ガンの告知を受けた帰り、頭の中は家族にどう伝えればいいのか・・・そればかりを考えていた。
あまりショックを与えたくない。ビッツクリさせたくない。驚くだろうから、何とか深刻にならない感じで話したい。
自分の身体のことはきっと実感として感じてなかったのだろうと思う。
適当な言葉がなかなか思い浮かばない私は、病院から帰宅してもしばらくは車から降りることが出来ず、「さあ、何と切り出すかな・・ . . . 本文を読む
閉経後、急に物忘れが激しくなった。
職場の労使問題がこじれたためやむなくユニオンに加入して2年弱が経っていた私は、仲間35名程の代表を務めていた。
他人からはまったく分からなかったようだが・・・団体交渉をしていて咄嗟の言葉が出てこないことが何度かあり、ひどく落ち込むことがあった。
『次の団交でうまく話せなかったらどうしよう』と考えると気分が塞ぎ、動悸が止まらず、全身が熱くなる。
鬱だな . . . 本文を読む
突然ガン患者となった私は、2003年の春にあわただしく入院手術した。
一般的には3年や5年をガンの一区切りと見なしているが、患者本人はそうでないことを知っている。
患部を切っておしまいでないことも。
常に「再発」「転移」「死」と言う不安と背中合わせで生活しているからこそ、一日一日の有難さを感じることができるのかもしれない。
振り返ってみて思うことのあれこれを、5年経った今だから受け止 . . . 本文を読む