昨日、朝イチの訪問の後に入院中の利用者さんの面会のため病院へ行った。
原チャリを停めたところで車からおりてきた人が視界に入った。
赤いダウンに見覚えがあったから無意識に見てしまったのかもしれない。
視線を原チャリに戻し巻いていたマフラーをはずしてヘルメットをしまって・・そんな事を
しているうちに、赤いダウンの人はいなくなっていた。
入口を通り過ぎエレベーターのボタンを押した直後、私の後を追うように赤いダウンの人がこちらに
向かって歩いてきた。
近眼の私がはっきり顔を認識するまで数秒・・・彼だった。
鼓動がとまる気がした。その瞬間私はどんな顔をしてたんだろう。
仕事のバッグを持っている私を確認したのか
「あれ?利用者さん、ここに入院しているの?」と彼がにっこり話しかけてきた。
うなずく私に「実は俺も。オフクロが一か月半前から入院してて・・訪問看護と往診も決まった矢先に。
喘息が落ち着いたら退院できると思うんだけど」と彼が経緯を説明してくれた。
・・介護認定も受けたんだ。「お母さん、肺気腫だったもんね。大丈夫?」
「精神的なものも大きいから姉たちと交代で病院に来ているよ」と話す彼は少ししんどそうに見えた。
5分ほど立ち話をしたあと、エレベーターに乗り込む。
「何階?」「あっ、私は2階」「えっ、2階?一緒やな」
エレベーターの扉が開いたところで「じゃあ」「うん、じゃあね。お大事に」
・・・彼は右へ私は左、それぞれの病室に向かった。