アフリカ・タンザニア南部の約2億4000万年前(三畳期中期)の地層から、初期の恐竜に最も近い爬虫(はちゅう)類「シレサウルス類」の化石が発見され、恐竜の起源も従来の推定より1000万年以上さかのぼる可能性が浮上した。この化石は同類で最も古く、新属新種に分類された。米ユタ大などの国際研究チームが4日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
スワヒリ語で祖先や古代を意味する言葉から、「アジリサウルス・コングウェ」と名付けられた化石は、少なくとも14頭分が見つかった。ほぼ全身が復元され、全長2~3メートル、腰の高さが0.5~1メートル、体重10~30キロと推定された。4本の脚で歩き、下あごがくちばしのようにとがり、歯の形から草食か雑食とみられる。
恐竜は爬虫類の中でも、脚が胴体の横に張り出しているワニ類とは違って、脚が真下にあり、骨盤が独特な形で、主に後ろ脚の2本で直立して歩く種が多い。最古級の恐竜は、南米アルゼンチンの約2億3000万年前(三畳期後期)の地層から化石が見つかり、肉食とみられている。
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