★弁天喜楽会囲碁★

     

平行型第三局

2006-09-27 21:37:02 | 布石の順位と着点
2006/9/29(金)



布石の順位と着点

地の大小によって勝敗が決まる一局の碁は、一般に(序盤)中盤、終盤(ヨセ)の三段階を経て終局に至るのが状態である。
中盤戦を有利に導いて有終の美を飾るためには、序盤戦で相手をリードしなければならない。一局の基礎工事の段階とも言うべき布石時代は、中盤戦を有利に戦うための根拠又は勢力争い。言い換えれば縄張り争いの場といっていいでしょう。

平行型 高目と三々のコンビ
第一譜(1~10手)
黒5とカカる手で黒イと三連星を敷く布石も考えられるが、白5のシマシが大きい。
白6の内ヅケから白10のヒラキまでは高目定石の一型だが、二立に準ずる白4,8の勢力からは白10と三間にヒラくのが正着で、二立三析の原則が守られている点に注意したい。

1図
二立の勢力から白1の二間ビラキは凝り形で働きに乏しい。

2図
白1の四間は黒2と構えられて白3の囲いが省けない。

3図
省けば黒1の打込が厳しい。




第二譜(11~16手)
黒11の星下と高い黒イとの可否はこの段階ではまだいえない。黒イの三連星は模様で対抗する構想だが、この碁は白△のヒラキが黒の大模様の可能性を否定しているので気分として実利を主とする第三線を選んだというところである。白14とハシる手で単に白ロと高く構える布石もあるが、白14黒15と交換した以上、白16の二間ビラキは白二子の安定を取る締めくくりの大場で絶対に逃せない。白16を省けば黒ハの攻めが厳しく、白15と隅の三々に振替わる道がないからである。

要点
白16のの二間ビラキはこの一手で4図白1の三間ビラキは黒2と打ち込まれて窮する。5図白1とツケるのがサバキの筋だが、白11なら黒12とキラれるし白11でイは黒ロのキリがきびしい。
4図

5図


第三譜(17手)
黒17では一路進めて黒イと構える打ち方もあるが、どちらもこの隅の位を保つ要点である。黒17を省けば、6図

6図

碁によって白1,3と外勢の厚壮を図るか
7図

逆に白1と黒の形の級急所をついて左右に利益を収めるか、の選択権を白に与えることになる。手順中、黒6のツケは手筋で、白7と上辺に備える手で白8と反撃するのは黒イと突き出す調子を与えて白が悪い。白7で白10も黒8と切られて窮する。
要点
黒17には黒ロ白ハ黒ニと左辺一帯を大きく盛り上げる含みがある。黒17で8図黒1とヒラくほうが実質的なようだが、白2,4と圧迫されて位を低くされては全局的に黒不利である。
8図




第四譜(18手)
白18と構えた手は黒イとカカる手を妨けると同時に下辺一帯の白模様を盛り上げた大勢上の好転だが、こう控えるより白ロと発展したいという意見に対しては9図以下の反論がある。

9図

三々を中心に白△白1と両翼を広げた構図に対しては黒2と肩を衝くのが常用の手法で、三々の低位を咎める急所の形になる。白3とオシて白5とハシるのがひとつの通型だが、白1の働きが鈍って左辺の位がいかにも低い。しかも、黒2,4の二子に対する適切な攻め手がないから、黒に手抜きされて上辺黒ハのツメに回られる。
10図

逆に白2とオシて4とハシるのも一法だが黒5までと大模様の夢を破られては白不満である。なお黒5を省けば白イの攻めが好形となる。




第五譜(19~20手)
黒19とツメる手で黒イと四間にヒラくのも辺の大場だが、その黒ロに続く厳しい二の矢がない。黒19のツメには黒ロと打ち込むツギの狙いがあるから、一石二鳥の価値が高い。白20の構えを省けば11図の黒△の勢力を頼みとした黒1の打込が厳しい。白2とツケて黒7までとワタらせれば一応無事だが実利を失う不利が大きい。

11図

12図
白2とコスむのは黒3以下17でツブレ形。

13図
白16とトブ手で白1とハネれば黒2とハシられて攻合い負けだし、白イとアテるシチョウも悪い。




第六譜(21~22手)
黒21と一間にトンだ構えからは14図の黒1と一間にトブ手が二重構造の中心をなす要点で、この一手で右辺一帯に黒の理想的な大模様が形成されることになる。白22のツケはその黒1に先立って右辺の大模様を制限した意味だが、黒21と構える手で黒イとトブ手も考えられる。黒イとトベば右上方面に大模様が形成されるが、その大模様にどこから手を着けるのが適切かを考えてみよう。

14図

15図
まず白1のカカリだが、黒2とコスミツケて白の根拠を奪い、白3とタタせて黒4とトブ通型、黒△のヒラキが(黒イの星下より)狭くて凝り形気味な点が気に入らない。そこで16図



16図
白1とカカれば黒△の勢力を活かして黒2と隅の実利を守る打ち方が考えられる。続いて白イとトベば黒ロと大きく囲って満足だし、白3とトベば黒4とトンでまだ根拠の確かでない白二子を攻める手順になるからこれも悪くない。


黒△のトビに対しては結局白1と三々に入るぐらいのもであろう。黒2のオサエから黒6のノビまでは通型だが、ここで白7とハウと黒8,10とハネツイで右辺を大きく地にされるから18図の白7,9のハネツギを先にする手順が考えられるが、黒10と外勢を整えた後、白11とハッても黒イのオサエは期待できない。

18図

19図

六譜の白22では白ロとボウシして黒ハの受けと換わるのも常用の消しの手方だが、白22と激しくツケたのはシチョウ関係が白有利と見たからである。
19図黒2白3に続いて黒4と切ってから黒6とツイでも白7とカカエるシチョウは白がいい。



第七譜(23~26手)
黒23と自己の勢力の弱いほうからハネたのは当然の方向だが黒23とハネる手を20図の黒1のハネに変えても白2のハネから白6とカカえるシチョウは白有利である。白26とノビたのは黒イとキル手がないからだが、白26で白イとツグのは白の形が重い。

20図


21図
白1とツゲば黒2のケイマ攻めが厳しく白17までは変化の一例だが黒優勢の局面となる。




第八譜(27~34手)
黒29は形の急所。この一撃を省けば白29と形を整えられて攻めがきかなくなる。黒29ではもう一本、20図の黒1とハイたいところで、白2とノビてくれれば黒3と急所を突く手が理想的な攻めはなるが、白2と伸びてもらえず、白3と中央を厚くされる恐れがある。

要点
逃げ腰の重要性
白34のトビはおろそかにできない。省けば23図の黒1,3と攻め立てられて周囲の損害はまぬかれない。黒13まではその一例だが、攻められる不利は計算以上に大きい。
22図

23図




第九譜(35~36手)
黒35と一杯にツメる手で黒イとヒラく布石もあるが、下辺一帯の白模様に対しては迫力がないから、白ロと囲われる恐れがある。譜の黒35は黒ハのトビを含むと同時に第四線の白のスソアキを狙って黒ニと滑り込む手をみた積極的手法である。

黒35のツメに対し24図の白1と反撃する手はむしろ黒の歓迎するところで黒2,4と平易にトビ出して打てば自然に下辺の白模様がうすくなる道理である。
24図

白36のカカリは今がチャンスで25図の黒1とトバれてからではこの黒の地模様に対してちょっと手の着けようがない。仮に白2と三々に打ち込んでも、黒△の備えがあるので活き図ることは絶望である。
25図




第10図(37~42手)
26図黒1とトバれた後では白2と打ち込んでも黒3と抵抗されてうまくいかない、白4と左方を守れば黒5とコスまれて手はないし、白4とサガル手で白イとハシれば黒4白ロ黒ハ白ニと先手で根拠をえぐられる不利が大きく、右上方面の活路も黒ホとおく攻め筋などを見られてはっきりしない。黒37のコスミツケに対し、白イとタテば黒ロとトバれて窮地に落ちることになる。白38,40は先手を取るための臨機の処置だが、白42とカケても上辺の黒一子はまだ味残りである。さかのぼって黒37で27図の黒1とカケても白△一子は取りきれぬ石で白18まではその活き方の一例をしました。

26図


27図



                
第11譜(43~53手)
黒43のトビは双方の模様の中心点。白44のコスミツケは黒46ハシリを妨げた手順の利かしで28図の黒2とサガれば白3という調子である。



皇室の新専用車、国会開会式出席で初めて出番
天皇陛下が乗られた新しい皇室専用車 

 宮内庁に7月に納入された新しい皇室専用車(御料車)が28日、天皇陛下の国会開会式出席の行き帰りに初めて使われた。
 専用車は、トヨタ自動車の大型リムジン「センチュリーロイヤル」(全長約6メートル、幅約2メートル、8人乗り、5250万円)。約40年にわたって「ニッサン・プリンス・ロイヤル」が使われてきたが、老朽化で整備が難しくなり、更新された。
 宮内庁によると、専用車の昨年の利用は計50回で、国賓など外国賓客への提供が33回、国会開会式や全国戦没者追悼式など両陛下の重要な行事での利用が7回。今後も外国賓客への提供が増えそうだという。さらに同型車を3台購入する方針。




平行型布石

2006-09-22 20:09:00 | 布石の順位と着点
2006/9/23/土


布石の順位と着点
地の大小によって勝敗が決まる一局の碁は、一般に(序盤)中盤、終盤(ヨセ)の三段階を経て終局に至るのが状態である。
中盤戦を有利に導いて有終の美を飾るためには、序盤戦で相手をリードしなければならない。一局の基礎工事の段階とも言うべき布石時代は、中盤戦を有利に戦うための根拠又は勢力争い。言い換えれば縄張り争いの場といっていいでしょう。

平行型布石第二局 大模様作戦
第一譜(1~11手)
白10のコスミでは白イと一間に飛ぶ型もあるが、いずれにしても黒9と堅く継がれれば手は抜けない。黒11と高くヒラいたのは黒1,3の二連星と相呼応して大模様作戦で行こうという初めの構想である。


1図
仮に白1などと反撃すれば黒2のツケが厳しく、黒8までと厚くさせては全局的に白不利である。


要点 高低の差
2図の黒1と低ければ白2のボウシで大模様を消される弱点が残る。3図の黒▽と高けければ白イと横からの揺さぶりのほか白1以下と実利をえぐる手段などを狙われる。
2図

3図



第二譜(12~14手)


要点 割打ちとツメ。黒13と広いほうからツメたツメの方向は正しい。黒13で黒ロと狭いほうからツメて白ハとヒラかせるところではない。5図参照
なを黒13で黒ニとカカる布石もある。

4図
白12と割打ちする手で4図の白1とシマれば黒2の三連星が右辺の構えと二重構造を描く理想の布陣となる。なお。白イでなく白12と右方に寄せたのは、黒の右方のスケールに関心を寄せた意味である。


5図
黒1白2は広いほうからツメよというツメの原則に反し打ち方である



第三譜(15~18手)

黒15のコスミツケは二間ヒラキの白の形を凝らせる常法である。黒15で単に6図黒1と受けて白2とハシられては甘い。

6図


要点 黒15と守ってもまだ白イと三々に打ち込む余地が残っている。その白イをめぐる攻守のかけひきが双方の重大関心事である。白18のシマリは現下最大の大場である。


第四譜(19~20手)
黒19の割打ちは下辺の天王山といっていい。黒19で黒イと左辺の大場を占める布石もあるが、白19の大場下辺の理想形で、白19の一手で左右からのヒラキをかねられては黒つらい。黒イに伴う黒ロのツメが白に響かぬ点にも黒の不満がある。


備考 白20のカカリで7図白1と打ち込めば急戦だが黒2以下黒8と運ばれても白うすく、右方も黒イの封鎖形を見られてうまくない。8図黒2のトビは白3のツケで連絡されて黒が甘い。

7図


8図




第五譜(20~23手)
白20のカカリに対し、黒21白22と交換してから黒23とシマったのは欲張ったうちかただがこれには理由がある。黒21で普通に9図の黒1と受けるのは黒△のヒラキが狭く、黒3白4の交換を想定しても凝り型で働きに乏しい。白イのハシリや白ロの三々打込が残る点も黒は不満である。

9図


要点 凝り形とは勢力の重複を意味する熟語だが、布石時代には凝り形を避ける工夫が大切である。白22を省けば10図黒1のマガリが厳しくしろよん子が弱い限り白イ8の打ち込みは狙えない。
10図




第六譜(24~26手)

黒25は白の両翼の陣を妨けた。この手でたとえば11図の黒1と右上隅を確保するのも実利の大だが白△の配置が加わった現状では白2のツメが大きくこの二重構造の大模様は驚異的である。白△方面に黒の勢力があれば黒25の詰めは必ずしも急がない。

要点 白24を省けば黒イとハサんで攻められるその白24はヒラキの限度で、白イと開けば黒ロの打込が残る。白26の打ち込みに対し、黒ハか黒ニかの選択は常に慎重でなければならない。
11図




第七譜(27~39手)
黒27のサガリは白を右辺に活かして外勢を張り、その厚みを活かして上辺の白四子を攻めながら局面をリードしようとする積極戦方である。黒35のキリは手順。白36のツギでは12図の白1きったほうを取るのが通報だが黒2,4で白△までが腐って悪い。

12図

要点 積極か消極か。黒27で13図黒1とオサえれば右辺は守れるが白2のハネで安定される。黒1の後退は上辺の白が強力で攻めの楽しみがないという場合に選ばれる消極策である。
13図




第八譜(40~46手)

白40,42は苦心の着想。右辺の白は手抜きしても死形はないが、14図の黒1のノゾキを聞かされると、黒イなどと進路がふさがれば白ロと活きなければならないから、その関係をにらんで黒3と攻められれば左右の白のシノギが苦しい。

14図

15図
黒1のノゾキを妨けて、15図白1とカケツグ手も考えられるが、黒2のオシから黒イ白ロ黒ハ白ニの後手活きを強要されてはつらいから、それを防いで白3とおどりだせば黒4と攻められてやはり薄い。
黒43とサガる手で黒イと堅くツグのはぬるい。黒43とサガっておけば白の一団の出口が失われた場合。黒ロなどの攻めが白の致命傷になるわけである。白44のツメを怠れば黒ハのヒラキが大きい。したがって白のツメは大場の手どまりといわれる好点だが、この手では16図の白1黒2と交換してから白3と上辺の一団を逃げ越しているのが全局的に好ましかったと思われる。
16図

17図

白△と進出しておけば当面の危険はないから左上辺の黒模様に対して白1の進入も可能ということになる。白15まではその攻防の一例だが、活路に不自由はない。黒45の攻めが大勢上の要点で、白46と補ってもまだ左右の白の薄みは解消されない。その黒45はまた18図黒1の拡大を含み、それを嫌って19図白1と先鞭されても黒2の受けに満足できる
18図

19図











平行型布石(1局)二連星

2006-09-18 11:40:47 | 布石の順位と着点
2006/9/19火

台風も去ってホットしています、しかし地球温暖化の影響でしょうか例年とは
違った天変が起こっているような気がします。

今日から布石を徹底研究してみたいとおもいますが
週2回ほどのアップロードを予定しています。


布石の順位と着点
地の大小によって勝敗が決まる一局の碁は、一般に(序盤)中盤、終盤(ヨセ)の三段階を経て終局に至るのが状態である。
中盤戦を有利に導いて有終の美を飾るためには、序盤戦で相手をリードしなければならない。一局の基礎工事の段階とも言うべき布石時代は、中盤戦を有利に戦うための根拠又は勢力争い。言い換えれば縄張り争いの場といっていいでしょう。

平行型第一局 黒・二連星
空隅占め方はもちろん碁によってさまざまだが黒1,3白2,4と互いに四隅を占めあってスタートする布石の例は専門家の実戦譜について90パーセントの比率を示している。黒1,3の星の連打を二連星と呼んでいる。
1,3と一辺の両隅を占め、これと平行に対峠して白2,4と対辺の両隅による布石を平行型という。平行型の布石をそのまま続ければ、傾向として大模様の碁になりやすい。その大模様作戦の意欲は、主として先着者で黒の側にあるのが常識だが、その方針を白が妨けるのもこれまた常識だから、平行型即大模様の碁とは限らない。白2の三々や星は一手で一隅の中心点を占めているから、適切なシマリ方もなく、したがってカカリも急がないが、黒5のカカリは小目の理想であるシマリを妨げた大場であり急務である。

平行型二連星一譜(1~5手)





白6の二間高バサミから白10の三間ビラキまでは現代の流行方。白10を省けば1図のように白△の根拠を狙われ黒1とつめる手が厳しく、黒、い、と開かれても白不利である。黒11では逆に黒、い、とカカリ、白11と受けさせて黒、ろ、と大場を占める布石もある。なを白が左辺に先べんす場合を想定すれば2図の白1が大場となる。

平行型二連星二譜(6~11手)

要点黒9のハシリは第二線ながら根拠に関する要点である。
1図                      

2図






白12の大ゲイマ受けは左下隅を強化すると同時に全曲的に位を保つ要点である。この受けを省いて3図の白1と反撃することは可能だが、黒2の圧迫が厳しい。白12で白、い、と低く受け、黒13に続いて白、は、と右辺にワリウチするのも一法である。白12と高く構えたのは下辺に重点を置く意図と理解していい。白、ろ、小ケイマ受けは白12に比べて発展性に乏しい。

平行型二連星三譜(12~15手)

要点黒13とヒライてハサミをかねたのは絶対に逃せぬ攻防の要点である。怠って4図の白1のハサミを許し、黒△一子を攻撃の的にさらすようなことがあってはならない。
3図                      

4図





白14とカカラずに、白、い、と下辺の大場を占めて白、ろ、のカカリを見るという考え方もある。白16は白、は、の拡大を含みとした大模様作戦である。白16では5図の白1、3も一法だが、黒、い、と肩から消す手段を見られる。

平行型二連星四譜(14~16手)

要点白14とカカれ場白16などの締めくくりは省けない。省けば6図黒1黒3の攻めが厳しいからで、一般にカカりっぱなしというのはよくない。白16と高い構えの弱点は黒、に、ほ、の打ち込みである
5図                      

6図






黒17(第三線)は黒△(第四線)と釣り合いを保った最後の大場である。白18のカカりに黒19の受けも当然。白20とすぐ三々に打ち込んだが、時機を失えば図の黒1と守る手が大きく、次の譜との差は二十目に達する。このように星の布石では辺の大場の争奪戦が終わると隅の三々をめぐる攻防が焦点になってくる。白22のハネに、皆さんの応手は?

平行型二連星五譜(17~22手)

要点8図黒△からの黒1では位が低く、譜の構えには及ばない。白18で9図の白1とカカるのは、黒2黒4と攻め立てられて、黒△一子が絶好のハサミとなるから面白くない。
7図                      

8図

9図





黒23,25と退いて守ったのはここに先手を取ってほかの好転に向かう意味である。黒23とオサエる手では他に10図の黒1,3と遮断する積極先方がある。白14のハシリから黒13のカケまでは変化の一例で、白の実利と黒の外勢というワカレになるが、白12のツギを省けば11図の黒1,3の両バネで無条件死となる。また9図黒13のカケも心得べきで12図の白1とすぐ動き出す手は黒12までの緩みシチョウで成立しない。譜の黒25までは9図よりも積極的だが、譜の運びは部分よりも全体を見て他の好転を重視した。

平行型二連星六譜(23~26)

10図                      

11図

12図





黒27のトビが勢力上の必争点であることは、この点を白27のトビに置き換えてみればわかる。黒27と飛ぶ手で黒、い、とカケる急戦法もあるが、譜の黒27は上辺、ろ、の打ち込みをうかがうと同時に白28を促して黒29と黒二子を強化する調子を求めた。

平行型二連星七譜(27~29手)

要点黒27のトビからは時機を選んで13図の黒1と打ち込む手が楽に成立する。14図もその一変化だが布石時代には相手の薄味を衝くこのような狙いをにらんでいることが大切である。
13図

14図





白30のコスミに対し黒31のコスミツケは自他の根拠に関する要点で逃せない。黒31を省けば、白、い、とハシって黒三子の根拠を脅かされると同時に白の一団が安定して攻めの利益が失われる。白32は逃げ越しの要着である。

平行型二連星八譜(30~32手)


要点白32のトビで15図の白1と他の好転に向かうことも考えられるが、黒、イ、の利きを含んだ黒2以下黒6の攻めが厳しく、その厚みを背景に黒8などの打ち込みも楽に成立することになる。
15図






この布石で黒の手番ならば上辺か下辺かのどちらかに打ち込みを決行する機会である。どちらも白の地模様をあらすだけの打ち込みだからA級の打ち込みではないが白、いの拡大に先立つ黒33の打ち込みは今がチャンスで、上辺白、ろ、の打ち込みよりは急務である。

平行型二連星九譜(33)

要点打ち込みのいろいろ。黒33では白の第四線のの弱点を咎めて16図黒1と横からの揺さぶりをかける打ち込みもある。白2とスソアキを守れば黒7までと荒らしていいし17図の黒9で黒成功である。
16図

17図




切った後

2006-09-14 07:07:18 | 死活・攻め合い
2006/9/14/木

テレビで、「女心と秋の空」という言い方は昔からある言い方ではないと言っ
ていました。江戸時代には「男心と秋の空」と言われていたとか。

 そう言われると、ころころ変わるのは女性だけではなく、男もそうかもしれません
ね。まあ、男性側からすれば「女心は‥」となり、女性側からすれば「男心は‥」と
なるのでしょうか。

 ところで、英語でも似たような表現があるらしく、「女心と冬の風はよく変わる」
というそうです。
 A woman’s mind and a winter wind change often.

 英国の紳士は、レディの移り気に翻弄されていたということでしょうか。


囲碁 手どころ切りによって手が生じ、また切りによって妙機が生まれる。
さ~始まり始まり

白先(白が外を切るとどういうことになるか。)実戦に生じる形なので、この筋はよく心得ましょう。
基本図




1図
外を切らずに白1,3と隅で小さく生きるのは、消極的に過ぎる。外部の条件が思わしくない時はこの活きも余儀ないが、ずいぶん屈服した形で面白くない。



2図
白1と切り、黒2と引く。その後がどうなるかという問題だが、白3,5のアテから7と打つのは一本調子でよろしくない。



3図
次いで黒1,3のハイから5に継がれ、隅がおちてしまう。黒5がよい手で白負けの形である。



4図(押し)
白1黒2の引きのとき、白3と押して打つのがよい手である。当然イのシチョウをみている。



5図(正解)
ついで黒4とハネたとき、白5のあてから7,9とさらに押すのがよい。これで黒窮する。10と伸びるなら白11と切って、ここのほうを制する。



6図
白1の押しに黒2と伸びるなら、白3から7とシチョウに黒を取ってします。



7図
白1の切りに、黒2とアテて4とハうてはない。白5,7が聞き、9にオサエられて、いっぺんに嘘がばれてしまう。白では9のオサエから打ってもよく、いずれ黒にはイに切る手はないのである。



8図
白1の切りに、黒シチョウがよくなければ2とカカエ手打つよりない。3に引いて、これは白の言い分が通った形である。









攻めあう筋

2006-09-12 20:56:16 | 死活・攻め合い
2206/9/13 水
秋の長雨でしょうか気温もグットさがって夕べは寒かったですね。

昨日は喜楽会が浦安市へ要望していた机2台と椅子35脚の追加分が9時ごろ届きました。たちあいに八木さんと私で確認するとともに午後2時には市のほうからも物の検査があるとのことで立ち会いました。

囲碁 手どころ
切りによって手が生じ、また切りによって妙機が生まれる。

さ~始まり始まり


黒先 基本図
急所をつき、そして後の攻め合いのことをよく考えていただきたい。白の抵抗に注意を要するし、それでなお白悪しと判断した上で正確な答えを出さねばならない。



1図
黒1にブツカリ、白2と継がせてはなにもならない。白のキズの治療に手を貸してやったようなものである。


2図
黒1のハネダシも、白のツギで後が続かない。黒3、白4となって、それっきりである。



3図
黒1のハネダシは、白2と切ってくれることを期待したものの如くであるが、それなら黒3の切りでいいものの、そうは問屋は下ろさない。



4図(切り)ずばり黒1の切りである。ここからもっていってあとがどうなるかを考えねばならない。



5図(正解)
黒1の切りに白2、4とするのは一番きつい抵抗である。これに対しては黒5とマガって攻め合いにいくよりない。そしてその攻めあいになるものが問題なのである。


6図
次いで白6とハネるのが紛れの生じそうな手段であるが、これには黒7の詰めが正しく、白8のツギと代わってから黒9と押さえるのが賢明である。次いで白10とハネて、これから先がまた問題だ。



7図(正解)
あと図に示すような変化があるので、白1のハネには黒2と詰め、白3に切らせて黒4とサガる例の手段に訴えねばならない。



8図
白5、黒6と二子にして捨て、隅での石塔シボリを作るのが攻め合いに勝つ早道。




9図
黒8、白9から黒10とツギ、白11には黒12とオサエる余裕がある。白13なら黒14のサガリまで、これまで二十数手を得て白の止めを刺すのである。



コピー機発火で14万台無償点検 キヤノン
2006年 9月13日 (水) 03:00

 キヤノンは12日、過去に製造・販売した家庭用コピー機が異常発熱し発火する事故が今年7月に1件発生したことが分かり、発火する可能性のある3機種、約14万台を対象に、無償点検と部品の一部交換を実施する、と発表した。

 対象商品は、昭和62年から平成9年にかけて製造した家庭用の小型コピー機「PC7」「PC80」「PC100」の3機種で、出荷台数は累計で14万1218台。印字するためにトナーを紙に定着させるヒーター部分で配線が正しく接続されずに長期間使用した場合、極めてまれに異常発熱する恐れがあることが判明したという。



弱点

2006-09-12 07:36:22 | 死活・攻め合い
2006/9/12 火

囲碁 手どころ
切りによって手が生じ、また切りによって妙機が生まれる。

さ~始まり始まり
黒先手筋がさえ過ぎると、かえっていろんな手を見て失敗する。



1図
白の弱点を攻めねばならぬが、黒1とする俗筋では道は開けない。



2図
黒1のツケは手筋の冴え。
しかし場合に適応せず白2とそっぽを向かれて成功しない。




3図
黒1のツケは、白2なら黒3,5と切ろうというにある。
7まで成功の形だが、1は前図のように受けられて手にならないのである。そっぽを向かれるというのが、一番始末が悪い。




4図(切りサガリ)
黒1とずばりここへ切りを入れ白2のカカエのとき黒3と下がるのが形である。絞って打とうという手である。



5図(正解)
白4のカカエに黒5から7と打ち込み、7をツグと、い、で決まる。







どう攻める?

2006-09-11 07:22:19 | 死活・攻め合い
2006/9/11/㈪

おこさなければ何もおきない。おこすことによって幸、不幸にわかれる。

囲碁 手どころ
切りによって手が生じ、また切りによって妙機が生まれる。

さ~始まり始まり
白先(切りを入れる手順が問題)




1図

白1のマガリは黒2とオサエられて手にならない。白3の切りは黒4と一子をカカエられてこれ以上追求はできず。


2図

白1、黒2の打交は手順の失敗である。後から白3と切っても黒4にコスむ好手で、白の野望は打ち砕かれてしまう。


3図(切り)

白1の切からいくのがうまい手。


4図(正解)

白1と切れば黒2と下からカカエるよりなく、そこで白3の打込が先手となる。黒4と取った時、白5と打つ手が四子にアタリとなるのがミソで、黒6、白7の形となる。


手順2

2006-09-10 03:38:50 | 死活・攻め合い
2006/9/10/日

おこさなければ何もおきない。おこすことによって幸、不幸にわかれる。
囲碁 手どころ
切りによって手が生じ、また切りによって妙機が生まれる。

さ~始まり始まり

白先(手順が大切)



1図

白1の切りは、黒2とここを継がれて手にならない。白3,5と打っても、黒6とハネられて四手三手。白の負けは明白である。


2図

白1,3とキリを入れるならこの手順である。そして白5のアテから7、9は確かにて筋には違いないがすぐこれを打ったのであは成功しない。


3図

黒10と継がれ、白11にコスんでも、証文の出し遅れで黒14までいっぺんに三子が取られて手にならない。


4図(コスミ)

白1,3と両方にキリを入れ、白5、黒6とかわって後、ここで白7にコスむのが形であり、手順でもある。


5図(正解)

今コスまれては、黒8とツグよりなくそれから白9,11という手筋を放って手にする。コウが正解


昨日弁天囲碁クラブでは以下のかたがたが熱戦されました。





















手順

2006-09-09 06:37:17 | 死活・攻め合い
2006/9/9/土

おこさなければ何もおきない。おこすことによって幸、不幸にわかれる。
囲碁 手どころ
切りによって手が生じ、また切りによって妙機が生まれる。

さ~始まり始まり
白先(切りの運用の典型的な例である。)

どういう手順でもっていくかである。


1図

白1とハイ、3に継ぐようでは足が遅い。黒4のツギまで傷を癒されて、オイオイオトシの形を得ることは出来ない。


2図

白1、黒2の打交の後、すぐ白3と継ぐ手も成功しない。


3図

次いで黒4と継がれて、白5の切りが間に合わないのである。黒6,8と応じられて、アテにはツギまで、同じくトントンの筋にもっていくことは出来ないのである。


4図(切から)

最初に白1と切りを入れて様子をきくのがよい手である。黒2とカカエさせてから、白3,5と打ちかきます。


5図(正解)

黒8のツギなら、白9、黒10の打交から白11のノビまでで、黒は大きくなって取られてしまう。

「はだしのゲン」を公演 パキスタン南部カラチ
2006年 9月 8日 (金) 18:59


 【カラチ8日共同】広島での被爆を描いた長編漫画「はだしのゲン」をパキスタンの国語、ウルドゥー語で舞台化した劇を、東京外国語大の学生劇団が7日から、隣国インドと対立する核保有国パキスタン南部のカラチで公演中だ。昨年にはインドの10都市で公演を成功させ、カラチがパキスタンでの初公演。

被爆後、家族や友人を次々と失いながらも希望を捨てずに生き抜く少年の物語。7日の初回上演では、パキスタンの空軍将校も観劇。有力紙も8日付地域版で、7日にカラチの病院に入院した同国の科学者カーン博士に言及。「くしくも『核開発の父』が入院した日に日本の学生が核の悲劇を伝えにきた」と報じた。

藍3時半起きで19Hプレー首位浮上
2006年 9月 9日 (土) 06:13   

(スポーツニッポン)

 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第2日は8日、北海道ニドムクラシックコース(6526ヤード、パー72)で行われ、今季国内初戦の宮里藍(21)が早くもトップに浮上した。第2ラウンドも日没サスペンデッドとなったが、宮里は第1ラウンドの残り1ホールと第2ラウンドの計19ホールをプレー。第1ラウンドは70で3位だったが、第2ラウンドで68と伸ばし、通算6アンダーで暫定首位。

 現在の日本女子ゴルフ界の3強によるハイレベルな同組争いの中で、やはり宮里が魅せた。8番パー4。まずは今季5勝で賞金ランクトップの大山が第2打をピン手前1メートルにナイスオンさせた。続いて6年連続賞金女王の不動もピン奥1メートルにピタリ。襲いかかるプレッシャーの中「何も意識はなかったです。自分は自分だと思って打った」と宮里が残り106ヤードをPWで打ったボールは2人のボールの間に落ちた。ピンの手前30センチに止まると、大観衆からどよめきが起こった。

 第2ラウンドの68はホールアウトした選手の中でベストスコア。昨年終盤から続く日本国内でのアンダーパー記録はツアー最高の11ラウンドとなった。それでも「(1日の)目標の4アンダーが出せて、内容はよかった」と淡々と振り返るあたりはいつもの宮里だった。

 前日、日没サスペンデッドで消化できなかった1ホールだけのために、目覚まし時計を午前3時30分にセット。だが、その2分前には自然と目が開いたという。6時30分からプレー再開し、いきなり3パットのボギーと出はなをくじかれたが、その後の切り替えも早かった。3時間の待ち時間を挟み、白いキャップを黒に替え、上着も脱いで第2ラウンドへ。ホールアウトしたのは15時30分で、その後も17時50分までショット、パット練習に明け暮れた。こんなハードスケジュールでも「疲れは全然ないです」と余裕の表情だった。

 昨年から宮里のケアを担当しているトレーナーの鎌田氏は「今年は本当に体が強くなった。藍ちゃんのスイングは下半身を使うのが特徴だけれど、そこが強くなった」と言う。昨季までは連戦が続くと足がパンパンに張った。終盤には疲労の蓄積で、左足親指を痛めて、試合を欠場したこともあった。しかし、試合の日の朝も10分間のランニングをかかさず、鍛え続けた体は今季は1度も悲鳴をあげていない。トレーニングの継続と米ツアーのハード日程で確実にたくましさを増している。

 昨年は日本女子オープンを史上最年少(20歳106日)で制した。今大会に勝てば樋口久子の持つ日本女子プロ選手権の最年少優勝記録(22歳279日)を大幅に更新する。そして、さらに注目を集めるのは兄・優作との史上初の兄妹同週優勝。「(兄は)調子はいいみたいですね。チャンスだとは思うけれど、まだ2日目ですから」。まるで姉のような落ち着いた口ぶりで、周囲の期待を制していた。





全滅

2006-09-08 07:19:19 | 死活・攻め合い
2006/9/8/金


おこさなければ何もおきない。おこすことによって幸、不幸にわかれる。
囲碁 手どころ
切りによって手が生じ、また切りによって妙機が生まれる。

さ~始まり始まり
黒先(取られそうな二子を救っていると、楽に活きられる。)


1図

黒1のカカエなら、赤ん坊でもできる芸。しかし白2以下6まで楽に活かしてしまって、失敗である。


5図(正解)

黒1と先にここを切り、様子を見なければならない。白2とツがせてから黒3のハネがよく、これで白を殺すことが出来るのである。次図


6図(一兵残さず死んでしまっている。)




7図

黒1の切りに、白2と下からアテたらどうするか?
黒3のオサエがうまい手で白はこの狭い隅で活きる余地がない。