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パソコンレスキュー(覚書)

パソコンレスキュー 覚書

Windows PE 2.0のブータブルUSBメモリを作成する

2009-07-08 07:13:59 | Weblog
参考URL:
http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/win2ktips/1175wpe2usb/wpe2usb.html
Windows PE 2.0のブータブルUSBメモリを作成する

Windows PE 2.0の起動ディスクを作成するには、Windows自動インストール・キット(Windows Automated Installation KitあるいはWindows AIK。以下WAIK)を使用する。WAIKは次のページから無償で入手できる。
WAIKをインストールするには、管理者権限を持つユーザー・アカウントでログオンしてから、WAIKのメディア内の\StartCD.exeを起動して[Windows 自動インストール キットの開始]を開き、左側メニューから「Windows AIK セットアップ」をクリックする。インストール・ウィザードが起動したら、デフォルトの設定のまま進めて完了させる(必要ならインストール先フォルダを変更できる)。

 インストールが完了したら、[スタート]メニューの[すべてのプログラム]-[Microsoft Windows AIK]-[Windows PE Tools コマンド プロンプト]を選ぶ(Windows Vistaの場合は右クリックして[管理者として実行]を選ぶ)。これでWindows PE専用の作業用コマンド・プロンプトが表示されるはずだ。Windows PEの起動イメージ作成はこのコマンド・プロンプト上で行う。

■起動イメージ用ファイルの展開
 まずはWindows PEの作業フォルダを作成する。x86版(32bit版)のWindows PE 2.0用作業フォルダを作成するには、Windows PE Tools コマンド・プロンプトにて次のコマンドラインを実行する(本稿ではC:\WinPEを作業フォルダとしている)。

copype x86 C:\WinPE

 x64版(64bit版)の場合は、次のコマンドラインを実行する。

copype amd64 C:\WinPE

 どちらも作業フォルダはあらかじめ作らないこと(作成済みだとエラーが発生する)。

 これでC:\WinPEフォルダが作成されるとともに、C:\WinPE\ISOフォルダ以下には、起動イメージのフォルダ・ツリーが展開される。そのままCD/DVDメディアやUSBメモリの起動イメージとして利用できるが、必要ならデバイス・ドライバの追加や不要な機能のアンインストールといったカスタマイズも可能だ。その方法については運用「Windows PE 2.0による起動ディスクの作成手順―Windows PE 2.0による起動ディスクの作成手順」を参照していただきたい。本稿では、copypeコマンドによって作成されたデフォルト構成の起動イメージを利用する。

USBメモリの初期化

diskpartコマンドでディスクのパーティションを操作する


 USBメモリからWindows PE 2.0を起動できるようにするには、USBメモリをいったん初期化すなわちパーティション作成とアクティブ化、フォーマットを実行した方がよい(試した限りでは、アクティブ化やフォーマットだけでは起動に失敗することがあった)。それにはWindows VistaまたはWindows PE 2.0のdiskpartコマンドを利用する。残念ながら、Windows XP/Windows Server 2003付属のdiskpartコマンドは、USBメモリのパーティションを操作できないので利用できない。

 Windows Vista搭載PCが利用できる場合は、そのPCにUSBメモリを装着してdiskpartコマンドで初期化するのが手っ取り早い。その場合は、次に解説するCD/DVDメディア作成をスキップして、「diskpartコマンドによるUSBメモリの初期化」を参照していただきたい。

 Windows Vistaが利用できない場合は、Windows PE 2.0を起動して付属のdiskpartコマンドを用いてUSBメモリを初期化する。それには、前述の手順で作成したWindows PE 2.0の起動イメージをISOイメージに変換してCD/DVDメディアに書き込み、それでPCを起動する必要がある。

■Windows PE 2.0の起動CD/DVDメディアの作成
 作成した起動イメージをISOイメージに変換するには、Windows PE Tools コマンド プロンプトにて次のコマンドラインを実行する。

oscdimg -n -bC:\WinPE\etfsboot.com C:\WinPE\ISO C:\WinPE\winpeboot.iso

 これでC:\WinPE\ISOフォルダに作成した起動イメージが、C:\WinPE\winpeboot.isoというISOイメージに変換されるので、市販のライティング・ソフトウェアなどでCD/DVDメディアに書き込む(TIPS「.ISOファイルをCD-Rに書き込む」参照)。

■CD/DVDメディアからのWindows PE 2.0起動
  CD/DVDドライブからのOS起動が可能で、かつUSBメモリを装着可能なPCを用意したら、まずPCのBIOSセットアップを呼び出し、ブート・デバイスの優先順位の設定でハードディスクより先にCD/DVDドライブから起動するように変更しておく。

 その後、Windows PE 2.0の起動イメージを書き込んだCD/DVDメディアをドライブに挿入してPCを起動する。画面に「Press any key to boot from CD or DVD..」というメッセージが表示されたら、すぐに何らかのキーを押してCD/DVDメディアからの起動を進めること。さもないとハードディスクにインストール済みのOSが起動してしまう。

 次の画面が表示されてキー入力待ちになれば、Windows PE 2.0の起動は成功だ。


■diskpartコマンドによるUSBメモリの初期化
  Windows Vistaでdiskpartコマンドを利用する場合は、管理者権限を持つユーザー・アカウントでログオンしてから、[スタート]メニューの[すべてのプログラム]-[アクセサリ]-[コマンド プロンプト]を右クリックして[管理者として実行]を選ぶ。管理者権限でプログラムを実行可能なコマンド・プロンプトが表示されるはずだ。

 あとはWindows VistaとWindows PE 2.0で操作方法は共通である。USBメモリを装着した後に、コマンド・プロンプトから「diskpart」と入力・実行する。プロンプトが「DISKPART>」に変わったら、次の手順(下線部分が入力・実行すべきコマンドライン)を実行してUSBメモリを初期化する。その際、くれぐれもselect diskコマンドによるディスクの選択には十分注意すること。対象のUSBメモリ以外のディスク番号を指定すると、そのディスクの内容が警告なしに失われてしまうからだ。

C:\>diskpart

Microsoft DiskPart バージョン 6.0.6001
Copyright (C) 1999-2007 Microsoft Corporation.
コンピュータ: MININT-8IF2JRO

DISKPART> list disk
Disk ### Status Size Free Dyn Gpt
-------- --------------- ------- ------- --- ---
Disk 0 オンライン 19 GB 11 GB
Disk 1 オンライン 251 MB 0 B  ……

DISKPART> select disk 1  ……
ディスク 1 が選択されました。

DISKPART> clean  ……
DiskPart はディスクを正常にクリーンな状態にしました。

DISKPART> create partition primary  ……
DiskPart は指定したパーティションの作成に成功しました。

DISKPART> select partition 1
パーティション 1 が選択されました。

DISKPART> active  ……
DiskPart は現在のパーティションをアクティブとしてマークしました。

DISKPART> format fs=fat32 quick  ……
100% 完了しました
DiskPart は、ボリュームのフォーマットを完了しました。

DISKPART> assign
DiskPart はドライブ文字またはマウント ポイントを正常に割り当てました。

DISKPART> list volume
Volume ### Ltr Label Fs Type Size Status Info
---------- --- ----------- ---- ---------- ------- --------- --------
Volume 0 D CD_ROM CDFS CD-ROM 202 MB 正常
Volume 1 C SYSTEMVOLUM NTFS Partition 8002 MB 正常
Volume 2 E …… FAT32 リムーバプル 251 MB 正常

DISKPART> exit
DiskPart を終了しています...

C:\>

diskpartによるUSBの初期化
下線部分のコマンドラインを順番に実行することで、パーティション作成とアクティブ化、フォーマット、ドライブ文字の割り当てを行う。
「list disk」コマンドによって表示されたUSBメモリの「ディスク」としての情報。全容量(「Size」列)や表示順序などからUSBメモリを特定し、そのディスク番号(「Disk ###」列)をメモする。
でメモした初期化対象のUSBメモリのディスク番号を指定する。この番号を誤ると、関係のないディスクを初期化することになり、大変危険なので注意すること。
全パーティションの削除。ディスクの内容も消去される。警告なしに実行されるので、で指定したディスク番号が正しいか、事前に十分確認すること。
OSを起動できる基本パーティションの作成。
で作成したパーティションをアクティブ化し、起動パーティションに設定。
フォーマットの実行。ここではFAT32でクイック・フォーマットを選択している。
assignコマンドによってUSBメモリに割り当てられたドライブ文字。後述する起動イメージのコピー先には、このドライブ文字を指定する。


USBメモリへの起動イメージのコピー
 USBメモリの初期化が完了したら、起動イメージすなわち作業フォルダC:\WinPE\ISO以下のファイル/フォルダをUSBメモリにコピーする。コマンドラインでコピーする例を以下に記す。USBメモリのドライブ文字は、前述のdiskpartコマンド実行時ので確認できる(ここではE:ドライブとしている)。

xcopy C:\WinPE\ISO\*.* /s/e/h/r E:\

 Windows PE 2.0でUSBメモリを初期化した場合は、Windows PE 2.0上で、起動に用いたCD/DVDメディアの全フォルダ/ファイルをそのままUSBメモリにコピーしてもよい。コマンドラインでコピーする例を以下に記す(起動に用いたCD/DVDメディアはD:ドライブとしている)。

xcopy D:\*.* /s/e/h/r E:\

 以上でWindows PE 2.0のブータブルUSBメモリは完成だ。あとは、Windows PE 2.0を起動したいPCにこのUSBメモリを装着後、BIOSセットアップでUSBメモリから起動できるように設定してから、起動を試してみよう(設定方法の例はTIPS「diskpartを使ってWindows Vista/7のインストールUSBメモリを作る」参照)。正常なら、前述のCD/DVDメディアの際と同じくWindows PE 2.0がUSBメモリから起動するはずだ。