★弁天喜楽会囲碁★

     

三々に強くなろう

2006-05-31 22:06:14 | NHK囲碁講座
2006/5/31(水) 晴れ

NHK2月6日放送
講師 石倉 昇8段
司会 林 芳美アマ6段

先日に続いて、黒21のカカリから25までは、基本定石です。黒△と両翼を張られたら、白26と三々に入るタイミングです。さて、黒A、Bとどちらからオサエたらいいでしょうか。
三々に入られた時は
○地にしたいほうから打つ。
○広いほうからオサえる。
3譜


12図

上辺のほうが広いので黒1のほうからオサえます。白は2・4とフトコロを広げていきます。黒△がある時には、黒5とオサえて大丈夫。

13図

白6とひとつ切りを入れてから、8とハネます。

14図

黒9とオサえて黒13まで定石です。白は先手で隅を荒らすことができました。白はこれで生きていますが、後で確かめましょう。14図の黒9が、怖くて打てない人が多いようです。

15図

でも白1と切られても黒2と逃げる手がアタリになりますので、黒4と切って白△を取ることができます。生き死にに自信のない人は14図の白10で16図の白1とカケツグのがおすすめです。白5までで活き、黒Aには白Bでいきです。地も損していません

16図


17図
14図の黒11で黒1と切り取るのは無理な手です。すかさず白2と切ります。


18図
黒3から5と打ったときに、白は6とアタリにしてから、8で黒2子が取られました。破られては、黒いけません。黒3から5と打ったときに、白は6とアタリにしてから、8で黒2子が取られました。破られては、黒いけません。


19図


19図の白1には黒2でゲタです。3から5とくれば、ここで黒に好手があります。20図の黒6が巧く、21図の黒8と後からアタリして黒10まで、ぐるぐる回しで見事に白をしとめました。

20図


21図




三々に強くなろう

2006-05-29 12:16:40 | NHK囲碁講座
2006/5/29(月) 晴れ

NHK2月6日放送
講師 石倉 昇8段
司会 林 芳美アマ6段

前日の続きですが1譜の過程で打ち込まれた場合の対応です。
1譜


1図

1譜の白8で、すぐ1図の白1と入るのは、黒歓迎です。黒は急に攻めていかずに、8・10と構えるのが大切です。黒は右辺と左辺が固まり、白は狭いところに何ても打つことになります。これは黒成功です。

2図

2図の白1と入ってきたら、黒は2と一間にトンで十分です。白が3と黒△をとりにきたら黒△は捨て、黒4と三々に入って交わすのが巧い。3図黒6から4図の白17まで黒は先手でいき、黒18と大場に回って、黒のペースです。
ミニ中国流は広く構えておいて、相手が入ってくるのを誘う、という狙いです。
3図

4図



2譜 (依田流)のねらいとは

白12の走りは一見、変な感じのする手ですが、これは依田紀基九段創案の好手。最近世界のトッププロは皆この手を打っています。白12で5図の白1から押していくのは、白△が狭く白が凝り形なのに、下辺の黒の盛り上がりがすごい。右下が小目なので、三々に入って荒らすこともできません。

6図は以前プロが打っていた旧型です。aのハザマが気になるので、白5と守れば、黒6と構えます。下辺の黒は効率のよい形です。白は2譜のほうが地が多く安定しています。黒13で7図の黒1とオサえたら、白2と出て4と切るのが(依田流)のねらいです。

8図、黒が5からアテて行けば11まで助かりますが、黒△の2子が置いてきぼりになってますね。これは白よしです。2譜の黒15で9図の黒1とハネ出すのは難しい手ですが、白にも対策があります。白はaと切らずに2とハネるのが巧い。黒3オサエには、白4とカタツギがいい手です。

10図、黒5のとき、白は8まで下辺を荒らしながら大きく生きた後、白10と逃げておきます。この白は後にaと打てば眼もできそうですので不安はありません。隅を大きく荒らして白十分です。

11図の黒1の押しには、白2と出てから白6と頭を出します。これも隅の黒地がスソ空きですので、白満足です。

5図


6図


7図


8図


9図


10図


11図



と、いう訳で次回からいよいよ三々入りです。ではごきげんよう。



三々に強くなろう。

2006-05-27 18:15:28 | NHK囲碁講座
2006/5/27(土) 曇り

NHK2月6日放送
講師 石倉 昇8段
司会 林 芳美アマ6段

三々入り1~4までをテーマ図をもとに何日間にわたってみていきます。
テーマ図黒番
白の三々入りは今がチャンスなのです。さて、黒はどう打ちますか。


1譜 ミニ中国流
テーマ図までの手順です。

黒3・5・7の構えを(ミニ中国流)といいます。プロの間でもはやっていて、テレビトーナメントにも必ず出てくる布石です。巧く使えるようになると勝率が上がります。白8と割り打ちします。
模様になるほう(1譜では右下)からヒラクことが多いのですが、ミニ中国流の場合は、黒9と反対から打つのがよいのです。白10とヒラいたとき、黒11とモタれながら下辺の模様を広げるのが(ミニ中国流)の作戦なのです。
それでは次回までごきげんよう。


 ワリコミ筋 問題回答

2006-05-06 13:31:07 | ワリコミの筋
2006/5/6(土) 晴れ


囲碁を打つ目的は楽しむことでしょうか(醍醐味)、上達はそのための手段です。
夢中になると目的と手段が途中で入れ替わってしまう人が多いです。
早く上達した方が楽しみも増えるのは確かですが、旅は新幹線より在来線の各駅停車の方が情緒があります。
1年で2段になったら、上達の過程の楽しみは失われるかも。

他人と同じ苦労をしたほうが、話が合って友達もできるし・・・
私は他人より抜きん出ることが必ずしも幸せではないように思えるのですが・・・

白先B級 ワリコミ筋
下辺の白は死んでいるが。左方の黒の欠陥があるのでそれをついて生きる手はないかと考える。きわどい形でシノグけれど、割合簡単に解決する。




問題回答




白先A級 ワリコミ筋
隅の白は死んでいるが、分離している黒に欠陥が残っている。そこを突いて巧みに連絡をとるのだけれど、一本調子では巧くいかない。その読みが難しい。




問題回答




黒先B級 ワリコミ筋
下辺から中央に飛び出している白は完全に繋がっていないから、黒の一撃によって分離することができる。実践によくできる形である。




問題回答




黒先A級 ワリコミ筋
今白が下辺をキリチガイに打ってきたところである。黒の処理の仕方で大いに利不利を生じてくる。ハネとワリコミの二つの筋を併用すること。




問題回答





ワリコミ筋問題回答

2006-05-05 12:05:31 | ワリコミの筋
2006/5/5(金) 晴れ


始めて日本棋院囲碁ネットサービスで碁を打つ。
秒読み、にはテレビでおなじみの万波佳奈さん。
なれていないせいもあって秒読みに入るとなぜかドキドキ。
結局時間切れの負けとなる。


黒先B級 ワリコミ筋
下辺の黒は白△を取らなければ活きることはできない。白は△を取らすまいと抵抗している。その攻防から手段を生じて黒も活路を見出すことができる。




問題回答

白、い、に継ぐことができないからに子の白とって抜ける。



黒先B級 ワリコミ筋
白の囲中にある黒の一団は下の白を攻めて手がかりをつける以外に助かる途はない。左下隅の黒に連絡するにはダメヅマリに導いて、白を追い落としにする。




問題回答

黒1・3・5の手順が大切である。



白先A級 ワリコミ筋
黒に包囲されている白5子が黒の囲みを破って脱出する手を考える。この形は第一着手によって成敗が決まる問題で、黒の応手いかんで次の手を考えることになる




問題回答




黒先C級 ワリコミ筋
左下隅の攻め合いにおいて、黒は白に余裕を与えず取ろうというのである。白の手数をちじめる急所はどこであるか、第一感で浮かばねばならない。




問題回答

黒1と割り込んで白2と交換してから黒3・5と打てば簡単。に攻めあい勝ちとなる白を4だと黒、い、白2黒、ろ、でわたっている。


ワリコミ筋 問題回答

2006-05-04 14:42:57 | ワリコミの筋
2006/5/4(木) 晴れ

碁も人生も借り物ではいや。定石の丸暗記や棋聖名人のサルマネも無意味。たとえ棋力は低くとも自分の感性が揺さぶられ納得した手こそ…。

今日の納得問題ワリコミ A級2問とC級2問です。

黒先A級
下辺の白地は、このままだとゆうに40目はあるが、黒は白の欠陥を突いて打つ手が潜在しており、白地は大破してしまう。いまさら手の恐ろしさが身にしみてわかる。




問題回答

黒1のワリコミ筋が巧妙で白大破する。



黒先A級
下辺にある黒3子をどう捌くのがよいか、高等戦術に属する問題である。ただ逃げるだけなら簡単だが左辺の黒にひびかないように逃げるのが肝要




問題回答

黒1が絶妙の筋で、この戦いを有利に導く



黒先C級
この形の類似形は前にも示してあるから、この形を一見してすぐ筋が浮かばねばならない。感は経験の蓄積で養成されることが言える。




問題回答

黒1のワリコミで簡単に繋がってしまう。


黒先C級
前図と同じ類似形であるから、筋も同じことがすぐわかる。仮に黒、い、なら白、ろ、で切れることがすぐわかるから、一手で両方防ぐ手はないかと考える。




問題回答

黒1のワリコミで手品のように両方繋がった。

ワリコミ筋問題と回答

2006-05-03 09:06:22 | ワリコミの筋
2006/5/3(水)晴れ 憲法記念日


どこをさ迷うか、いや、これが宇宙流?
1930年の発見から49年間行方不明になり、「謎の彗星(すいせい)」と呼ばれた「シュワスマン・ワハマン第3彗星」が5月12日、地球に約1200万キロの距離まで大接近する。13日が満月のため、月明かりに邪魔されない大型連休中が見頃で、観測会も各地で予定されている。

 同彗星は核の分裂を繰り返しながら太陽の周りを5.4年周期で回っており、国立天文台によると、現在30個以上に分裂しているという。

それでは今日のワリコミ問題
白先C級 前にも類似型を出したから、この形を一見して、すぐ筋が感で浮かばねばならない。形はさまざま違っていても筋は皆同じものである。




問題回答

白1のワリコミで簡単に繋がっている。



黒先B級 
白は黒の6子を、黒は白の4子を取っているが、見た目ほど簡明ではない。黒は中の石をしのぎながら、白の石を取る欲張ったことを考えてほしい。




問題回答




黒先A級 手がある
下辺の白地は、このまま地となれば20目はあるが、黒△に注目して、ここに何か手はないかと考える。いろいろと手が浮かんでくるが、読みきりにくい問題である。




問題回答

黒1が巧妙な筋である。白2だと黒3白4黒5と打って以下黒15で白は攻めあい負けであるから、白6・8は成立しない。白6は11でなければならない。
黒7 コウ取る。
黒9 継ぐ。



黒先B級 鋭い手段
下辺で白は黒の1子を取り込んでいる。このまま白地化すれば20目は確実であるが、黒のあざやかな手筋で半滅することができる。




問題回答





ワリコミ筋 問題と回答

2006-05-02 07:58:06 | ワリコミの筋
2006/5/2(火) 曇りのち雨

碁とは何か。 

『将棋・囲碁100の金言』の古今東西の名言から引用です。

・「碁は技術です」 (呉清源)
・「碁は六合の調和です」 (呉清源)

・「さながら兵法に似たるがぞし」 (本因坊秀策)

・「碁の勝負は辛抱比べ」 (林海峰)
・「麻雀が偶然性の先どりなら、碁は必然性の先どりだ」(趙治勲)

・「将棋は戦いだが、碁は経済である」 (大隈重信)
・「チェス?あれは商人のゲームだが、碁は哲学者のゲームだ」
                      (推理作家トレヴェニアン)
・「諸君子、碁は運の芸と知りたまえ」 (十一世井上因碩)

・「ついてこれられるか、知性の格闘技」 (囲碁トリビア)
・「座布団一枚分の小宇宙」 (囲碁トリビア)

それでは今日の問題
黒先 B級 ワリコミ筋
右下隅の黒の一団は切れているが、分離している白のほうにも欠陥があるので、これを突いて手にすることはできないかと考える。第一感で急所の手がひらめなくてはならない。




問題回答




白先 B級 ワリコミ筋
左下隅で白と黒が接触しているこの形において白は黒を攻めてとる手はないかと考える。簡単に手段が生じて快哉を叫ぶ筋手ある。




問題回答

白1と割り込んで黒2の時白3と切ればこの黒はグルグルまわしのシチョウでとられている。



黒先 C級 ワリコミ筋
下辺から一間トビしていて中央進出している白の一団は、ちょっと見たところ繋がっているようだが、黒の一撃で分離することができる。




問題回答




黒先 B級 ワリコミ筋
左下隅から中央に進出している黒は、い、ろ、は、と、三つの断点があるので繋がりそうにも見えないが、鮮やかな手筋で簡単に繋がることができる。




問題回答



ワリコミ問題と回答

2006-05-01 06:56:37 | ワリコミの筋
2006/5/1(月) 晴れ


白先A級 ワリコミ筋
中盤の攻防戦である。一見したところ中央を割った黒が左方の白一団を攻めているようだけれど、さにあらず、白の一撃によって、簡単に黒を包囲することができる。




問題回答




黒先B級 ワリコミ筋 分離
下辺から中央に進出している白は中央で黒2子を取って攻められそうにもないが、黒の一撃で白を分離することができる。




問題回答




黒先A級ワリコミ筋 捨石の効用
白△とつけて黒を分離しようとしている。この形は置き碁でよくできるから、研究しておけば実践にすぐ役立つ。黒の第一着手で簡単に解決。




問題回答




黒先B級 ワリコミ筋 追い落とし
白の地中にある黒7子はこのままでは取られているが、白にも欠陥があるので、それを突いて逃げる手はないかと考える。一本道だからすぐわかる。




問題回答