舟端で釣り糸を垂らす白い帽子を被ったジェルメーヌ。本作は画家が自身の邸宅兼アトリエとして(そして終の棲家ともなった)購入したジヴェルニーの家の近郊にあるセーヌ川支流エプト川に船を浮かべ優雅に余暇を過ごす婦人たちの情景を描いた作品である。
小船の中央に座るシュザンヌの姿。本作に描かれる婦人のモデルは、後に妻カミーユと死別したモネの後妻となるアリス・オシュデ(※アリス自身も2度目の結婚となる)と前夫との間に生まれた娘たちで、右からブランシュ(次女)、シュザンヌ(三女)、ジェルメーヌ(四女)と配されている。