちりを受けたのが藤澤久美子だ」
「…そんな」
「しかし久美子は無実を主張、そして盛岡学園が中学生相手にならというわけで」
「じゃあ、藤澤久美子は」
ハングタンは藤澤久美子が犯人ではないかという考えと、逆に藤澤久美子はやっていないという考えで対立した。
「あたし、昨夜見ていたのよ」
ウイングとホワイトが男の子を見たと言うのだ。結局生徒たちは久美子は無実だと言う主張を曲げなかったため、その男の子を追うことに。

しかしその男の子、久保田大介は3年前久美子の担任したクラスのクラス委員だった。そこでショパンが久美子に話をする。
「久保田君が…そんな」
「でも」
「はっきり言うわ。久保田君は卒業後大学に進んだわ。だけど…」
久保田大介は大学在学中に父の退職、母の死などで結局中退。今年に入り紫波の工場で働いていたらしい。
「夢破れ、国に帰るしかない若者の気持ちなんて…よそ者のあんたにはわからないわよ!」
そこにマッキーがやってきた。
「久保田大介は確かにあのクラブに足を運んだわ、でも…」
「でも?」
「知らないって」
久保田大介が逮捕された。しかし大介は白を切った。すると大介とメリーは確かにブルーノ藤原という男のところへ行くと言っていた。
「でも、そんなことされたらすべてあいつの思う壺ですよ」
ブルーノ藤原は岩手県内の中南米移民の元締めだった。
「ブルーノ・フジワラ・ノルベルト、48歳。紫波町や滝沢村に工場を持つ。それだけじゃない、マラカイポに資源開発センターを立てたらしい」
「マラカイポ…確か石油の」
ブルーノはマラカイポ油田の権益にも肩入れする人物。だとしたら久保田大介の一件も黒幕はブルーノ藤原ということになる。さらにショパンから、アデュウーもブルーノの息のかかった店だったと判明。

翌日、久美子はマッキーの電話に衝撃の事実を伝えた。
「久保田君は犯人じゃないわ。メリーの落としたピアス、あれ拾ったの。拾ったのはバーノ…」
久美子がそこまで伝えたところで、男に刺された。それをカナが偶然目撃。
「あっ、藤澤先生」
「…あなたは」
「ハングタンです」
「じゃあ、横田さんに伝えて。バーフジワラって」
「藤澤先生!」
久美子は病院に運ばれた。
「先生、スイマセンでした」
「本当に…あたしが追いかければ」
「いいのよ。これでブルーノ藤原の仕業とはっきりしたから」
マッキーは久美子の病室を出て、ブルーノ藤原への怒りに燃えた。

エースとホワイトが久美子を刺した男と接触。そしてマッキーはアディウーに入り、偽造パスポートなどを発見した。
「どういうことよ」
「メリーを殺し、久保田大介に罪を着せ、挙句3年前にこの店で働いていた藤澤久美子をも…」
「別に。それに3年前なんてもう時効じゃないですか」
しかしそこに謎の男が現れた。実は彼、スティングの仲間の後藤保隆(通称ジャック)だった。

ハングタンはジャックのバー「ステラ・アミーゴ」に集合。そこでスティングがマイグラスを片手に腰掛けていた。
「先生、待ってたよ」
「あらっ、もう酒飲んでたの?」
「実は今夜はサッカーのブラジルのビッグクラブの対戦があるんでね」
「それでブラジルなのね」
「今夜のお勧めはこれです」
ジャックはブラジルのピンガをスティングとマッキーに飲ませた。
「ところでジャック、アディウーの評判はどうだ」
ということで、ジャックにブルーノ藤原の話を聞くことに。するとブルーノ藤原は金に物言わせて女衒屋でもやるかという話になった。それを日本人は嫌がるから中南米の人間にやらせるらしい。
「ひどい!」
「バーやスナックパブも、行き着くところまで来ると…」
「あ・ぶ・な・い・ば・か」
そしてハングタンは出陣した。

マッキーと生徒たちはブルーノ藤原の紫波の工場に集まった。
「いい?ブルーノと取り巻きの連中は合わせて5人。いい勝負よ」
マッキーはアロー、カナ、ウイング、ホワイト、エースの並びでブルーノたちを包囲した。
「ふざけるな」
ブルーノは先制攻撃を仕掛けるが、スティングとジャックが乱入して取り巻きを一網打尽に仕留めた。
「あとはあんただけね。殺すわよ」
「Lo asesino!(西語:殺す!)」
マッキーとブルーノの1対1のバトル。マッキーはブルーノに痛めつけられたが、生徒たちが取り囲みKO。

さぁハンギング、とその前に藤澤久美子の病室。そこにカナの名前で手紙が届いた。
「今日午後2時、テレビをご覧ください。3年前にスキャンダルをでっち上げ、今またあなたと教え子を陥れた悪党に審判が下されます」
それを見た久美子は涙を流していた。

「さぁ、開店の時間ですよ。大サービスですからね」
スティングの一言でハンギング開始。
「お~い、酒だ、酒だ」
そして酒を注ぐショパンとマッキー。
「おい、どこにやってんだよ」
「やめなさい、服にかかったら燃えちゃうぞ」
ブルーノたちはバーのカウンターでブラジルビキニ姿のハングタンに接待されていたのだ。が、その酒は実はアルコール分の高い南米のスピリッツだった。
「もし誰かが火遊びしちゃったら?」
マッキーは指を使ってブルーノの取り巻きの一人を誘惑。
「…やめてくれ、やめてくれ」
「ウチダサン、ナニモイウコトハアリマセンヨ」
マッキーは胸の谷間からライターを取り出し、酒に火をつけた。
「このお酒、火をつけたらやけどするわ」
「…そんな」
内田はとうとう黙っていられなくなった。
「あの女刺したのはオレだ!あの女を消せといったのはブルーノだ」
「何だ!!何だ」
「マリーも殺した。ちょうどあの若者が去った後だ」
内田は久保田がマリーと口論したあとにマリーに近づいた。
「マリー、どうしたんだい」
「オネガイ、ベネズエラニカエシテ」
「そうかい、そうかい」
しかし内田はマリーを北上川の水で水責めにした。
「水責め、どうりで凶器がない筈だわ」
「そのときなくしたピアスが藤澤久美子に発見された」
「その通りだ。3年前にブルーノの誘いで…」
「そうよ。アディウーのママになったときに久美子ちゃんはまじめに働いてたわ」
その自白を久美子も聞いてしまった。
「南田さん、内田さん、それに桜庭さん。みなさん酔いすぎたみたいですね」
そこへ火災報知機の音が。火災が発生したのだ。ハングタンたちは逃げたが、ブルーノたちは取り残された。

ブルーノたちが外へ出た。しかしそこは大通りの道の真ん中だった。
「どうなってるんだ」
「オー、ジーザス」
パトカーがブルーノたちを囲み、ブルーノは逮捕された。

「日系人のトンネル、岩手県にも…グループの関係者も同罪」
この見出しを見たマッキーは笑みを浮かべていた。
「藤澤先生、いつ戻ってくるんでしょうね」
「さぁ」
久美子は大介と手をつないで大通りを歩いていった。カナとウイングがそれをじっと見つめていた。そしてスティングも久美子とすれ違った。

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