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表紙:「エヤデマ大統領物語」
「オランピオ大統領は、南部の北部への独裁政権だわ。」
「彼は、憲法の権限を乱用している。」「多数の政治家が投獄されたらしい。」
「公務員の給料は凍結されているのに、大統領側近は懐を肥やしている。怪しからん。」
「カカオとコーヒーに課税するだけでなく、産品の買上げ価格を上げるのを拒んだそうよ。農民たちは怒っているわ。」
「北部に派遣された政府の代官が、村々の長たちと衝突しているらしい。」「彼らは、南の連中だからね。」
オランピオ大統領が権威主義政治を強行すると、もう腕力による解決しかなくなっていく。
国民議会はその権限を奪われ、政治による政権交代の可能性はない。
「状況は悪化している。僕はトーゴに帰る。」「本気か、お前。」
「エヤデマ、君も我々同様、除隊して帰ってきたが、オランピオ大統領は任用してくれない。」
僕が、自分で昔の同僚に頼んでみる。
「傭兵どもは、ここから入るな。」
やはり、皆が言ったとおりだ。
その一方で、人々はエヤデマに、事態打開のために力になってくれるように懇願する。
オランピオ大統領に考えを改めるよう、何度も求めたが無駄だった。
「特殊部隊による作戦なら、うまくいくだろう。」
1963年1月13日。「エヤデマ、準備万端だ。今夜いくぞ。」
「大統領、傭兵出身者たちが何か企てているようです。護衛を強化しますか。」「その必要はない。」
「静かに、音を立てるな。」バン!
「襲撃だ、憲兵隊に連絡しよう、いや遅すぎる。」
「隣のアメリカ大使館に逃げ込もう。敵は正面からだ、私は裏口から逃げる。」
バン!
「仲間の一人が、大統領を撃ってしまった。オランピオは死んだ。」
「エヤデマ、権力を握れ。」「いや駄目だ。軍は政治に手を出してはいけない。」
「南部のグルニツキーが軍に擁立されて、大統領になった。北部のメアチが副大統領だ。南北和解政権ということらしい。」「警察国家が終わったことは、ともかくも良い事だ。」
エヤデマは軍に戻り、昇進を受ける。1965年には大佐として、参謀長の座につく。
「グルニツキーとメアチは、また古い対立を持ち出した。南北対立だ。」
「政治家というのは、本当にどうしようもない。」
ラジオ「グルニツキー大統領は、メアチ副大統領を解任しました。」
人々「グルニツキーは辞職せよ。グルニツキーを追い出せ。」
1966年11月:「軍は、正統性のある大統領のために仕えなければならない。」
軍のおかげで、グルニツキー大統領は、危機をしのぐことができた。
しかし、政権が続くには、あまりにガタガタになっていた。
1967年1月13日:「君たちに呼びかける。軍は立ち上がり、政権を奪取せよ。」
閣議で法務大臣「フランス軍に、介入を求めよう。」
「フランス軍が、どっちの味方をするか、見ものだよ。」
しばらく経って、
「エヤデマ大佐、グルニツキーとその政府は、全て辞職しました。一滴の血も流れずに、クーデタ成立です。」
「トーゴ国軍は、すべての領土において、政治の責任を取る。トーゴ国民よ、平静につとめ、国軍を信頼せよ。時期が来れば、国民の声による政治を必ず回復させる。」
<記事に戻る>
表紙:「エヤデマ大統領物語」
「オランピオ大統領は、南部の北部への独裁政権だわ。」
「彼は、憲法の権限を乱用している。」「多数の政治家が投獄されたらしい。」
「公務員の給料は凍結されているのに、大統領側近は懐を肥やしている。怪しからん。」
「カカオとコーヒーに課税するだけでなく、産品の買上げ価格を上げるのを拒んだそうよ。農民たちは怒っているわ。」
「北部に派遣された政府の代官が、村々の長たちと衝突しているらしい。」「彼らは、南の連中だからね。」
オランピオ大統領が権威主義政治を強行すると、もう腕力による解決しかなくなっていく。
国民議会はその権限を奪われ、政治による政権交代の可能性はない。
「状況は悪化している。僕はトーゴに帰る。」「本気か、お前。」
「エヤデマ、君も我々同様、除隊して帰ってきたが、オランピオ大統領は任用してくれない。」
僕が、自分で昔の同僚に頼んでみる。
「傭兵どもは、ここから入るな。」
やはり、皆が言ったとおりだ。
その一方で、人々はエヤデマに、事態打開のために力になってくれるように懇願する。
オランピオ大統領に考えを改めるよう、何度も求めたが無駄だった。
「特殊部隊による作戦なら、うまくいくだろう。」
1963年1月13日。「エヤデマ、準備万端だ。今夜いくぞ。」
「大統領、傭兵出身者たちが何か企てているようです。護衛を強化しますか。」「その必要はない。」
「静かに、音を立てるな。」バン!
「襲撃だ、憲兵隊に連絡しよう、いや遅すぎる。」
「隣のアメリカ大使館に逃げ込もう。敵は正面からだ、私は裏口から逃げる。」
バン!
「仲間の一人が、大統領を撃ってしまった。オランピオは死んだ。」
「エヤデマ、権力を握れ。」「いや駄目だ。軍は政治に手を出してはいけない。」
「南部のグルニツキーが軍に擁立されて、大統領になった。北部のメアチが副大統領だ。南北和解政権ということらしい。」「警察国家が終わったことは、ともかくも良い事だ。」
エヤデマは軍に戻り、昇進を受ける。1965年には大佐として、参謀長の座につく。
「グルニツキーとメアチは、また古い対立を持ち出した。南北対立だ。」
「政治家というのは、本当にどうしようもない。」
ラジオ「グルニツキー大統領は、メアチ副大統領を解任しました。」
人々「グルニツキーは辞職せよ。グルニツキーを追い出せ。」
1966年11月:「軍は、正統性のある大統領のために仕えなければならない。」
軍のおかげで、グルニツキー大統領は、危機をしのぐことができた。
しかし、政権が続くには、あまりにガタガタになっていた。
1967年1月13日:「君たちに呼びかける。軍は立ち上がり、政権を奪取せよ。」
閣議で法務大臣「フランス軍に、介入を求めよう。」
「フランス軍が、どっちの味方をするか、見ものだよ。」
しばらく経って、
「エヤデマ大佐、グルニツキーとその政府は、全て辞職しました。一滴の血も流れずに、クーデタ成立です。」
「トーゴ国軍は、すべての領土において、政治の責任を取る。トーゴ国民よ、平静につとめ、国軍を信頼せよ。時期が来れば、国民の声による政治を必ず回復させる。」
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