鋭く"刺す"ような加速フィールで官能的ですらあるVespa PX125T5
大衆向けスクーターのベスパでありながら、スポーツ性にこだわった作り込みが際立つモデル
とくにエンジンに対する力の入れ具合はハンパなく、5ポート、ジラルドーニ製アルミシリンダー、センタープラグレイアウトなどなど、あげだせば枚挙に遑がないほど
80年代の125ccスクーターだけに、今見るとスペック的には大したことのないモデルに思えるかもしれない
しかしイタリアンが好む「すべてを使い切る」といった楽しみ方に当てはめれば、この上なく極上のフィーリングで楽しむことができる味付けがなされている
とくに中速以上の回転域でみせる上昇感は乗りこなせる者だけに用意された別次元のステージといった様相だ