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透明人間たちのひとりごと

ダ・ヴィンチの罠 核融合

 『イデア論』をベースに展開される
時空を超えた歴史劇であり、未来劇でもある
『最後の晩餐』脚色する若き日に
ダ・ヴィンチが体験した「幻」の数々は、



 天意とも言うべき啓示的なものだった
としても使徒ヨハネに示された『黙示録』
のそれとは多分に趣を異にするものでした。



 おそらくは、

 ダ・ヴィンチの脚本の主要なテーマの内の

 

 イントロダクション(序幕)であるカオス
(混沌状態)から



 第一幕のロゴス(宇宙論理)としての
「理性」である「天」(宇宙意識・精神)と



  第二幕のエトス(地球倫理)としての
「品性」及び「知性」として創造された
「地」(物質=生命 right 肉体としての人間
の誕生)までの歴史的流れは『創世記』
における記述とダ・ヴィンチの見た「幻」
との間に大きな差異は認められません。



 しかしながら、

     

 その後の歴史的事実と『聖書』の記載
内容における解釈には大きく異なる疑義
があり、相容れない偽りのドグマ(教義)
に対する異論 反論 オブジェクション
があったのでした。

     

 「初めに神は天と地を
    創造された」
(創世記1:1)

 それからは言われた「光あれ」
 すると光があるようになった。(1:3)


    出典:blogs.yahoo.co.jp

 は光と闇とを分けられ、“昼”
 と呼び、“夜”と呼ばれた。こうして
 夕となり、朝となった。 第一日目である。

 このあと、は二日目に「天」をつくり、
 三日目に「地」をつくってに分け、
 生命誕生させるわけですが ・・・


 ダ・ヴィンチの解釈はこうでした

 「無」としてのカオス(混沌)から
急激なる加速膨張(インフレーション)



 が起き、「神」の言う「光あれ」
「ビックバン」が発生します。

 

 これが第一幕の開演の合図です。

 

 次いで、



 最初に“昼”と呼ばれた「天」
にある「理(ことわり)としての本質



 すなわち「真実在」としたのです。

      

 そして、



 それを把握するものとして、意識
精神の存在があると考えたわけです。

 つまり、

 

 カオス(混沌)にイデア(真実在)
なる現実世界には存在し得ない永久不滅
の根源的な姿かたちをした本質があり、
それを把握するのに必要となる理性
であるロゴスが生まれたのだと、

  

 要するに、イデアとは、見られるもの
(精神や心や魂の目)によって見る(知る)
ことができる観念理念本質
あるとしたわけです。

 こうしたダ・ヴィンチの想念も、それが
理性からの本質であればイデア
であり、文字通りのアイデア(idea)は
当然として、場合によってはイメージ
(image)さえも、遡ってみればイデア
から派生した言葉だったなんて ・・・

      

 そんな 勘違い をしてしまうほどに、
さもありなんなのです。

 ロゴスに由来する言葉(英語)には、
ロジック(logic)があり、ideology
(イデオロギー)等の〇〇logyの部分や
reason(根拠・理由)や rate(割合)
にまでその意が引き継がれます。

 イデアを一言で言えば、「真」
あり、ロゴス「理」です。

 イデア+ロゴス「真理」
となるわけですね

    
     (ホンマかいな)

 言ってみれば、

 イデアは見られる(知られる)もので
あって、ロゴスは語られるものですが、
どちらも理性把握される物事
「本質」なのです。

 そして、これから観劇する第二幕は、

  

 に対するとしての物質の生成や
生命の出現および知識の出発点であり、
“昼”に対し“夜”と疎まれた「地」
であるエトス真実が主題です。

 組成の原材料である元素や生命として
の肉体に「倫理」をもたらした存在。
 
 ズバリ言えば、

 第三幕において、悪魔サタン
貶められる「知性」「品性」として
(本当)の姿(エトス)を第二幕では
表現しているのです。




 プログラムにもあるように、第二幕は、


   『岩窟の聖母』パリ・ルーブル版

 『岩窟の聖母』のルーブル版を
モデルにして『最後の晩餐』での



 ユダ(R3)、ペテロ(R2)、ヨハネ(R1)、

  
         

 そして、中央のイエス(CE)が物質の出現

 

 および人類の誕生と進化を演じています。


  R6 R5 R4  R3 R2 R1  CE  L1 L2 L3  L4 L5 L6

        NHK復元CG画像

 まずは、そのモデル(ベース)となった
『岩窟の聖母』における元素
生成についてですが、

 ビッグバンから100秒ほどで軽い
元素である水素がまず最初に生まれ
、次いでヘリウムが誕生します。

 最初の元素である水素が洗礼者
聖ヨハネ(向かって右の幼児)であって、
ヘリウムがイエス(左の幼児)です。



 さらにはリチウムが聖母マリアで、
ベリリウムが大天使のウリエルで
あり、極々初期の宇宙には、これらの
4つの元素しかありませんでした。

 これを古代ギリシャ哲学で提唱された
四大元素に当てはめれば、「土」
が聖母マリアで、「水」が洗礼者ヨハネ
、そして「火」が大天使ウリエルであり、
「風」「空気」がイエス・キリストと
いうことになります。

     

 ちなみに、

 

 「四元素説」を最初に唱えたのは
エンペドクレスと言われていますが ・・・

 

 いかん、いかん

 話が脱線しそうですので元に戻します。

 こうして軽い元素が集まって恒星
形成されるようになると、星の内部
の核融合反応によって炭素酸素
などが生まれ、までの重さの元素
は星の内部で生成されます。

 

 大きくて重たい恒星たちの最期
「超新星爆発」で、



 生成された元素爆発によって
宇宙に飛び散り、その衝撃によって

  

 また新たな反応が起こり、よりも
重たい、そして、など
重金属元素が作られることに
なったものと考えられています。

 詳しくは、

 『ダ・ヴインチの罠 超新星』
 url http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/467.html

 などを参考にしてください。

 そうした「超新星爆発」に相当する
場面のカットも『岩窟の聖母』に表象
されていて「罠」ブラックホール
になっているのですが、



 たとえば、
 
 「ヘリウム3」の存在がこれからの
エネルギー問題を左右するように

 洗礼者ヨハネ(水素)とイエス
(ヘリウム)の微妙な関係が「罠」
重要となってくるわけです。

 どういうことかというと、

  

 水素の一種である重水素とヘリウム3が
核融合するとヘリウム4(普通のヘリウム)
と陽子が出来、この時に飛び出す陽子が
膨大なエネルギーを発生させるわけです。

 しかも

 核融合によって発生する放射性廃棄物
も二次的に放出される放射線量も極めて
少なく、理想的核融合燃料
なるのが「ヘリウム3」なのです。

 つまり、

 穿って見れば、洗礼者ヨハネ
イエス・キリスト「融合」
エネルギー問題を考えるうえ
では理想的だという示唆でしょうか

 まあ、それはさておき、

 こうして物質のもとになる元素
どんどんと出来上がってくると、次々に
星々誕生し、とある銀河団
に属する天の川銀河片隅



にある太陽系の中の第三惑星
である地球というにおいて、



 いよいよもって、生命となる
バクテリアがバラ撒かれることに
なったというわけなのですが、



 それこそがユダが右手に握りしめる
巾着袋の中身の正体なのです。
 


    「え

      

 「お、俺、いま注目されてるんだ」


 ところで

 イデア+ロゴス「真理」
なると前述しましたが、

 

 ダ・ヴィンチはそれを老子の説く「道」
(タオ)のように捉まえどころのないもので
あると感じていたのかもしれません。

 なぜなら「天」「道」であるはずの
天道こそが大いなる“迷い道”
だったわけで、第二幕と第三幕の間には、

 「天道、是か非か」
という司馬遷にも似た悲痛なる問いが
発せられているからです。

 「天道」司馬遷については、
透明人間1号さんのブログ記事

 symbol2 『天道 是か非か!』
 url http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/265.html

 を参照してみてください。

 第二幕がビッグバンの100秒後の
宇宙から約138億年が経過したイエスの
誕生前夜(B.C)までの地球歴史
を網羅する超ロングスパンの時空劇
であることはすでにお話しましたが、

 
  第二幕(ルーブル版)  第三幕(ロンドン版)

 第二幕から第三幕の節目にイエスの
誕生という大きな分岐点(事件)
があり、理性(ことわり)から感性
(たましい)への大転換が起きます。

 そして、

 第三幕では、パトス(生命感情)が
主題の人間感性及び疑念
巻き起こす悲喜劇が描かれます。

 この場合には精神性や共感とともに
堕落反目偽善欺瞞
意図する舞台です。

 その大元(おおもと)であり元凶
となる出来事が誰のモノともつかない
ペトロが持つとされるナイフのメタファ
(暗喩)であって、



 その持ち主の正体こそが第二幕の
最大として演出されている
わけなのですが ・・・

   

 それらについては次回以降での解説
ということにいたしましょう。



 なにせ第二幕は、ほぼ138億年に亘る
長い年月を演じ切るわけで、

   
   地球初期の想像図 ja.wikidia.org

 今日のところは冥王代の地球までと
いうことで、ビッグバンから、およそ
100億年近く、地球誕生からは
約5億年が経過した頃までの話でした。

   
   冥王代の地球 提供:NASA

 まだまだ地球く、『創世記』
で言えば、創造の3日目の段階です。
           down_slow



   提供:NASA国際研究チーム



 ところで、

  「あの袋の中身じゃが ・・・

   

 「あれは、キン(金)かのぉ」



「キンはキン(菌)でも、超好熱菌ですよ」

  「な、なにぃ、超好色菌だと

  

 「わしゃ、アンタと核融合したいだけじゃあ」

   

 じゃ、じゃ~ん !!

   おアトがよろしいようで ・・・



   本日の観劇はこれにて終了です。



   四大元素 出典:netatama.net


   人類進化 grace-church.or.jp

 … to be continue !!

コメント一覧

小吉
袋の中身がバクテリア!?

ええええ!!!?
まみむメモ
久々に読んでの感想ですが、物理的で、化学的で、しかも、哲学的で、文学的で、聖書的でもある、ごちゃ混ぜのまさにカオスな状態での核融合ってことなのかな!?

ダメな便利屋
(鼎 英語)でググってみれば、
「鼎」も「Ding」だけどね!

鼎の軽重
何で「Ⅾ」にこだわるのか? ようわからんが、そういやぁ、囮(decoy)も「Ⅾ」ですな!
ココナン
『時空劇』を振り返り観劇していて気づいたんですが、

抽象的ではあるけど、第三幕は、堕落、反目、偽善、欺瞞を意図する舞台だとして、今日の状況を予告しているようにも感じるうえに、第二幕と第三幕の間では「天道是か非か」という悲痛なる問い掛けが発せられるとしています。

しかも、このページは、トランプ大統領が就任したばかりの4年前に投稿された記事なんですよ。
まみむメモ
トンデモ系のヨタ話ですが、興味深い内容で面白いかも。
ガブリアス・マーレン
最新の「分岐点」の記事につながる布石というか、おおもとが、このページなわけですね。

ダメな便利屋さんの読み通りに、イエスとヨハネとの融合がなされて「二人のメシア計画」が完遂されていれば、全く違った世の中になっていたのかもしれません。

それが「D」の秘密なのかどうかはわかりませんが、記事のあちらこちらに宝物のような何かが隠されているみたいで、トレジャーハンターになった気分です。
きくらげ
まあまあ、ドイルさん!

仮に、囮だったとしても、伏線の一部であることに変わりはないし、人類が登場するずっと以前の話だから、正直、どうでもいいとは言わないが、生命の誕生を始め、地球上で起こるすべての出来事の原因がここから始まるわけであって、それがハデス(死者が行く場所)に由来するのだから、単なる囮とは違うと思うよ。
江戸川ドイル
ハデス由来の冥王代は、罠に引き込むためのオトリかよ!
ダメな便利屋
記事を読んでいて秀逸な伏線だと感じたのが、このページにある「ヨハネ(水素)とイエス(ヘリウム)の微妙な関係が罠の重要な肝」であるという部分と「ヨハネとイエスの融合がエネルギー問題を考えるうえでは理想的」であるとしている箇所で、ここが後に展開される「二人のメシア計画」に繋がると読むことが出来る。

しかし、結果は、融合せずに分裂(Division)するわけで、ここがエトスとパトスの分岐点(Diverging point)であり、西暦(キリスト教)に代表される欺瞞(Deception)が世を覆うようになったとするシナリオが「Dの秘密」だと読み解くが・・・

冥王代がハデスに由来するという江戸川ドイル氏の見解も、なかなか興味深いが、どうも囮のニオイがしないでもない。
細川ガラシャ命
イデア+ロゴス=真理は、大間違いで、それを言うなら
「父と子」ですね。
聖霊がエトスですから・・・
江戸川ドイル
イデア論はこじつけっぽい気がするけど、その強引さは
好きです。
冥王代という地質時代の分類名が最終幕のハデスに由来
することを考えると伏線的な設定とも読めるのですが…
むらさき納言
イエスがヘリウムで風や空気ですか!?
江戸川ケイシ
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最期の晩餐」が大胆にも
こんなにぶっ飛んだ解釈で推理されるとは、

ドイルがハマるも無理はないのかも・・・
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