cadenza

にっき。

16

2016-02-20 18:42:49 | コンサート
ブルックナーの交響曲第9番をきいた。
あとモーツァルトのピアノ協奏曲第23番。
ぷらすアンコール。

春のバレンボイム祭りも今日が最終日だった模様。たぶん彼のことが好きな愛好家達にとっては忘れられぬ日々となったことだろう。
私はふわっと途中参加なのでそこには入らないけど周りの熱狂ぶりからそれを感じました。

モーツァルトのピアノ協奏曲は溌剌とした勢いのある最初からクライマックスかのようなテンションで始まりそのまま終わった。
モーツァルトって旋律とか胸の気持ちのツボをぐーっと絶妙な指圧で押してきてそのまま心ごと強弱が出来てしまう作品をかく。
だからこそ演奏者はどこかストイックな所で興奮を抑えて弾くべきなのだと、軽やかに踊る旋律はストイックに演奏されるくらいがちょうどいいと思っていた。
ただもう感じるまま心の動くがまま弾くことが巨匠レベルになると許される。オケはそれについていかなければならないから大変なんだろうけど、それも含めて楽しんでいるように聴こえた。
それにしても暗譜だし、指も動くし、天才かな。巨匠だものな。うん。
23番は聴いたことのある協奏曲の中では一番好きだなぁと改めて。

で、編成がばばばーんと大きくなってブルックナー。大量に運び込まれる椅子。今日もホルンがたくさん。
9番はなんだろう、私はいつも舟の中にいるような気持ちになる。漂いながら嵐にあいながら進む舟。島は遥か遠くで近づきながら遠ざかる感じ。最後は静かに霧の中に消える。
向かう先は死の島って感じ。
この曲を聴くとあの有名な絵をいつも思いだす。
難しいことはわからないし、知りたくなったら知ろうと思うけど果たして私に理解出来るのか微妙だしまだ知りたくないような気もする。
なんていうか7.8.9とブルックナーの交響曲を聴いて思ったのは私にはまだ早いなってこと。
60年後に聴きたかった。
しかしなんとも素晴らしい演奏だったように思う。なんか最後の方とか頭がぐわーんとぼんやりしたものね。いや眠かったのではなく。
なにかこう、偉大なものに触れすぎて脳みそが処理しきれずフリーズした感じ。
そこにあの静かで厳かなホルンの音が鳴り響いて余韻になった頃に拍手が湧き上がっていた。
第1楽章が好き。
第2楽章は最初はなんかもう楽しくなってしまう。だだだっだっだ…。ティンパニの音で心が跳ね上がるけど突然跳ね上がりすぎて落ち着かない。もうずっとざわざわするしその後の音の流れも非常に落ち着かない。
第3楽章は前述したとおり未知の領域なので仕方がない。
そうだ…この曲未完なんだった、と今思い出した。

しっかし今日も混んでたなぁ男子トイレ!
なぜおのこがブルックナーを好むのか。
男子100名にアンケートとってきいてみたい。
なんか奮い立つのかな色々。


15

2016-02-19 22:37:28 | コンサート
ブルックナーの交響曲第8番。
おそろしいことにこの曲は全部で90分近くある。90分っていったら……大学の講義1回ぶんだ。
今回は席がオルガン側の真ん中だった。
なんていうかこんにちは巨匠って感じ。
目の前なんだもんなぁ。

実は8番をちゃんと聴いたのは今回が始めてで、そんな時はもう何も考えないことにしている。
これが第1主題で~~とか、そういう風に聴いている余裕はなおさらない。
そういう風に聴けたらもっと楽しいんだろうけど…そういう楽しさと何も考えないで音を浴びる気持ち良さは両立出来ない。
どちらか一つ選べっていわれたら、やっぱり後者をとりたい。
前者はCDでやるべき。

ということで何も考えないで音を浴びていました90分くらい。なんでしょうこの曲。
おそろしく美しい所がいくつもあるのに良い意味でうるさくて、でもどこか暗い。
ホルンがなにやらたくさんいてその仄暗い中にぱーん、と突っ込んでいく。そんな曲。どんなやん。
わからないな。多分もっと歳いってから聴いた方が良いのだろう。深い。

演奏はそう、もう睡魔とかそういうのを寄せ付けない迫力があった。よって意識ははっきりしていた。



14

2016-02-19 01:01:01 | 映画
『小さいおうち』を観た。
ずっと観たかった映画なので夜中に1人でゆっくり観たんだけど、いやはや。
素敵な映画だった。まず流れてくる曲が素敵。
なんとなくジブリを実写化したようなそんな雰囲気のある映画。
タキおばあちゃんを演じていた女優さんの声が今思えばハウルのソフィーだったような気がする。だからだろうか。
いやいや、それを差し引いてもどこかジブリっぽい細やかな萌えポイントが散りばめられていた。
あぁ素敵、と思うところが数分にいくつもあってそれが二時間以上続くのだからもう大満足だった。
例えば割烹着の袖の膨らみだとか、照明の明るさだとか、家を出たときと帯の柄が違うということで色々察してしまうところとか、庭に咲いた桃色の花とか、風鈴の音とか。
私は昭和という時代を知らないけれど、でも昭和という時代に感じる浪漫がたくさんあらわされていた。

タキおばあちゃんの自叙伝。
昭和の時代を時子さんという美しい奥様のいる赤い屋根のおうちでお手伝いさんとして過ごしたタキさん。
奥様は旦那の会社の若い社員の板倉さんと浮気をし、その密やかな関係をタキさんはずっと見守り続ける。
最初はタキさん、板倉さんに恋心があったのかなと思っていたんだけど…タキさんが恋心にも似た憧れを抱いていたのは奥様に対してだったのかもしれないなぁと。
やがて戦争が始まってしまう。
そしてタキさんは小さな小さな罪を犯して、それをずっと悔やんで死んでいく。

なんということはない。
比較的穏やかな映画だったと思う。
でもこの深い染み込むような余韻はなんだろう。
しみじみとした寂しさ。
生きた時代と残した思いと抱き続けた心が作った物語で、それが本当に素敵にあらわされていた。
着物の色から光の具合から小道具から音から演じ手の質から言葉遣いからなにからなにまで。
昭和の素敵なところがたくさん。
久しぶりに感動した映画だった。

文字でも読んでみたいな。

13

2016-02-19 00:39:20 | 映画
たまにすごくばかっぽいタイトルの映画がみたくなる。
初っ端から洋楽が流れてアメリカのどこかの町のビルとかクラクションの音とかではじまる映画。
最後は男女の熱烈なキスシーンで終わるやつ。
そんなこんなで『ベガスの恋に勝つルール』をみた。
もうタイトルからして相当ぶっ飛んでるしもうタイトル通りの内容で安心してみてられた。

底抜けに明るいストーリーは本当にすっきり爽快!めでたしめでたし!

大抵こういう映画は妹が借りてきて妹と観るんだけど、こういうの好きなわりに彼女は下ネタの意味がわかってなかったりする。
台詞の半分くらいシモのことなのに。

今回の字幕で素晴らしかったのは男の股間に落ちたポップコーンの味をチン味という言葉にしてみせた所。
もう拍手して笑ってたら真顔でなんで笑ってるの?って説明を求められて困った。
いやだって!!チン味やん!!!!
素晴らしい訳じゃん!!

えー…とっても楽しい映画でした。以上。


12

2016-02-17 18:48:40 | 日記
クッキーを焼きました。
なぜだろう。そこにココアパウダーがあったから。
普通のクッキーとココアのクッキー、2種類焼くのが好き。
ココアの生地が残ったらそれで顔を作る。
その瞬間が一番わくわくする。
顔は陽気に出来たり、少し物悲しそうだったり。
全然違う顔がたくさん出来るのが楽しい。
クッキーを焼き始めたのは小学生の時なんだけど、いつからか顔を作り始め……。


まぁ、せっかくクッキーを焼いたので、あとでゆっくりとお茶でもしよう。