旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

月山:湯殿山コース(山形県)

2012-10-06 22:11:31 | 山形県の山

またまた月山に登って来た。今年3回目となる今回は、湯殿山側からのコース。
けっこうハードなコースらしいとはガイドブックから推測していたが、やはりその通りだった。

湯殿山有料道路ゲート着 8時。
この有料道路は、朝8時ころから午後5時まで通行が可(5時になるとゲートが施錠され閉鎖)。
料金:普通車400円(往復)。
※ 以前見たどなたかのブログでは、閉鎖チェーンは“持ち上げれば出られる”とあったが、今はそういう風にはなっていないとのこと。今日は、いろいろな方々から何度も、確実に5時には下山するようにと促された。

大鳥居前の駐車場からバスに乗り湯殿山本宮まで5分(徒歩の場合は約30分)。
料金:片道200円(往復チケットの場合は300円)

本宮前のところにある「御神域ですので禁撮影です」の表示。
まずは一礼をして、歩きを開始(8:50)。
御神体のある場から沢沿いに左折。





さっそく月光坂の急な登りとなる。
少し湿った石に滑らないよう気を付けながら、前進。

朽ちかかった小さな鉄梯子の次には、手すりのついた梯子。
その先にあったのは、真新しい梯子。
そしてまだ続く登り一辺倒の道。







さすが修験の地。
“これも荒行の一つ”などと自分に言い聞かせながら、汗を拭きつつ登る。



下方に本宮前の広場が見える


装束場着 9:45.
ここは、昔、装束と草鞋を改めた場所で、今は施薬小屋と呼ばれる避難小屋とトイレがある。



湯殿山と装束場(施薬小屋)~湯殿山への登山路は無い


この先、金姥までは姥ヶ岳の峰を右に見ながら、ゆったりとした巻き道をたどる。









品倉山側の斜面の紅葉が美しい。
金姥着 10:45。





ここからが賑やかな道となる。
姥ヶ岳から月山に向かう人たちと合流。

牛首では、もっと賑やかとなる。
姥沢からリフトを使い、牛首に直行してくる隊列を見たときには、“もう、帰ろうか”とさえ思った。
大きな話し声に熊除け鈴の音が重なる。
月光坂~金姥までの静けさとはまるで違う。



牛首手前から月山山頂(左端)を望む~右下はリフト上部からの登山者の列


しかし、“ここまで来て山頂神社にお参りしないわけにはいかない”と気を取り直し、
鍛冶月光までの辛い道を登る。



まだ咲いているハクサンイチゲ


頂上は、すでに強い風とガスの中。到着 11:50.
月山神社にお参り(社務所は閉鎖されているが、参拝は可)。
山小屋も閉鎖されている。
紅葉時期にこんなにたくさんの登山客がいるのに、閉鎖とは“なんと商売気の無い”などと身勝手に思ったりもする。
夏場とは反対の北西斜面で風を避けて昼食(~12:45)。







まだまだ登ってくる人たちとすれ違いながら、後はまっすぐ下山。
有料道路が5時閉鎖。
なにはともあれ、それに間に合わなければならない。
それに我が記憶では、本宮からのバスは4時が最終。
(これは記憶ちがいだった。本宮からは随時出発とのこと。3時50分に到着したときには、本宮には大勢の参拝者がいた。)

しかし、装束場からの下りはとてもシンドイものだった。
“よくもまア~、ここを登って来たものだ。”
膝にかかる負担は大きく、だんだん痛くなってくる。
石を踏み外して怪我でもしたらもっと大変なことになる。
慎重にかつ少し急ぎ加減で、下ってきた。





バスに乗り大鳥居着 4時15分。
駐車場発 4時30分。
無事、ゲート通過。

  *

松尾芭蕉(当時46歳)は、元禄2年(1689年)6月6日(現歴7月22日)に羽黒山を出て、弥陀ヶ原を経て月山に登頂。山頂の山小屋で一夜を明かし、湯殿山に詣でている。湯殿山については「他言することを禁ずる」という掟(おきて)に従い、一句を残すほか何も記してはいない。

       語られぬ湯殿にぬらす袂哉(たもとかな)  芭蕉
 
  ※ 月山での句
       雲の峯(みね)幾つ崩(くずれ)て月の山  芭蕉

(参考)
おくのほそみち総合データベース『俳聖 松尾芭蕉・みちのくの足跡』 ⇒ こちら

サライ(小学館発行)2008.5.1『おくのほそ道を旅する』



今日のコース



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