夜の11時近く、見ることもなく、テレビをつけ、ネットゲー
ムをしていた。何しろ田舎の夜は静か過ぎて、テレビの音でも
ないと淋しい。
すると、サッシを微かにコンコンと叩くような音が聞こえた。
少しの間を置いて、2回ほど。
カーテンの隙間から外を覗くが、外は真っ暗闇。
何も見えない。
数年前に、近所に不審者が出没した記憶が甦る。
咄嗟にケータイのダイヤルを押したふりをして、大きな声で、
「警察ですか?ドコソコのナニナニですが不審者がいます。巡回
お願いします。」と言う。
そして外の様子を伺う。
音はしないが、何やら気配を感じる。
どれくらいの間だろうか。
カシャと金属が弱々しく擦れる音がした。
気配はもう感じられない。
そして、悟った。あれは人間ではないと、、、。
でもね、だったらあれは何?
まさか、ハクビシンか、イタチか、タヌキがサッシを叩く?
まあー人間ではなかったのでよしとするか~。