連載掲載小説 マイクチャンネル
今日から現在FC2小説で連載中の物語、マイクと私をコピペします。
作/北あかり
あらすじ、
幼年から少年〜青春へと拡声器の出会いからマイクに興味を持った少年が、アナウンサーを志願するがやがて会社を経営のちにサラリーマンを経て歌手になるまでの人生を自叙伝風にスタートした。
この小説は事実を元に書いているが、完成までは、登場人物や地名、建物などは実際と異なる物を使用している。
終戦後の団塊の世代に生まれ、昭和、平成、令和の時代に生きた老人が最後にやりたい仕事は自分の生きた人生の思い出である。成功した人生ではないが、普通の庶民として健康に生きる事がしあわせな事なのだ
マイクと私
第一回配信
まもなく終着旭川です。一番ホームへ到着です。名寄、稚内方面へは橋を渡りのりば三番から乗り換です♪
急行大雪の社内アナウンスがとても発音の良いラジオのアナウンスのように聞こえ、列車は旭川駅の1番ホームに到着する。ホームのトランペットスピーカーからゆっくりとした流れでア、サ、ヒーガーワ 旭川 終着旭川です。と駅長だろうかこの声を聞くと故郷へ帰って来た気がするのです。都会の電車の到着する早口のアナウンスとは違い、盆地ののどかな街にぴったりの列車到着です。
私が最初にマイクに出会えたのは幼稚園の頃だったろうか?
町内会の花見にかりんとう工場の社長さんの会社の余興の席から一丁離れた子供たちの遊んでいる所まで機械的な声が聞こえてきました。
その不思議な社長の声をきいて私たちは音の聞こえる所へ行ってみました。町内会長の社長さんは、さあ、これからのど自慢をはじめます。
ちょうど良い所に岡田君が来た
よし、トップバッターは岡田君やってみるか?と言われ歌いたかったのにはずかしくて歌えませんでした。私は初めてこの世にマイクの存在を知るのでした。