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その人はどうしようもなくて/牛を餓死させてきた/可哀想なことをしたが/仕方がないと

2015-12-30 22:06:06 | 原発
東京新聞より転載

【コラム】

筆洗

2015年12月25日

 <その人はどうしようもなくて/牛を餓死させてきた/と 言った。/可哀想なことをしたが/仕方がない/とも言った。/そして一枚の写真を取り出して見せた。/それは牛が柱を食った写真だった>▼そんな詩を、詩人で出版社コールサック社代表の鈴木比佐雄さんの新著『福島・東北の詩的想像力』で知った。福島原発事故で故郷の町を奪われ、避難生活を強いられる根本昌幸さんの「柱を食う」である▼詩は続く。<この写真は自分を戒めるために/離さずに持っているのだ/とも言った。/これはどういうことなのだ。/牛よ/恨め恨め/憎き者を恨め/お前を飼っていた者ではない。/こういうふうにした者たちを>▼その写真の持ち主はいま、どんな思いで原発再稼働の報を聞いていようか。九州電力の川内(せんだい)原発に続いて、関西電力の高浜原発も再び動く見通しとなった▼福井県知事は、「政府が責任を持つ」との首相の発言を重くとらえて再稼働に同意したそうだが、本当の「責任」の重さはいかほどのものか▼『福島・東北の詩的想像力』で、こういう詩も知った。福島県いわき市の芳賀稔幸さんの「もう止まらなくなった原発」だ。<失ったものは永遠に帰っては来ない/元通りに出来ないはずだのに/責任をはたすって?/何の責任をだ/一体責任って何だ?>。この「?」に首相らは、どう答えうるのか。

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