
暴走した人工生命体の脅威を描いたSF。
研究施設で開発が進められていた人工生命体の試作品「モーガン」が、突如として研究者を襲い大怪我を負わせる。
事態を調査するため、危機管理コンサルタントと心理評価の専門家が現地に。
しかし、調査の最中にモーガンが再び混乱……。
モーガンが全てだと思っていた世界(室内)から外の世界に連れて行ってもらったことによって室内での生活に不満を持つ。
外の世界に触れ、自分の知らない事が沢山ある事に気付いた。
AI特有の手段を選ばない方法で外の世界に。
冷徹vs鉄の心。
頭が切れ、身体能力が高く、人間味のない淡白な受け答え。
最後にプロトタイプのモーガンが殺意を持った時にしていた仕草を主人公がする。
そうか、君もその側の人間?人口生命体だったんだ。

マイアミの貧しい地区で暮らす少年の姿を、少年期、高校時代、そして成人してからの3つの時代を通して描いている。
しかも外見の違う3人の役者が同じ“眼”を持って見える。
世間から忘れられ、時間すらも止まったような気だるい郊外の姿。
冒頭に登場する麻薬ディーラー。
町の顔役を気取ったチンピラは情に厚く、いじめっ子に追いかけられていることに救いの手を差し伸べる。
普通なら、この疑似親子的な交流だけで一本の映画が仕上がってしまう。
実際、最初のパートは警戒心に包まれた少年と、その心を解きほぐす麻薬ディーラー、ドラッグ中毒で敵意を抱く少年の母親を中心に展開。
ストリートで生きる薄幸な少年の成長記録というわかりやすい構図は続く第二章で簡単に覆される。
語られない空白を想像で埋めながら、提示された新しい局面を見つめ続けるしかない。
それはストリートの現実から同性愛の葛藤と言うテーマにシフトしていく。
どんなに繊細でも凄まなければ生きていけないストリートの掟が、少年の中で明確になっていく同性愛という自意識を抑圧し続ける。
そして第3章を終える頃には、映画は冒頭とはまったく別のナニカに衣替えを果たしている。
映っているのが黒人のオッサンでも、甘酸っぱくて狂おしい。
蛹から蝶が孵化するかのごときみごとな大変身だと思う。