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合言葉はヒュッゲ

映画 カリートの道

「越えたら引き返せない一線がある」

麻薬の帝王と呼ばれ裏社会で生きてきたカリート役をアルパチーノが演じている。昔、榊原郁恵の歌にも出てきた名優、もう30年前の作品だけど、この時52歳か?めちゃカッコ良くてスクリーンに映えますね。

ドンパチものは基本苦手なんですけど、この映画は素晴らしい!犯罪に手を染めた人間が更生し、まっとうに生きるのがどれほど難しいかを物語っている。たまらなく切ない。

アルパチーノはアクション演技もラブシーンも、どのシーンを取っても完璧で、ダークヒーローの魅力満載、人間臭さのある数々の名台詞にもしびれましたが。

共演の友人弁護士役がショーンペン。マフィアをも騙す悪徳弁護士でほんとやな奴のオーラ全開。でもすごい存在感。やっぱショーンペンも只者じゃない。でもこの人ってこの頃まだ30くらい、こんなに禿げてたっけ?どうやら役作りのためかなり脱毛したとか。やるなあ。

この映画で初めて知った、刑務所船ってあるんだね。実際囚人を流刑地まで運んだりする事もあるらしい。へえ〜!驚きました。

せっかく出所できたのに、どうしても昔の仲間との関係を断ち切れない。お金を稼いで恋人とバハマで暮らす夢に向かう中、弁護士に誘われ脱獄を手伝う羽目となり、殺人の片棒までも担いでしまう。

やる事なす事裏目に出て、そんな現実に疲れ果て予定より早く街を出ようと計画。恋人に列車のチケットを渡し、すぐ行くから先にと伝え金策に。もうこの時点で、「あ〜無理無理!もうだめだあ」と観ているこちらが絶望感。親の仇と執拗に追ってくる息子と手下。ハラハラドキドキ。作り物とは思えない大迫力の銃撃戦。なんとか逃げてほしい。手に汗握る。

やっと交わし発車ベルの音と彼女に迎えられ列車に乗ろうとしたその時・・・

この映画はほんと無駄のない構成でした。
そして名画にふさわしい余韻も大きくて心を打たれた。カリートの澄んだ瞳に吸い込まれてしまいそうでした。


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