富士山の日帰り登山。

今回は、明るいうちに無事下山できましたが、改めて、自分を知ることの大切さを考察してみます。
■高地順応性
いままで、大山とか1,000mクラスの山しか登ったことがなかったので、3,000m以上の高地は未知の世界です。
Masaki T 氏の記事によると、富士登山者の二人に一人は高山病の症状が出ているらしい。
高地に体を慣らせば良いのだろうが、日帰りともなれば、そうそう時間は取れません。
そこで、心がけたのが深呼吸。
最初は、五合目で体を慣らすときにと思っていたのですが、歩くうちに、深呼吸が有効であることが分かりました。
ちょっと頭が痛いかなと思うこともありましたが、深呼吸して、身体に酸素を補えと。
「深呼吸すれば大丈夫」と自分に言い聞かせると、結構その気になります(^^)。
さらに標高が高くなると、呼吸が浅くなりがちですが、これも意識して深呼吸すると楽になります。
結果、高山病の症状なしで登山できました。
■体力
自転車通勤しているので、普通より持久力はあると思うのですが、逆に歩いていないので、脚力には不安もあります。
いわゆる健康に良い早歩きをすると、翌日は脛に筋肉痛がでる。
左の膝に古傷があるのか、寒いときに、痛みが出ることもある。
さらに、腰痛があるので、これが登山でどうなるかの不安があった。
結果、登頂時点で、まったく問題なし。
但し、疲労の蓄積はあり、砂走りを下ったところで、左の脚がプルプル状態であることに気が付いた。
途中で、3回は手をつくことがあり、一度は石に座ろうとしたときにバランスを崩して転倒。
それほど疲れているとは思わなかったのでビックリ。
もっと、自分の身体と対話せねば。
■筋肉痛による診断
【翌日】階段を降りるのがつらかった(左の太腿前部に筋肉痛)
下山途中で、右膝の脇に痛みがあった。
左の膝を心配していたので、意外であったが、左足の方が弱いので、それを庇って右脚に負担がかかったようだ。
腰痛・・ちょっと疲労感はあったが、痛みはなし。
10時間山を歩くより、10時間椅子に座っている方が、腰の負担になるようだ!!
【二日目】
左の太腿に筋肉痛が残る。
一本歯の下駄で、いつもより余計に歩く → 調子が良い気がする。
朝は、屈伸運動するのが辛かったが、夕方にはOK。
階段も、普通に歩けるようになったが、まだ痛みは残っている。
やはり、疲労回復は、適度に動かすのが良いようだ。
【三日目】
一本歯の下駄で舗装路を歩くと、左の足首の下(甲の部分)に、ちょっと痛みがあることに気が付いた。
普通に歩いていると、気が付かないのだけれど、「下駄で舗装路」はクッション性がないので、わずかな違いが分かるようだ。
四日目の朝は普段通り。筋肉痛は3日で終わったようです。
■判断力
ガイドブックに目安の時間はあるが、休憩・疲労の状態次第なので、お鉢巡りは、頂上に着いてから考えようと、あまり良く考えていませんでした。
頂上の山小屋で、お昼休憩していると、雨も止んできたので、「さぁ、行くか」とお鉢巡りに出ようとしました。
時計を見ると14時前。
お鉢巡り90分と休憩で15時半、下り3時間ならギリギリ明るいうちに下山できる・・と酸素不足の頭(?)で考えました。
幸いなことに、もっと冷静&お疲れモードの若者の意見もあり、下山することにしました。
結果として、下山を決断して正解です。
下りで、脚の痛みもでたので、もしお鉢巡りしていたら、とても明るいうちには下山できずに大変だったと思います。
須走ルートの五合目・六合目は林の中なので、暗くなるのも早いし、足場が悪いです。
集団ならともかく、平日のせいか遠くに人がいるか居ないかの状態です。
これをヘッドランプ一つで歩くのが、どんなに大変か、下山を決断して良かったです(^^)。
登頂時点で、あまり疲労を感じていなかったので、良く考えずに「さぁ、行くか」と思った訳ですが、
「雨は止んだとは言え、いつまた降り出すか分からない」
「登山は下りの方が大変」
「3,000mの山は初めてであり、何かあっても麓まで自分で頑張るしかない」
と考えれば、還暦前のおじさんが冒険するべきではないのは明らか。
この辺りは、事前に判断基準を決めておくべきだったと反省しました。