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「とんちんかんだ」…野党、田中防衛相に集中砲火
野党は３１日の衆参両院の予算委員会で、米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾市）の移設問題などに絡み「問題発言」を連発した田中直紀防衛相に攻勢をかけ防衛政策論争で集中砲火を浴びせた。田中氏は閣僚としての資質を問われ、審議は何度もストップ。さらには沖縄防衛局の選挙関与まで指摘され、平謝りしきりだった。
政府は渡辺周防衛副大臣に答弁を補佐させ、田中氏の座席の後ろに秘書官を常時張り付ける「異例のサポート態勢」（関係者）で臨んだ。しかし、田中氏が立ち往生する場面が続出。閣僚経験の無さを露呈し、防戦一方となった。
午後の参院予算委では陸上自衛官出身の自民党の佐藤正久議員が「あまりにも不勉強。素人そのものだ」「全然質問が分かってないし、とんちんかんだ。あなたとはまともな議論ができない」と批判。防衛相としての資質の無さを何度も指摘されるたび、田中氏はしどろもどろに。審議が何度も止まるのを見かねてか、野田首相は「就任直後でいささか緊張している向きがあるかもしれない」と助け舟を出した。
田中氏が一時席を外す一幕もあり、野党は猛抗議。答弁要求の時間帯でも中座しないよう議長に求められ、田中氏は「ちょっと風邪気味でして…。鼻水が止まらなかったので風邪薬を取りに行った」と説明し、平謝りした。
これに先立つ衆院予算委では想定外の展開に。共産党の赤嶺政賢議員が内部告発情報だとして、普天間飛行場を抱える宜野湾市の市長選（１２日投開票）に向けて、沖縄防衛局が有権者に職員の親族がいるかを部内調査するよう指示していたと指摘。沖縄防衛局が同市在住の職員と選挙権を持つ親族のリストを作成、真部朗局長がこれに基づき「講話」を実施した可能性があるとの内容だ。国家公務員の職権を利用した選挙運動を禁じる公職選挙法に抵触する恐れがある。
この指摘に対し、渡辺氏が答弁すると、野党議員は「（田中）大臣答えろ」「逃げるな」と大ブーイング。田中氏は「そういうことはあってはならない。事実関係を至急確認する」と目を泳がせながら述べた。思わぬ“爆弾投下”に動揺を隠せない様子だった。
この日、何度も発言の修正や謝罪に追い込まれた田中氏。１日以降も野党の追及の手は緩みそうにない。
2012年2月1日 06:00
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/02/01/kiji/K20120201002546910.html☆
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