なんか、すごい話題になってる本、らしい…。
…あかんな、こんな「らしい」なんて言ってちゃあ本屋さんではやっていけない!メディアの情報に振り回されまくり、テレビや新聞の威力に泣いたり笑ったり、それが書店員…。
書店員のバイトはめちゃくちゃ楽しかったです。元パティシエ・今はフラフラのフリーターオペラです。こんばんは(…自分で書きながらテンション下がってきた)。
さて、タイトルの本。テレビや雑誌や新聞で紹介され、大注目の本…らしいです。キョンキョンとかが推薦してるんだって。…それは、売れるなあ。
まあ私はテレビや雑誌や新聞は最近さっぱり見てないので、全然知りませんでした。「西の魔女~」を貸してくださった職場のお姉さんが、あまりにすごいスピードで読み進む私を見て驚き、「これも読んでみる?すぐ読めるよ!」と手渡してくださいました。
でも、私はタイトルを聞いても、あんま読んでみたい!とは思わなかったんですよね、正直。なんだそりゃ??みたいな。頭の打ち所が悪いって…それってあほな人を形容するために使う言葉なんちゃうんー。(←使われたことがあるらしい)
帯には「もし人生の意味について悩んだら とりあえず食べてみてください
7つの動物ショートストーリー」と。
背表紙には、著者の方のお名前の隣に「現代のイソップ童話」と。
とりあえず、読んでみた。
………うん、正直、最初は「はあ??」と思ってた。ごめん。うち、書いてあることをそのまんま読み取るタイプの読書家なの!「うわ!!旅人喰われた!!」とかそういう感想しか出てこなかったの!あほです。
何年も前に「本当は恐ろしいグリム童話」とかはやったよねえ。あれ出た時も思ってたけど…童話って、怖いよな。うちはちっちゃいころから、いくつかの童話は怖いな~と思ってあんまり好きじゃなかった気がする。白雪姫は暗唱するほど好きだったみたいだけど、ヘンゼルとグレーテルとか、お菓子の家!とかより断然魔女のインパクトがすごいし。
悪者が残酷な仕打ちにあう、っていうのが「本当は恐ろしい~」のシリーズでは強調されてたように感じるけど、そういうのじゃないのに…わけもわからずアンハッピーエンドの物語は…どうしていいかわからなかった。ハーメルンの笛吹きとか、マジで怖かったしなあ…。意味やら教訓なんて、子供は考えないと思うんだけどなあ(うちだけなのか、もしや)。
まあそういうトラウマがあるせいで、「童話」と言われるだけで構えてしまうわたし。これはそのままよんではいけないんだ、こわくてもそのうしろにいみがあったりするんだ…(狼のおなかを切るなんてひどすぎる!とか言ってたら赤ずきんちゃんは最後まで読めないのと同じ)、と念じつつ、読みきってみました。
とりあえず「ないものねだりのカラス」のお話には、心のやらかいとこをブッサーーーーと突き刺されました!!
童話だ!…童話だね!私は別にカラスではないけれど、ぐさっと来る。自分が追っかけられてるわけでもないけど真剣に怖がってしまう魔女からの逃亡のシーンのように!(←ヘンゼルとグレーテルの話らしい)
いつくるかわからない精神攻撃(おおげさだよアンタ)におびえつつ読んだ1周目。
2周目はだいぶ落ち着いて読めました。…じゃあ、なんだか印象が全然違うのね。これがまた。
特に表題作。熊のお話。全然色が違って見えた。
…童話って、だから、そういうものなのかもしれない。子供向けに、説明をはぶいてはぶいてするから、想像の余地が広がって、読む人、状況によっても全然印象が変わる。
なるほど、話題なるのもよくわかる。…たまにはこういう読書もいいかも。と、ちょっと思った。字がたっぷりの奈須きのこさん作品漬けの日々も、良いけど!(もうすぐD.D.D.2巻発売らしい…!まじでー!?うれしい!!)
この本なら、書店員さんはまだまだ強気に追加発注できそうだ!と、うちは思う。…いやそれどころじゃなかったりして?今度動向を聞いてみよう…。
カラスのお話に異様に反応してしまうのは、カラスがツンデレだから好みなのではなく(お前真面目にしゃべれ)
…「よだかの星」を彷彿とさせるシーンがあるから。
意識して入れはったんじゃないかなとは思うけど…
やめてくれよおおおおおお。よだかは泣いちゃうんだよおお。
うぐうぐ…。