帰国して
哀しかった。
人々の余裕のないような
疲れきったような
人混みにもまれてもみな
目を合わさず視線を落としている
恋しかったはずなのに
この国は忘れもの
それを探そうとしない
いいえ
気づいていない
何もない畦道の
青空の下、
笑って肩をならべ歩く懐かしさ
裸足でかける無邪気さ
今の此処には
見当たらなかった。
もしかして、ボクが
変わってしまったのかなって
泣いた日も
キミも、そう見えてしまうのではないかと
こわくて
だけど、
変わらないキミがいた。
キミが教えてくれたから
今、僕がこんな風に想える
大切なものを
忘れてはいけないものを