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ラヂオ惑星モルファス

民主主義ってなんだろうか?

国会が終わりました。様々な問題がありすぎて手のつけようのない政治状況ですが、参議院の定数増を強行採決したのにはあきれ果てました。
自民党の若手のK・S議員が、薄ら笑いを浮かべながら「苦渋の決断です」とインタビューに答えていました。次代の総理候補とも言われるようなホープらしいですが、それがこの程度の認識しかないのには呆れます。
以前、ある小さな自治体で相応の役職にいたときに、有力な議員と四方山話をしていると、同一会派であるもののあまり仲の良くない別の議員の話になり「奴は、消極的賛成だ、本当はやらない方がいいんだけれど苦渋の決断だ、などと言っているけれど、そんなものは言い訳にもならない。消極的賛成だろうが積極的賛成だろうがあの議案に賛成したことに変わりない。賛成した以上は、結果に対してそれによって引き起こされるかもしれない町民へのプラスもマイナスも責任を負うべきだ。消極的だったから・・・俺は本音は反対だった・・・とか、卑怯な言い草だ。」と言っていたことを思い出しました。
自民党のK・S議員だけでなく、公明党の代表者まで同じような「やむを得ざる決断」などという言い訳をしていることにも呆れました。

さて、民主主義だから結局は多数決により多数意見に従うのは当然・・・なんでしょうか?

以前にもブログで触れたと思いますが、民主主義の本質は多数意見を持つものは少数意見を大切にすることであり、決して多数意見によって少数意見を無視したり圧殺したりしない・・・ということだと思います。
多数意見を持つものは、少数意見を十分に聞き取り、少数意見の持つ本質的な対立点を明らかにしつつ、できるだけすべての意見を持つものが納得できるような合意形成に努力することが民主主義です。
多数決で物事を決めようとすることは、民主主義の落とし穴にはまり、ポピュリスムやかつてのナチズムを生む結果に陥るものではないでしょうか?
現に、「決められない政治からの脱却」などという合言葉のもとに静かに独裁が進んでいるとおもいます。
曰くトランプ、曰くプーチン、曰く習近平・・・何も金正恩だけが独裁者ではないです。独裁者とは、多数決の横暴を根拠にして異なる意見を持つものを圧殺する者もまた独裁者ではないでしょうか?すると、日本はどうでしょう?先に挙げたような指導者たちを揶揄できるでしょうか?

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コメント一覧

惑星モルファス
ありがとうございます
ギリシャ・ローマ時代からの教育の中には「弁証法」が含まれていましたね。日本では、議論が事実上人格否定のような「けんか」になってしまいます。
最近のネット社会でも、きちんとした落ち着いた議論が必要だな・・・と感じます。
Unknown
合意形成の手段である交渉の方法を
義務教育などで教えないこの国が
民主主義を実現するのは、
難しいでしょうね。
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