高校2年の夏休み前
父親の経営する建設会社が倒産し
私は、通っていた私立高校を中退した。
お金が無かったため
17歳の私も家計のために働かなくてはいけなかった。
最初に働いたのが
知り合いの伝で
当時、駅前のビルにあった台湾料理のお店。
それまでアルバイト経験はあったけど
社会人として働くのは初めてで
緊張して出勤した初日。
店員さんには日本人もいたけど
厨房の料理人はほとんどが台湾の人たちで。
飛び交う言葉は、もちろん分からない。
お昼ご飯にと出してくれた"まかない料理"
緊張と不安で、全く食べれなかった。
も~泣きそうだった。
早く家に帰りたかった。
周りは知らない人ばかり
おまけに言葉も分からない。
見知らぬ国に放り出されたような気分だった。
家に帰ってふとんをかぶって
泣いた。
結局、次の日からは出勤できなかった。
学校は好きではなかったけれど
いきなり退学となると
もう学校へ行けなくなるとなれば
それは、それで寂しいものがあり。
その後、チェーン展開していたある喫茶店で働くことになり
そこのお店の雰囲気が自分に合っていて
10年ほどそこで働いた。
34年も前のこと。
同級生のほとんどが短大か大学へと進学していった。
私は17歳で社会人になった。