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パチンコの釘調整

“釘師”の立場から調整方法や考え方を解説

vol.5 傾斜

2007年11月02日 | Weblog
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三分五厘って、何度だか知ってます?

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 昨日は釘師が出来ることについて書きまし
たが、肝心の個々のデータを変化させる手法
の具体的な解説をしませんでした。

(そこが肝心なのに~)

 これらについては、図解や細かい説明が必
要となりますので、後に回したいと考えてい
ます。
 実は、図解等の作り方がまだ良く判ってい
ないので勉強します。
 
 今日は、ちょっとだけ休憩の意味で雑学的
な内容です。

●長さの単位~?

 新台の傾斜を何分にするかって、結構大事
な事ですよね。
 後で確認して三分五厘が四分だったりする
と、『ここ取り付けたの誰だ!やりなおせ』
なんてね。 結構怒られたりします。

 三分五厘って…何度だと思いますか?
 いつもの通り、『そんなの知ってるよ。』
と言う方は、笑って読み飛ばして下さい。

 三分五厘って言うのは、角度の単位では無
く長さの単位なんですよ。

 金属で出来てるL字型の物差しを見たことが
あると思うんですけど、大工さんが良く使って
るやつ。
 あれ曲尺(かねじゃく)って言うんですけど
、尺貫法といって、一尺が30.3㎝、その十分の
一が一寸で3.03cm、その十分の一が一分なんで
すね。 勿論長さは0.303㎝。

 そんな目盛りが曲尺には刻まれています。

 つまり、一分は3.03mmで、機械台の、下を固
定して、上の方を奥に3.03㎜×3.5(三分五厘)
(=10.605㎜ですか?)だけ引っ込めたという
か傾けたのが三分五厘の傾斜という訳です。

 何で長さで測ると思います?また、それでは
一体、三分五厘って角度にすると何度になると
思います?

 別にじらすつもりは無いので答えちゃいます
けど、0.735度。 一度にも満たないんです。

 三角関数で計算したんですけど、一分って、
なんと0.21度なんですね。

 『じゃあ、今度の新台は0.735度にしてくれ』
ったって分度器使っても肉眼では無理です。
 だから、長さで測るしかなかったんですよね。

 昔は傾斜器なんて便利なモンは無かったです
から。

 一分の傾斜の違いは、データ上では大きく影
響します。間違いなく。
 けれど、角度では0.21度の違いしかない。
 長さで言っても3㎜程度の違いしかない。

 “海”シリーズなんかでお客様が台を引っ張
ったり、叩いたり、押したりするのを見かける
事がありますが、時々確認しないと、あれでけ
っこう傾斜が変わっちゃったりしてるんです。
 判っててやる人もいますけど。

 ステージにスタートチャッカーへの甘いルー
トがある物は、気をつけないとやられまっせ。
 
 日々のデータにばらつきのある台は、台を固
定するビス(釘他)をチェックしてみてくださ
いね。

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今回も、最後まで読んで頂いた方がもしいたら
本当に感謝いたします。
ありがとうございました。