「パティシエになりたーい!」ブログ。

元パティシエ・オペラのお菓子の話やらオタクっぽい話やらのごちゃ混ぜブログ。

94話考察。

2008-09-02 23:13:26 | アニメ感想文
自重しない私は恐ろしいばかりだな…。カテゴリーに「社長」って作ったほうがいいかもしんない。
でもそんなテンション高い日記も、あとで読み返すと愛しいばかりです(えー)。



昨日大泣きした、遊戯王DM94話ですが…。
こう、冷静に思い返すと…なんであんなに泣けたのか、よくわからなくて…。


話の作りも、展開も、泣かそう泣かそうとはしていなかった、のに。

それは特に王国編の投身自殺宣言のあたりと比べると顕著で。…あのときはさあ、大事な大事な弟が守れないってことで…過去の自分に責められたりとかして、社長の内面の痛みがめっちゃ表現されてて…「さあ泣け」っていう演出だったと思うんだよね。…泣いた人がうち以外にいたかどうかはともかく(あと、投身自殺宣言が卑怯かどうかとかもともかく)。「この痛々しいまでの決意を、意志を見よ」みたいな。


でも94話はそんな流れじゃない。
サブタイトル「未来を変える一撃」。
予測済みの未来を打ち砕いて勝利を勝ち取る…そういう話。

このデュエルではもうしょっぱなから、相手の「未来を見る力」で社長の負けが予言されてた。もちろん社長は信じないし、鼻で笑うのだけど…。出てくるカードも、自分の戦略も、すべて読まれている。それを「予測しているのではなく、すでに見た光景だから」と相手は簡潔に説明する。非ィ科学的なことは絶対に認めない社長だけど、その未来を見る力がハッタリではなく、本物であると…認めざるを得ないような展開になっていく。序盤、「俺はカードで未来を切り開く!」とかいつもの調子で高らかに宣言していたのが、あまりの押されように目から光を失いかけるところも、…衝撃といえば衝撃でした。

…でもさ、まあ…サブタイトルのネタバレっぷりもあるけどさ(笑)、
どうにかしてこの状況をひっくりかえすんだろうなあとは思ってた。
社長は主人公じゃないから、ここで負けて終わりって展開も…あるかもだけど…いや、少年漫画的にそれはない!大体社長って主人公の最大のライバルじゃん!この絶望的な状況を打ち砕くからこそ燃えるんじゃん!と…無意識に安心はしてたと思う。表面はものすごくドキドキしてたけど(←うちが)。

社長はああいう人だから、打ち砕くにしたって…自分の意志で、相手の予想外の手段をひねり出すんだろうなあとか…思ってた。


だから、そのきっかけが、「外からの声」だったことに、ものすごく驚いた。


(いや、あれむしろ内なる声なのかしら…?まあその辺の話はまだ全然知らないので保留で!)




しかも、はっきりとしたメッセージとかじゃない。「それは罠だからダメ!ストップストップ!」とかの声じゃない(そんなんだったら社長は無視しそうだ!)。
でも、強い力で流れ込んできた強烈なイメージ…。
「海馬瀬人」にとっては意味不明のイメージ…。

「これは…なんだ…。このビジョンは…。この胸を刺す悲しみは……。」

ビジョンのひとつの石版に描かれていたのは、社長の一番大事な「青眼の白龍」だった。なぜそんな光景が見えるのかわからず混乱する社長。でも、手札にある自分のカードを見つめ、決意する。

「このひらめきを、俺は信じる!」

社長は、攻撃宣言直前だった神・オベリスクを使わず、他のカードを使い、場にモンスターを召喚する。その行動に、動揺する相手。社長がオベリスクで攻撃をしかければ罠が発動して、その時点でこのデュエルは終わるはずだった。そういう未来をはっきりと見ていたのに…!

さらに、社長は…自分の青眼を召喚するために……
やっとの思いで召喚をした「神」を生贄にすると宣言!!
これにはまわりも全員驚愕。普通なら絶対にありえない行動!!

「俺のプライド、そして俺の魂…俺の未来は俺が決める!
オベリスクよ!ガジェットソルジャーよ!
我がしもべのために、生贄となれ!!」

ちなみに私はもうここで号泣してました(えー)。
あと今更ですが、対戦相手の名前は「イシズ」さん。声がセーラです。ナウシカです。

「イシズ…貴様に見せてやる!!
俺のプライド、俺の魂を受け継ぎし、しもべの姿……!!
出でよ!!ブルーアイズ・ホワイトドラゴン!!」

そして、召喚される社長の嫁…じゃなくて青眼!!
もうここで顔を覆って泣いてました(……)。
「未来が…姿を変えた!!」と目を見開き驚く姫ねえさま…じゃなくてイシズお姉様。

目の前の、予測できなかった未来に…負けを認め、目を閉じるイシズ。
社長は決着の一撃を放つ。
「これが俺の未来だ!!行け!ブルーアイズ!!
未来を切り開け!!滅びのバーストストリーーーーーム!!!!」
…なんかここでも泣いてました(もういいよ)。



なんだかすがすがしい顔で、社長の勝利をたたえるイシズ。
「しかし、なぜ…」との当然の疑問に
「人の心には、神を超えて信じるべきものがある。俺は、それに従ったまでだ。」と…。うう…うるうる。

このデュエルで大切なことを受け取った、というイシズ。それは「希望の光」…。
「瀬人、人は未来を変えることができるのですね。」
「ふ、未来に従うやつに光はない。」
かかか、かっこいい…うるうる。すぐ上のセリフもだけど、ものすごく落ち着いた口調で言っているのでまたしびれます。(普段は叫んでるか高笑いかばっかりなので)(←ひでえ)
この、落ち着いた口調っていうのも…社長も、自分に言い聞かせてる部分もあったのではないかと考え出すと…萌えます(←台無し)。未来への考え方はまあ、元から一直線!だったとしても……とっても科学じゃ説明できないようなことで勝利をつかんだんだから…ねえ。




と、ここまでめちゃくちゃ時間かけて考え考え書いてきたんですけど…(なんかもう普通に3時間くらい書いてますこれ…。どうしよう眠い)
やっぱり…あんな号泣する理由、無くね?(えー)
なんであんなに泣いたんだ…うち。

でも何度見直しても、あの、攻撃宣言直前…映像が反転するシーンから流れ出すBGMで鳥肌…。「胸を刺す悲しみ」発言でぞくりとする(「悲しみ」って社長…!!)。流れ込みまくりのビジョンに眩暈を起こす社長にこっちまでくらっとして(おい)、「ブルーアイズよ…お前は俺に、何を…!」ではっとする。あれはきっと、青眼の必死の声なんだ。聞こえないけど、大事な主人を助けるために止めたんだ。…そこからの決断の早さ、潔さにはもうまばたきすらできない。「神を生贄に捧げる!」には周りと一緒に驚きまくり。だってあんなに執着してたのに…召喚するのも本当に大変だったのに!!


あのビジョンから、「何か」の必死な思いを受け取り、
完全に理解できなくても……そこに、自分の直感を信じて、
負けが決まっていた未来を変え、勝利をつかんだ……。

きっかけが、仲間の助言や励まし、とかそういう超わかりやすいものではないってところが、とても社長らしい(…途中で遊戯に激励されてるけど!)。
もちろん…主人公たちの唱える「結束の力」は大事。とても大事。それを軽んじまくりの社長はある意味愚かだけど…でもそれが彼の生き方。それを貫いて、それで勝った。

仮に…ここのシーン、ギャラリーの誰かが罠に気づいて、社長に助言して…社長自身がそれを…仲間を信じて勝利をつかんだとしたら……私はあっこまで泣いただろうか?
否。
それはそれで感動できるかもしれないけど…。あんなには、泣かなかっただろう。(いやでもやっぱ想像できないなあ…そんな社長…)



彼は一人で生きている。
自分を信じて。未来だけを見て、生きている。
本当に…なんて人…。

「俺は未来などに導かれたりはしない。
俺の踏み出したロード、…それが未来となるのだ!」

その圧倒的な心の強さはどこから来るのか…。
何が彼をそうさせるのか…。
考え始めるときりがありません。ほらね、コミック買うしかないよこれは!(……)


「神を超えて信じるべきもの」。
…私にとっては、それはなんだろう?
社長にはそれがはっきりと見えているようです。
私も見つけたい。そして最後まで信じることを…貫きたい。