総務省幹部が菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」側から接待を受けていた問題で、総務省は22日、同社関係者と会食した職員は計13人で、延べ39件に上るとの調査結果を衆院予算委員会理事会に報告した。
飲食代、土産代、タクシー代の総額は60万8307円だった。
そのうち山田真貴子内閣広報官は総務省の総務審議官だった2019年11月、1人あたりの飲食代7万4203円の接待を受けていた。
総務省は13人中11人は国家公務員法に基づく倫理規程に違反する可能性が高いと判断し、24日にも処分する。
衆院予算委
山田氏
総務省調査結果
リーク犯探し すごいことするな
菅義偉首相(72)が大ピンチに陥っている。
長男から接待を受けた総務省幹部4人が事実上の更迭となったのだ。武田良太総務相(52)は19日、菅首相の長男らと会食した4人の幹部のうち、放送行政を所管する秋本芳徳情報流通行政局長ら2人を20日付で官房付に異動させることを発表した。
文春オンラインが、昨年12月の同省幹部と菅首相の長男らが会食した時の会話内容を公表したことが決め手となった。
秋元氏は17日の衆院予算委員会で「放送業界全般の話題が出たという記憶はございません」ととぼけていたが、文春砲被弾でジ・エンド。19日には放送事業に関する発言を認め、白旗を掲げるしかなかった。永田町関係者の話。
「一連の接待問題は菅首相にとって寝耳に水。本当に文春が出る直前まで知らなかったそうです。安倍政権下の官房長官時代はこの手の“情報戦”はお手のものだっただけに、ショックも大きい。側近に総務省内の誰がリークしたのか、犯人捜しをやらせたそうです。結局は見つかりませんでしたが…」
立憲民主党などの野党は、週明けの衆院予算委員会で菅首相に対し、長男の同省幹部が起こした接待問題について説明責任を厳しく追求する構えだ。
野党関係者は「道義的な責任がある。更迭された幹部は携帯電話料金引き下げの旗振り役でした。今後、政策的にも大きな影響を受けるでしょう」と指摘する。
菅首相は難局を乗り切れるか。