書かなきゃいいのに

でつ(゚∀゚).。oO漫画すこ

『さよなら絵梨』『ルックバック』

2024-07-06 10:05:00 | 日記
藤本タツキ先生の『ルックバック』という漫画の映画化作品が話題になっているようなので、私も遅まきながら藤本先生の短編?『ルックバック』と『さよなら絵梨』の2冊を続けて読んでみました。
それぞれ一巻完結でしかもジャンプ系のコミックスは電子版で安い!
購入しやすくて助かりました。
感想は、一言でいえば
『ルックバック』は抒情的な良作。
私は漫画と漫画家という職業に興味があるので夢中で読みました。
『さよなら絵梨』は
めちゃくちゃ面白かった
です。
女の子の顔が私が馴染んできた少女漫画の延長線上にあるような描き方で抵抗なく受け入れやすかったのも良かった。
特に『さよなら絵梨』のヒロインの瞳の描き方に透明感があって好きだなー
生意気でミステリアスな美少女っていうとっても魅力的なヒロインなので、読者の私も主人公と一緒に彼女に導かれながら、映画という虚構の世界の構築を追っていたつもりが、最後のページでこの作品そのものが漫画という虚構であったことにハッとなる、その自由度にグッとなる、ハッとしてグー(by トシちゃん)なこの作品の構造の面白さもさることながら、ヒロインがあまりにも儚く魅惑的なものだから、私も彼女に恋をしたかのようにただずっと彼女を見つめていたくなった。
この作品が単なる構造上のギミックの面白さだけに終わっていないのはこのヒロインの魅力がそのまま本作の重要な魅力になっているからではないのかしらん...
©︎藤本タツキ/集英社 

元々は紙の付録付きの『なかよし』『りぼん』に始まる少女〜女性漫画誌読者だった私は、数年前までは『フィールヤング』とかの女性漫画雑誌を色々購読していたのですが、王道の集英社系も含めていつからか殆ど面白みが感じられなくなり女性誌は全誌購読を止めてしまい、現在は「恋愛だけがテーマじゃない」「フェミ以外の社会問題も扱う」「人物像が記号的でなくリアル」だったりする青年漫画の面白さにすっかり魅せられて小学館『スペリオール』誌購読中なのですが、絵柄だけは今もどこか少女漫画に通じるような綺麗で可愛らしさのある作品が好きなんよね笑
内容はシニカルで露悪的なのに絵柄が綺麗だったりすると最高ですね笑
そういった意味でも一番好きなのはダントツで岡崎京子先生です。
最初は小学4年生の頃だったかな〜『こっちむいてラブ!』のあさぎり夕先生と、『ときめきトゥナイト』池野恋先生の初期(真壁くんが魔界の王子様だと発覚するあたりまで)絵柄に夢中になり、萩岩睦美先生や小椋冬美先生、佐藤真樹先生、多田かおる先生、いくえみ綾先生、楠本まき先生など好きでしたが、絵柄で忘れられないのは大沢めぐみ先生っていう多分もう引退されてしまったマーガレット系の作家さんの描く絵が大好きだったんですが、先生は今どうされてるんだろう?
あと若手で活躍中の勝田文先生の絵もお話も可愛くてオシャレで大好きです。
岡崎京子チルドレンとしても絶対に外せない浅野いにお先生。
女の子が可愛いくてこうなりたいって顔してて本当に好きです笑
ねむようこ先生。
『こっち向いてよ向井くん』は購読をやめてしまったフィーヤンに掲載されていた作品なんですが、今でも向井くんの行末が気になるというか心配(笑)なので電子コミック購入して追っかけてます笑
絵が上手くて安定しているので安心してストーリーに没入出来ます。
向井くんイケメソなのに惜しい!んだよなァ(ちなみにドラマは未視聴です)...
...話が逸れた笑笑
今回読んだ藤本タツキ先生の二作品は、本当に面白かったです。
評判に違わず凄い才能ある作家さんなんですね
私は絵柄から入る読者なので先生の絵柄が好みの範疇で良かった!
もし絵柄が好みでなかったらこんなに面白い作品なのに読まずに終わるところだったわ笑
『ルックバック』は映画も観たいなー
は海外のアニオタさん達が大好きで愛してるのでこのリアクション動画も萌えまくり笑

それとおそらくは『さよなら絵梨』のオマージュ元であるスウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』のDVDもうちにあった!のでこれから観たい。
予告だけ観てホラー風なのに耽美的で抒情も感じられて素敵だった記憶があるんだけど本編観てなかった。
このヒロインがDVDケースの写真だとマイブラのビリンダに似てるしでまるで『isn’t anything』の世界観だわって勝手に思ったりして笑
映画原題についてはうちのモリオタがなんかゆーてましたわ
ザ・スミスの曲名から取られているんでしたっけね。

『ルックバック』は劇場で観たい。
とはいえ煙草の吸いすぎで自業自得とはいえ(もうさすがに吸ってないのに)一向に咳はおさまらず、もう一生この咳ゴンゴン気管支炎のような状態が続くなら映画館ムリだな、ってゼツボー的な気分だけど。
梅干しタブレットで咳止まるけどずっと舐めてるわけにいかんしなー笑
そうそうサンプル百貨店で購入した伊藤園のタリーズTEAレモネードも喉が潤うのよ。
ホットでもアイスでも美味しい。
めっちゃ安く買えたので良かった!

私みたいな限界知らずのアホはそういないと思うけど、喫煙者の皆様は吸いすぎにはくれぐれもお気をつけください
コメント (2)
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乙女オバさん!

2024-07-01 23:25:00 | 日記
南果歩さんの『乙女オバさん』。
だーいぶ前に電子で購入してたの、最近読み出したら面白くて。
彼女の前向きさや感謝の心に読んでいると明るい気持ちになれます。
尼崎の在日韓国人のご家庭生まれで果歩さんが学生の頃にご一家で帰化されたんですね。
5人姉妹(!)の末っ子さん。
お正月に集う時は女ばかりワイワイ楽しそう。
二度の離婚や息子さんのことなども書かれています。
出産時には母子ともに危なかったんですね、知らなかったなぁ
母なし子にしてしまうのではと、死を覚悟したヴィデオレターまで撮影したそうです。
そんな事情もあってか息子さんへの愛情が半端なく、それこそ「絶対」の愛で、果歩さんご自身も愛されてお育ちになったことがわかる。
幼児期の子どもにポジティブな言葉を選んで言い聞かせるのも良いですね、子どもの自己肯定感は爆上がりしそうです。
私なんて『うる星やつら』のあたるの如く「産むんじゃなかった...」と言われ続けて育ちましたからね笑
その癖私に執着してくる母親でキツかったですもん(愚痴)笑笑
最初の旦那さんの辻仁成さんとの間の息子さんと彼の腹違いの弟さんとが交流を持つことを望まれたので、そのご縁で、果歩さんご自身も息子さんと一緒にパリの仁成さんのお宅でのお食事会に招かれたそうです。
こうゆう関係もいいかもな〜と思いました。
男女は、経緯にもよるけど別れても憎み合うんじゃなくて「友だち」に戻れるっていうか「同志」みたいな関係になれるのが理想だな〜
とはいえ果歩さんも自分から元夫への連絡は絶対にしないそうで笑
そりゃそうか笑
私も別れた男には全く興味なくなるもんなー笑
てゆーか普通にもう二度と会いたくもないよね笑
息子さんが繋いだからこその奇跡的な関係なのかな
それにしてもタイトルが最高よね、もうこの本はこのタイトルだけで勝ってるしイケてるわ笑
それに純白のミニ・ドレスを纏ってお茶目な笑顔でこちらに駆けてくる果歩さん、かかか
かわいすぎですやん...
もうこの装丁がね、よく出来てるなぁと思ってポチッとね笑
内容もいわゆるタレント本で流してしまうには失礼だと思えるくらい、真摯に書かれているので私は買って良かったです。
私も幾つになっても乙女オバさんでいたいですね。
老後は乙女オバァちゃんよ

今日も昼間は死んでましたけどね、さっきチョコレートがけのヴァニラアイス食べたら喉と肺の炎症に良いみたい!
喉にスッと、何故か肺も落ち着くんだよ〜笑笑
でもまだかなり咳き込んでしまうので麦門冬湯(効いてるっぽい)続けますよ。
あとフルーツヨーグルトとかも良いね👍
さすがに煙草はお預けです。
もう吸えないかもねえ
キャメルのスリムメンソール、好きなのに...🥹


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原作『デ(略)』 女装男子マコトの漢気

2024-07-01 00:25:00 | 日記
煙草が大好きでロクなもの食べずにバカスカ吸ってたら肺がやられたっぽくてもう息が出来ない感じっす。
咳が止まらんし、ヤバいかも。
ちなみに感染症ではありません。
明らかに吸い過ぎ自業自得。
はーあどうすっかな
とりあえず麦門冬湯っていう漢方薬飲んだら少し楽になった。
あまり長生きしたくないので死ぬのは構わんが苦しいのとか猫残してくのとかやだし読みかけの漫画の続きがとか色々気になるし
治んのかよこれ。
麦門冬湯たけーし。

デ(略)原作全部読んだのでそれの感想も書きたいんだけど。
以下、ネタバレよん


とりま読み終わっちゃって寂しいなーってのと、原作最終巻でふたばとマコトが再び出てきてSHIPは崩壊後の世界で本当に必要とされる感じの人道救助活動を行うグループになってて安心した。
マコトくん、大葉くんに再会出来て良かったね〜!
あの自衛隊の人も本来の自分らしく生きる道を歩んでて良かった!
本当に世界が壊れたら忖度とかもう関係ないかもね、彼は大葉くんに手を差し伸べた時に己の道が開けたのよ。
失うものがなくなれば、自分らしく生きるしかなくなる。
それで良かったんだと思うよ、私もそうするよ。
最終巻では映画で感じた小比類巻への恋慕はあまり感じず、寧ろマコトくんが可愛くて良い奴で好きだったわ(女心は気まぐれなの笑)。
だってね、彼って実はめっちゃ漢気のある子だと思うのよ
マコトくんが「今現在、自分が存在している現実世界」を最後まで投げ出さず「この世界」の仲間を愛し、自らの選択として「ここに留まる」その台詞にジーンときたわ。


©︎浅野いにお/小学館

めちゃくちゃ大人で真っ当です。
もしこの世界が輪廻のループ地獄で繰り返しているのだとしても、正面から自分の運命を「受けて立った」彼ならば、最終的にはそのループを抜け出せるんじゃないかなと思う。
私、ずっと考えてたんですよ。
イソベやんの着ぐるみを着せられた侵略者が言っていた、何度世界線をやり直しても「意味がないと思うがね」ってのはどういう意味なのか。
いまだにわからないんですが私ならとにかくもう二度と生まれたくないからもし人生がループ構造ならそのループを終わらせる方法が知りたいですね。
ラスト、ループものを匂わせるかのように100話で終わってそれが001話になっていたので、ああそうなのか...って笑
ちなみに恐らく侵略者の世界では、個は個でなく集合意識体に近い存在のようですが、それが世界平和への道だの進化だのと言われても、私には受け入れられません。
こっわいーそんなん無理っすー。
そんな恐ろしー未来が来る前に私はとっととくたばりたいわね!
今日の私は何故かオネエ口調だけどオネエじゃありません笑

とりあえず今日はもう身体がツラいのでこの辺でやめとこ。
麦門冬湯大量に安く買えるとこないかな、まじ死ぬかもって勢いで肺がヤバい。
若い頃も(煙草で)なったけど一時禁煙してたしもう治ったと思ってたんだけど、そういや私って子供の頃から常に息が切れたりちょっと走るだけでも息が上がって仕方なかったのに煙草バカスカはいかんかったかもだわ
でも煙草吸ってる時だけ何故か自由を感じてたから後悔してません!
はあ、治るのか?
猫残して死ねないもんなー


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映画『デ(略)』 小比類巻かっこいいよ

2024-06-08 20:08:08 | 日記
てすてすあーあー
ブログ書いて閲覧数でdポイント貰えるなんて知らなかったわよ
(ポイント乞食)
最近あったこと書いてみますか。

  • 3年ぶりくらいに映画館へ。
  • 観たのは『デデデデ』前章後章
    ずっと気になっていたんですがなかなか都合がつかなくて前章の公開最終週に駆け込み一気に観ました。
    1日のサービスデーを狙ったというのもありますが笑
    動画に続いて以下ネタバレ

    
    このシーン素晴らしかったですね、あのちゃんもikuraちゃんも上手いなぁ〜。この二人の気持ちがビシビシ伝わってくるようです。何度観ても涙が出そうになります。



  • 東京の夜空にシャンデリアのように浮かぶエメラルドグリーンの母艦がめちゃくちゃ綺麗だった、そして色々あってポップに東京吹っ飛んでた笑
  • おんたん優しすぎかわゆすぎ。
  • 私の一番好きなシーンは、元々は内気な少女だったおんたんが門出たんのためにやり直しした世界の分岐点で、今度こそ門出たんを守りたいといじめられている門出たんといじめっ子達の前に飛び出していって、おどけながら割り入ったシーンでした(おおおおんたん、ええ子や〜涙)。あのシーンは本当に感動的で、今作の一番のハイライトではないでしょうか。
  • ちょっと小比類巻くんのキャラデザが私好みすぎて大葉くんより萌えてしまった!
  • あの鬼太郎ヘアとコート着た立ち姿、正直ビジュアル的に単純に好みでかっこよかった〜!笑
  • キホちゃんの写真をずーっと大切に持ち歩いてたってとこにもジン...と来ちゃったわよ。
  • というわけでキャラデザと声の良さがあったにせよ、やはり私って健全な男よりも陰のあるヤバい奴に惹かれがちなんねと再確認...ブフォ笑笑
  • てことは私の中にも彼のように暗い反抗心を抱えて生きる人に共鳴する部分があるんだな(まぁ陰謀論者だからな、政府なんか信じるかよ、どう逆立ちしたら信じられるの?)笑
  • もちろんぶっ殺されてく無抵抗の侵略者は可哀想だったし彼は明らかに道を間違えてしまっていたと思うけど(あれは緑色の血飛沫だったからなんとか観ていられたけど赤のそれだったらかなりキツかったでしょうね。緑にしたのは真っ赤な血飛沫だとレイティングレベルが上がっちゃうからだっていう話も聞きましたけど、どうなんでしょうか)
  • ああでも、こういうのって良くないんですよね。絶対苦労するんですよ、ああいう陰のある男を好きになっちゃうと。だからだめんずなのかなァ...笑
  • そう私は、政府なんか信じない陰謀論者ですよ(堂々)。私は、今作に出てきたような策略も今の政府ならやりかねないぜと本気で疑っています。でも、今作に出てくる荻野首相は終盤で改心したりして、都民のことを最後まで心配していたし、「偉そうにしている糞野郎」の一人であることを「僕はもう...そういうのやめる。」なんて言っていたし、アイドル本気で大好きだし笑、人間的で可愛いらしいところのある人でしたね。そこら辺の匙加減というか、各キャラクターを物語上でどう活かすか描き方のバランスが絶妙で浅野先生は上手いなぁと思います。
  • 浅野先生は、政府やS.E.S社のような企業だったり活動団体であったりと組織に関してはなかなかにダークな側面を強調して冷酷非道に描いているけれど、小比類巻くんも含めてこと個人に対しては、どこかフラットで優しい眼差しを持って意図的に人間的な描写を附加して描いているのではないかなという印象を持ちました。
  • 誰でも悪い人間になろうとしてなるのではない。各人が事情を抱えて生きていて、どんな純粋な魂も運命に翻弄されて闇堕ちしてしまうこともある。それはもちろん人の弱さではあるのだが、私は小比類巻くんも元々は真面目な、真面目すぎるくらいの男の子だったんだろうと思うんです。危機感が強すぎて悪い方に悪い方に思い詰めちゃったんではないでしょうか。そんな彼はとても人間的な存在だとも言えると思います。
  • そもそも悪とはなんでしょうか?もとより正義もまた然り。「誰かを守るってことは他の誰かを傷つけることでもあるんだ」「一番恐ろしいのは(そういう)悪意のない人間だ。悪意がなければ反省もできん。ましてやそれが自分の中の正義と結びついている人間は誰にも止められない。」「悪い人って何?」
  • 若くしてああいった地下組織のリーダーになって、皆が自分の指示に従うし、担ぎ上げられた自分に酔ってしまうと、当初の志にはなかった非常に凡庸な欲というもの、権力欲ですよね、そういったものに知らず知らずのうちに支配されてしまいがちなのも人間というものじゃないかなと思います。特に若い彼の場合にはその権力欲の底に幼い承認要求も横たわっているかも知れないですね
  • あああ、みんな大葉くんカッコいいとか書いているのに何故に私は小比類巻くんの擁護を...笑
  • いや、単純にちょっと好きなんですよね、ああいうダーク野郎が。自分でも困惑してます...笑
  • ああでも、一人記号的な悪党がいましたね。私が観たところ、この作品の中で唯一(?)始終利己的で人間的な愛すべき側面がほぼ描かれず同情し難い人物として貫かれていたのは、最後に捨て駒のように暗殺されてしまったS.E.S社の宝田ではないでしょうか。彼にだって彼なりの人生の物語はもちろんあったのでしょうけれど。
  • この作品を冷笑主義とする批判は的外れだと思います。むしろ普遍的な人間について、人間がいつも試みようとはするものの何故か軌道から逸れて失敗してばかりいる正義について、またその逆に正義を志していた筈の者でさえいとも容易く陥りがちな悪の正体とはいったい何なのかについて、ちょっと考えるきっかけを与えてくれるような、ポップでありながら非常に文学的な作品だと思います。
  • また、人間が持ちうる愛や善意の優しさ暖かさの陰に宿命的について回る利己的な側面やその複雑さ難しさについても私なりに考えさせられました(うん、考えてるつもりになってるだけかも知れないけど笑、この辺のことについては小比類巻くんも指摘していたんですよね、己の信じる「善意」に従って社会「正義」の遂行にひたすら邁進しようとするふたばに対して「お前らは甘いんだよ、誰かを守るということは〜」のくだりで)。
  • では、人間の「善意」は無価値で、その実践を志さない方が良いのか。勿論決してそんなことはないと私は思います。「善意」には価値があるし、本来は美しいものだと思います。しかし、悲しいかな人間は不完全な存在で、往々にしてその「善意」が独善的に暴走し、悲劇を作り出してしまうことも人間の凡庸さの一つとしてよくあることで、それは人類の暴力的な歴史を見ても明らかなことですね。ではどうしたらいいのか。それは私もまだ模索中ですが、往々にして「許し」を伴わない人間の「善意」というものは独善的な正義に陥りやすいということと、この作品の中では「善意」の暴走を止められなくなっていた門出に対して泣きながらおんたんが放った言葉の中に一つのヒントがあったような気がしています。「もっと悩めよ!」「一生悩んでろよ!」私も、安易な答えに飛びつくことなく死ぬまで考え続けたいと思っています。
  • いじめっ子の女の子達が揃いも揃って全員色んなタイプのブス揃いに描かれてておんたんに「あそこの面白い顔の人たち」とか言わせていたのには笑っちゃいましたけど笑笑
  • それと、おんたんが門出たんにチュッしたのにも私はちょっとビックリしてしまいました。私の感覚が古いのかも知れませんが女の子同士でキスしていたらええ!?百合なの??って反射的に思ってしまうんですがそうゆうわけではないんですねえ。そうかー、今どきは友情のキスもありなんだ。オバちゃん勉強になりました笑
  • ちなみに私だってひろし兄ぃのような人は大好きですよ。彼は本当にイイ奴ですよね。原作での最終的な解決策である第3の世界線のひろし兄は太ることはなくニートにもならずイケメン兄のままだそうなのですが私はなんだかそれもちょっと寂しく感じるんですがおかしいですかね?彼の魅力はあのイケメンとデブっぷりのアンバランスさにあってその上性格が良くて頭も良いのにニートだし時折見せる妹想いの漢気とおかしなようで結構筋の通っている彼流の哲学と相俟ってなんというかこう、たまらなく愛おしい人物像になっていると思うんですよね。完璧な人なんて殆どいないし、ちょっとつまらないですから。
  • 浅野作品には時折底抜けの善人としか言いようのない人格のキャラクターも登場するんですよね、例えば『プンプン』ならあの不動産屋の社長さん。彼は濡れ衣の罪を着せられ半身不随になるくらいの大怪我までさせられたのに最後まで「誰も悪くない、みんな仲良く」と言っていました。もうただのお人好しレベルじゃないんです、なんというか一つの信念に近いんじゃないでしょうか。それか単純に性格的なものなのか笑
  • おんたんが自分の意志で世界線を変えてしまったのに責任感がないとか、大葉くんに戦わせて彼女は全然戦ってないじゃないかという指摘に関しては、私はそこは保守的かも知れませんがそれでいいじゃないの、と思いましたよ。今って女の子も前線で戦えって風潮のようですが...実際女の子が戦う作品も多いのでしょうけれど、一人の男の子が好きな女の子とその友達の為に、そして同胞と地球人の為に自ら戦いに赴く...なんて普通に美しいストーリーじゃないのかなぁ〜。良いと思うんだけどな。それに彼女は彼女なりに戦っていたし、女には女の戦い方があると思うんですよね。だってね、(一般的に考えて)力も身体能力も違いますからね。実戦では男の子に頑張ってもらいたいですよ、私は。え、女はズルい?そうですよ、女はズルいんですよ。それを許して受け止めるのが男の愛じゃないの?え、違うの?笑 ちなみに私が男だったらあんなに優しくて可愛い子、やっぱり傷ついてほしくないし待ってて、って言って自分が戦いにいくと思うし、普通に守ってあげたくなると思いますよ笑
  • 自己責任の世界で女の子が実地で戦っている物語がお好きな方は現在スペリオール誌にて連載中の『MUJINA INTO THE DEEP』をお読みになれば良いんじゃないでしょうかね。刀を背負って飛び回っていますし。え、そうゆう問題じゃない...?失礼しました笑
  • ただ一つ、この映画で私が残念だったのは、原作漫画の始まりからドーンと登場する象徴的なタイポグラフィやめちゃくちゃクールなタイトルの出し方などがこの作品では殆ど生かされていなかったことですね。これについては後日また追記したいと思います。
  • ところで主演のお二人は声優としてのみならず主題歌も本当に素晴らしく良かったですね!私の個人的な好みで言えば、後章のエンディングで流れた『青春謳歌』の曲調と歌詞が作品のテーマを的確に捉えていて名曲だなと思いました。前章のエンディングもちょうど作品の盛り上がりに合っていて良かったんですが。あちらはあのちゃんの渾身のデスヴォイスが印象的で、彼女はロックと相性がいいし、ご本人の趣味でもあるのかなと感じました。破壊的なのに得も言われぬ爽快感があった。パンクだ。デデデデストラクショ〜ン!!!!っとな
  • 正直ikuraちゃんもあのちゃんも私はこの映画で知ったんですよ、幾多りらさんはYOASOBIの方ですよね、殆どユニット名だけです私が知っていたのは。なのに聴きもせずに軽くみてたんですよね。自分では結構音楽好きな方だと思っていたんですが危うく老害になりかけていたようです笑 新しく出てくる人たちの音楽が歳を重ねていくに従ってどうにも聴けなくなってきてるんですよね。だけど今回の映画主題歌を聴いてビックリしました、ikuraちゃんて凄いんですね〜!素晴らしいソングライティング能力と伸びの良い綺麗な歌声。これまでの無知をお許し下さい。本当にお見逸れしました〜!

弾き語りスタイルも良きですなぁ〜

  • 最後に、浅野先生と今回の映画製作に関わった全ての関係者の皆様、私は非常に楽しめました。ありがとうございました!
  • 『デデデデ』原作も読書中、現時点で8巻まで読了。
  • 私のなかで『プンプン』以来の第二次浅野先生ブーム到来。『勇者たち』電子読みして深く感銘を受け単行本も入手。大葉くんが連れ歩いてたワニっぽいマペット?どこかで観たなぁと思ったら...笑 短編『ばけものれっちゃん』も内容、画力ともに参りました、としか言いようのない傑作なのですた!
  • 『プンプン』も再読中。やっぱ子どもの頃の私プンプンだったわ女だけど
『プンプン』のこのシーンは忘れられない。一番好きなシーンかも。子ども〜学生時代のなんとも言えない鬱屈と願望を思い出してしまいます。Tシャツにしてほしい!
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