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うさぎとベリーダンスとダラブッカ “KT LOVES Lapin”(セクシー田中さん)

もう時効だから言う。


若さとは、恥の塊である。

-KT Jackson-



ふと思い出したことをば。
もう時効だから言ってもいいだろう。

その子の名誉のために言っておくと、
いまからする話は、何でもかんでも
問題になるような時代ではなかった。
「そんなこたぁ、子供のイタズラさ。」と
大らかに笑って許してもらえる、
牧歌的な時代であった。
イタズラのレベルも低いものであった
ことは特筆すべきだ。

あれは確か、
彼女がまだ「あなた」という二人称を、
「おんどれ」と呼んでいなかった
うら若き中学生頃と記憶している。

彼女は、同じクラスの男子
「光男(みつお)」の似顔絵を描くのが
好きだった。
何ちゅうか、描きやすかったそうだ。

光男の髪は、理科の実験で行った
磁石に付く砂鉄みたいなヘアスタイル。

背は無駄に高く、痩せ型。
これと言って特徴のない抽象的な顔。

とある日に描いた光男の似顔絵が、
二科展級に巧く描けたそうだ。
肖像画ではなく、単なる似顔絵
なんだけど、今まで描いた中で、
一番特徴を捉えていて、とにかくもう
捨てるのが勿体ないとさえ思ったらしい。
セルフ拍手喝采をしたとのこと。

彼女は、芸術の才能があるのかもしれないと、
光男の似顔絵を見ながら思った模様。
こんな下らないことに命を掛けている
自分って、実は日本の逸材ではないか
とさえ思ったらしい筋金入りのバカだ。

…さて、どうしよう。
このままコレをゴミ箱行きにしたくない。

「そうだ!」

彼女は、芸術家らしい突拍子も
ないことを思いついてしまった。

「近所の家のポストに入れておこう!
きっと、見てくれるはずだ!かりに、
光男を知らなくてもいい。
こんな芸術作品は、もう二度と描けない。
シンディーローパーが、私は
タイム・アフター・タイム以上の
曲を作れないと言った気持ちがわかる。
まさに、これだ!」

と、思ったそうだ。

いざ実行するとなると、
さすがの彼女も緊張したらしい。

彼女は、家人がポストを開け、
「あら、何かしら?」なんて思いながら、
折り畳まれた一枚の紙を開いて、
光男の似顔絵を見つめ、
「何じゃこりゃ…。これ誰だよ。」

と呆れる家人を想像すると、
もう笑いが込み上げで
込み上げて仕方がなかったと言っていた。

えーい!ままよ!とシャアよろしく
ポストに投函し、笑いを押し殺しながら
帰ったとのこと。

…って、だけの話だよ。

そのあと、
どうなったかは神のみぞ知る。

悪いヤッチャ!と思うかもしれないが、
それをした本人が一番反省しているし、
恥ずかしいことをしたなと思っているので
笑って許してほしい。

そんな、芸術家と勘違いしたり、
日本の逸材かもしれない思ったり、
人ん家のポストに光男の絵を投函した
人物こそが、あなたがよく知る
ワタクシKT Jacksonなのだよ。

いやはや、ほんとスミマセン。
今やったら怒髪天をつくかな。

ではでは、またね。

押すなよ、絶対押すなよ!押すなって!

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