日々☆の☆こ☆と☆

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name ゆきの

遥か彼方のその河は ②

2016-03-07 23:46:37 | etc
奇跡的に意識が戻った父の付き添いを私がしていた時のこと。母は外出していました。

目を覚ました父は
『あ~、俺、夢を見ていた』
「ん~?何の夢?」
『海ね、海に行ったんだなぁ。』

(・・・海??それはもしかして( ̄ー ̄))

「そこに誰かいた?」
『うん、みんないた。おじいちゃんもおばあちゃんも』
おじいちゃん、おばあちゃんと言うのは、もう亡くなっている父の両親のことだ。だとすると海ではなく○○の河だろう・・・
渡りかけて戻ってきたのかと驚く私・・・。

『俺、おじいちゃんに怒られたよ。お前は二度も三度も来て!!って怒ってるんだよ』

(うんうん(゜_゜)二度も三度も危なくなって、また意識戻ってたからなぁ)

そして、まだ話は続く。

『ゆきのちゃん、俺、この前そこにいたのわからなかったろ?そのドアの所に立ってたの』

(!Σ( ̄□ ̄;))

これは、その危なくなった時、本人意識がないので家族が呼び掛けていまして、『声がでかいあんたが呼びかけろ!!』とか大騒ぎになっていた時に本人はドアのところにいたのだと言うのだ・・・

まぁ私は、父の話だからそれを信じた。信じる信じないは個人の自由だけれど。
その話を母にすると、自分も聞きたいと言った(^_^;
そして父に訪ねたそうだ。

『お父さん、夢を見たの?』そしたら、もう覚えていなかった。
その話は寝起きの時に側にいた、私だけが聞けた話だ。
いい話が聞けて良かった。
そして今日突然思いたち、忘れないように書いた。



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遥か彼方のその河は ①

2016-03-07 23:23:16 | etc
昨年の秋、父は亡くなった。
闘病生活は辛かっただろうと思うけれど、見たことのないくらいその顔は安らかで・・・母も私も弟もその穏やかな顔を見て救われる思いがした。

『こんな人は滅多にいない』と担当医師も驚いたくらい生命力の強い人だった。もう危ないからと宣告されたのも二度、三度。
四度目はさすがになかったけれど・・・

全く誉められた事ではないが肺ガン、肺気腫、肝臓、ヘルニアなど
さまざまな病を最後には患っていましたが、煙草を吸いたがる・・・お酒は止められても煙草は止められず、1日中煙草を吸いたがり怒る・・・そんなに吸いたがるなら吸わせてあげたかったのだが、家の介護ベッドで一人で勝手に吸って火事にでもなったらどうにもならない。

その命が終わりを告げた時、自宅に戻り、家族は煙草を買いに走った。
火をつけて『吸わせてあげられなくてごめんね』と言って
母は父の唇に煙草をそっと押し当てた。

今でもいつも父の側には煙草が置いてある。

父は亡くなる2ヶ月くらい前に病院に入院した。
延命治療はしなかったのだけど、生命力が強いので、その時がいつくるかはわからなかった。

一度は本当に危なくなり、呼び掛けても反応もなく皆が覚悟したのだが、その後奇跡のようにまた意識は戻った。
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